「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等Q&A(リスク評価全般)

「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等Q&A
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Q&A

Q IV-1 牛海綿状脳症(BSEとはなんですか。

A IV-1 牛海綿状脳症(BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)とは、牛の病気の一つです。「BSEプリオン」(※1)と呼ばれる病原体が、主に牛の脳に蓄積し、脳の組織がスポンジ状になり、異常行動、運動失調などを示し、死亡するものです。感染経路は、BSE感染牛を原料とした肉骨粉を牛の飼料として使ったことが原因と考えられており、BSEプリオンが、主に牛の脳に蓄積することにより発症します。1986年にイギリスで初めて発見され、世界での発生のピークは1992年の37,326頭でその後BSE対策の進展より発生件数は減少し、2016年の発生件数は欧州での1頭のみです。
 日本では2001年9月に初めてBSE感染牛が確認され、2009年1月までに36頭が確認されました。厚生労働省及び農林水産省で、飼料規制や牛のと畜の際の特定危険部位(SRM)(※2)の除去など、さまざまな対策をとり、これらにより、国内では、2002年1月に生まれた1頭を最後に、以降14年間に出生した牛にBSEの発生は確認されていません(2017年1月現在)。
 BSEの人への影響については、1995年に、英国で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)(※3)患者が初めて確認され、vCJDはBSEとの関連性が示唆されています。

※1 BSEプリオン  BSEの原因と考えられている異常プリオンたん白質。
※2 特定危険部位 (SRM) BSEの病原体と考えられている異常プリオンたん白質が蓄積しやすい部位のこと。食品として利用することが禁止されている。
※3 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病 (vCJD)
 人のプリオン病のひとつで、人間の脳に海綿(スポンジ)状の変化を起こす病気。BSE感染牛由来の食品を介して人に感染する可能性があると考えられている。

(参考)
  ・食品安全委員会 「BSEに関する基礎資料【2016年8月】」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・農林水産省 世界のBSE発生件数の推移[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます
  ・厚生労働省 牛海綿状脳症(BSE)について別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-2 牛海綿状脳症(BSEの国内対策について、食品安全委員会での最新の評価はどのようなものですか。

A IV-2 食品安全委員会は、厚生労働省からBSEの国内対策の見直しについて諮問を受け、平成28年年8月、「現在と畜場で実施されている、食用にと畜される48か月齢超の健康牛のBSE検査について、現行基準を継続した場合と廃止した場合のリスクの差は非常に小さく、人への健康影響は無視できる。」とする評価結果を取りまとめました。なお、厚生労働省は、と畜場の生体検査において神経症状が疑われた牛等のBSE検査は継続するとしています。
 評価結果の詳細については、次のHPを参照ください。
 評価結果を受け、厚生労働省では規制を見直し、平成29年4月1日より、と畜場での健康牛に係るBSE検査を廃止しています。

(参考)
  ・食品安全委員会 メールマガジン読み物版 その1
  ・食品安全委員会 メールマガジン読み物版 その2
  ・食品安全委員会 BSE Q&A[PDF]別ウインドウで開きます
  ・厚生労働省 牛海綿状脳症(BSE)について別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-3 腸管出血性大腸菌O157による食中毒がユッケや冷やしきゅうりが原因で起きましたが、O157による食中毒を防ぐにはどうしたらよいですか。

A IV-3 腸管出血性大腸菌は、牛などの家畜の腸や、人のふん便中に時々見つかる菌です。O157の他にも、O26 、O103、O111など多くの型があります。
 我が国でのO157による食中毒の原因食品としては、牛レバー、牛肉、野菜の浅漬け、井戸水等の例が報告されています。
 食中毒の症状としては、感染後1〜10日間の潜伏期間を経て、初期にかぜのような症状があり、その後、激しい腹痛と大量の新鮮血を伴う血便がみられます。発熱することは、あまりありません。ただし、実際の患者数は多くありませんが、乳幼児や高齢者で、溶血性尿毒症症候群(HUS)(※)を併発し、意識障害など重篤な症状や、時には死にいたることもあります。
 腸管出血性大腸菌は、加熱や消毒により死滅します。食中毒の予防対策としては、食肉は中心部まで十分加熱する(75℃で1分以上)、野菜類はよく洗浄する、調理器具の消毒などの対策を徹底することが重要です。肉は、中心部の色が変わるまで、十分に加熱しましょう。

※ 溶血性尿毒症症候群(HUS)
 溶血性貧血、血小板減少、急性腎不全を特徴とする症候群で、腸管出血性大腸菌感染症に引き続いて発症することが多く見られる。

(参考)
  ・食品安全委員会 健康影響評価書「生食用食肉(牛肉)における腸管出血性大腸菌及びサルモネラ属菌」別ウインドウで食品安全総合情報システムが開きます
  ・食品安全委員会 腸管出血性大腸菌による食中毒の情報
  ・厚生労働省 腸管出血性大腸菌による食中毒別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-4 なぜ牛肝臓(レバー)の生食ができなくなったのですか。牛レバーを安全に食べるにはどうすればいいですか。

A IV-4 牛の肝臓には、腸管出血性大腸菌がいることがあり、牛肝臓(レバー)の生食用としての提供が禁止されたのは、もし生で食べると腸管出血性大腸菌による重い食中毒の発生が避けられないからです。
 と畜場で解体された牛の肝臓の内部から、腸管出血性大腸菌が検出され、現時点では加熱以外の方法で牛レバーを安全に生食するための有効な予防対策が見いだせていません。そのため、平成24年7月1日から、生食用牛レバーの販売が禁止されました。
 腸管出血性大腸菌による食中毒は、わずか2〜9個の菌で、発病することがあります。潜伏期間は平均4〜8日で、主な症状は腹痛と下痢ですが、重症化すると溶血性尿毒症症候群(HUS)※や脳症を併発し、最悪の場合、死に至ることもあります。HUSは、感染者の約10〜15%で発症し、そのうち約1〜5%の方が死に至るとされています。
 牛レバーを安全に食べるためには、中心部まで75℃で1分以上を目安にしっかり加熱してください。中心部の色が変わるまで、十分に加熱してから食べましょう。また、生レバーや生肉を扱った調理器具は、洗浄後熱湯で十分に殺菌し、他の食材用の調理器具と使い分けるようにしましょう。

※ 溶血性尿毒症症候群(HUS)
 溶血性貧血、血小板減少、急性腎不全を特徴とする症候群で、腸管出血性大腸菌感染症に引き続いて発症することが多く見られる。

(参考)
  ・食品安全委員会 季刊誌「食品安全」vol.31p6[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 食肉や内臓の生食について
  ・厚生労働省 「牛レバーを生食するのは、やめましょう(「レバ刺し」等)別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-5 鶏肉にはカンピロバクターという食中毒の原因菌がいると聞きました。以前家族で外食をした際に、鶏のたたきを食べたところ、下痢や発熱などの食中毒様症状が出たことがあるので、カンピロバクターについて教えてください。

A IV-5 カンピロバクターは、鶏や牛、豚などの家畜の消化管内に主に生息する細菌であり、現在我が国で確認されている食中毒の上位を占めている原因菌のひとつです。
 ヒトがカンピロバクターを含む食品を食べると、少ない菌数でも腸炎を発症し、下痢、腹痛、発熱などの症状を起こす可能性があります。まれに、感染後に神経疾患であるギランバレー症候群を発症することもあります。しかし、カンピロバクターは乾燥に弱く、また、65℃以上での数分間の加熱によって死滅します。
 食品安全委員会では、農林水産省などのデータを用いてリスク評価をしており、2009年6月に公表された鶏肉中のカンピロバクターに係る評価書によりますと、農場段階では生きた鶏の約30%弱がカンピロバクターに汚染されており、流通段階の汚染率は、鶏肉で32〜96%、内臓で14〜100%とされています。農場、食鳥処理場、家庭または飲食店など、各フードチェーンの過程に沿ったカンピロバクターのリスク低減対策を検討したところ、鶏肉やその他の内臓の生食を避けることと他の対策を組み合わせた場合の効果が、最も大きいことが示されました。
 家庭等での食生活で実行できるカンピロバクター対策としては、「十分加熱して食べる」、「肉を切ったまな板や包丁はよく洗って熱湯等で消毒してから他のものを切る」、「冷蔵庫で保存する時は、肉と野菜は離して入れる」、「調理するときは手洗いを徹底する」などです。
 食中毒の疑いがある場合には、最寄りの保健所や医療機関などに御相談してください。
 下記も参考にしてください。

(参考)
  ・食品安全委員会 微生物ウイルス評価書「鶏肉中のカンピロバクター・ジェジュニ/コリ 2009年」食品安全総合情報システムが開きます
  ・食品安全委員会 カンピロバクター ファクトシート(平成28年9月30日更新)[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 リスクプロファイル 鶏肉等におけるCampylobacter jejuni coli(平成30年5月作成)[PDF]別ウインドウで開きます

  ・厚生労働省 カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-6 サルモネラフリーと認められる卵というのは存在するのでしょうか。ホテルで食品衛生を担当しているのですが、生卵を提供したいという要望があります。

A IV-6 食品安全委員会では、サルモネラフリー卵については、把握していません。通常の流通過程では、パックに詰められる前に卵殻の洗浄・殺菌が実施されているので、卵殻の汚染は除去されます。
 食品安全委員会で実施した研究では、全国から集めた約10 万個の卵でサルモネラ・エンテリティディスに汚染されていたのは3 検体であり、これとは別に2 万個の卵からサルモネラ・エンテリティディス汚染が検出されなかったとのデータもあわせて、汚染の確率を0.0029 %程度と推定しています。
 サルモネラに汚染された卵を常温で長期間保管していたり、殻を割ってから食べるまでの間放置したりすると、その間に菌数が増加することが知られています。
 なお、農林水産省の指導で、農協やGPセンターでのサルモネラ低減の取組や、農場HACCP の取組が行われています。

 

Q IV-7 保温ボトルを使って小豆を湯の中で8時間ほど置いて下ごしらえをする方法を教えられ、その方法を試したところ、小豆は固いままで湯はぬるま湯になっていました。その後、小豆は圧力鍋で炊きましたが、ぬるま湯につかった時間が長かったので、ウエルシュ菌食中毒にならないか心配です。

A IV-7 ウエルシュ菌は、土壌などに広く生息し、酸素のないところで増殖する菌で、耐熱性芽胞(※)を形成するものもあります。ウエルシュ菌による食中毒は、食物と共に腸管に達した菌が出す毒素によって起こるものです。潜伏期間は6〜18時間で、主な症状は下痢と腹痛です。 ウエルシュ菌の食中毒は、食肉や魚介類などを使ったカレーやシチューなどの煮込み料理、また、そういった料理を一度に大量に作る場合などで起こることが多くなっています。ウエルシュ菌がよく増殖する至適温度は、43〜45℃です。 今回、圧力釜で加熱されているということなので、十分な加熱がされていますので、その後長い時間室温に放置しなければ問題がないと思われます。
 例えば、水の沸騰する温度であればウエルシュ菌(増殖型栄養細菌)は死滅させることができますので、調理するときにしっかり加熱することが重要です。しかし、加熱したのちに耐熱性芽胞が生残し、室温に放置される間に菌が増殖して食中毒を引き起こす場合があるので、温め直しの際もしっかり加熱することが大事です。
 特に、大量調理や電子レンジによる加熱では、部分的に加熱不十分になりやすいので、加熱する際に、かきまぜるなどして、加熱むらがないように注意してください。また、食品を保存する場合は、10℃以下か55℃以上を保つようにしていただき、早めに食べるようにしてください。

※ 芽胞 
 ウエルシュ菌やボツリヌス菌、セレウス菌、枯草菌等の特定の細菌が作る細胞構造の一種。生育環境が増殖に適さなくなると、菌体内に形成する。芽胞は加熱や乾燥等の過酷な条件に対して強い抵抗性を持ち、発育に適した環境になると、本来の形である栄養細胞となって再び増殖する。

(参考)
  ・食品安全委員会 ウエルシュ菌食中毒 ファクトシート

 

Q IV-8 リステリアに汚染されている可能性があるので、ナチュラルチーズは危ないと聞きました。現在妊娠8か月で、胎児への影響を考え妊娠中は避けるよう注意していたのに、ついレストランでナチュラルチーズをかけたパスタを食べてしまいました。大丈夫でしょうか。

A IV-8 リステリアは、河川や下水、魚類、野生動物、家畜の腸管など、自然界に広く分布しています。欧米では、この細菌に汚染された食品を介して、ナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモン等を原因としたリステリアによる集団食中毒が発生しています。日本国内では、厚生労働省の平成24年の調査(厚生労働省院内感染対策サーベイランス(JANIS)事業)によれば、年間200人程度のリステリア症患者が発生していると推定され、その多くを高齢者が占めていたとされています。
 リステリアに汚染された食品を食べても汚染菌数が少ない場合、健康な人であれば、感染しても症状がでないことが多いのですが、高齢者を含め免疫力が低下している人は、発症のリスクが高まります。リステリア症を発症すると、初期にはインフルエンザのような発熱や嘔吐、頭痛などの症状があり、重症になると髄膜炎や敗血症を引き起こし、意識障害やけいれんが起こることもあります。
 また、妊婦が感染した場合、早産や流産の原因になったり、胎児に影響が出たりする例もみられますので、注意が必要です。
 リステリアは4 ℃以下でも増殖可能ですが、70℃以上の加熱で死滅します。
 国内で生産されるチーズ等の乳製品は殺菌された乳からつくられており、リステリア汚染の可能性は極めて低いと考えられます。また、プロセスチーズも、ナチュラルチーズを加熱して製造するので、リステリア菌汚染の可能性は低いといえます。妊娠期間中は、肉なども十分加熱して食べてください。どうしても心配であれば医師に相談して下さい。
 リステリア症予防のポイントは、冷蔵庫を過信することなく、生で食べる食品やRTE食品(※)は賞味期限または消費期限を守り、なるべく早く食べること、特に、妊婦や免疫力が低下している高齢者は、できるだけ加熱した食品を食べることなどです。
※ RTE食品
 消費者が購入後に加熱調理しないで食べる食品(Ready-to-eat foods)。非加熱喫食食品とも呼ばれる。チーズ、燻製品、サラダ、生ハム等。

(参考)
  ・食品安全委員会 微生物ウイルス評価書「食品中のリステリア・モノサイトゲネス」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 リスクプロファイル〜非加熱喫食調理済み食品(Ready-to-eat 食品)におけるリステリア・モノサイトゲネス 〜(改訂版)[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 季刊誌「食品安全」vol.35 「食品中のリステリア・モノサイトゲネスについて」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・厚生労働省 リステリアによる食中毒別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-9 ノロウイルスによる食中毒感染が広く報じられていますが、予防するためにはどうすればよいかを教えてください。

A IV-9 ノロウイルスは、とても小さなウイルスで、感染力が強く、少量(10〜100個程度)が口に入っただけでも、感染、発症します。
 感染すると、24〜48時間以内に、おう吐、下痢、腹痛吐き気、腹痛、38℃以下の発熱などの症状を引き起こします。特に、おう吐は突然、抑えることが出来ないほど急激に強く起こるのが特徴的です。特にこどもや高齢者は感染した場合、健康な成人よりも重症になりやすいので注意が必要です。現時点では、ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は対症療法に限られます。
 ノロウイルスの食中毒は、ノロウイルスに汚染された食品を摂ることによって起こりますが、食品を介さない感染性胃腸炎でも同様の症状が起こります。
 ノロウイルスに感染した人の便や吐物には大量のノロウイルスが排出され、便や吐物を処理する際に、正しい処理を行わなければ、飛沫等で周辺が汚染され、時間が経過した後も感染が広がります。
 ノロウイルス食中毒の予防対策は、手洗いの徹底と食品の加熱、塩素等による消毒が重要です。以下のような取組が有効です。
  (1)食事の前やトイレの後などには、必ず石けんで手を洗う。
  (2)加熱が必要な食品は中心部(中心温度85〜90℃で90秒間以上)までしっかり加熱する。(ノロウイルスは、85℃〜90℃で90秒以上の加熱で不活化されます。)
  (3)野菜などの生鮮食品は充分に洗浄する。
  (4)感染者の便、おう吐物に直接接触しない。
  (5)大量の調理をする施設の場合、下痢やおう吐などの症状がある従事者は、食品を直接取り扱う作業を行わない。
  (6)器具や床の消毒には高濃度の次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)(※)で浸すように拭くとよい。
  (7)熱湯消毒が可能な包丁、まな板、食器、ふきんなどは煮沸消毒するとよい。
  (8)患者は、症状が治まった後も1週間から1か月程度はウイルスを排泄するので、感染を拡大させないよう注意する。
※ 次亜塩素酸ナトリウム消毒液(塩素濃度200ppm)の作り方
 市販の塩素系漂白剤(塩素濃度約5%)を250倍希釈して作ることができます(例:5Lの水に漂白剤を20ml入れる。)。なお、塩素系の漂白剤でなければ効果的な消毒はできません。塩素系漂白剤を使用する際は、「使用上の注意」をよく確認して、塩素系のものと酸素系のものを混ぜたり、熱湯で使わないようにしましょう。
 ノロウイルス対策の詳細につきましては、食品安全委員会や厚生労働省のホームページをご覧ください。

(参考)
  ・食品安全委員会 食中毒予防のポイント ノロウイルスによる食中毒にご注意ください
  ・厚生労働省 「ノロウイルスに関するQ&A」別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-10 会社の工場で魚を扱っていますが、ヒスタミンの基準値というものがなく、検査結果の数値をどうとらえてよいか分かりません。ヒスタミンの量がどのくらいで食中毒になるかを教えてください。

A IV-10 ヒスタミンは、マグロ類、カツオ類、サバ類等を常温に放置する等、不適切な管理が行われた結果生成され、ヒスタミンを多く含む魚やその加工品を食べることにより食中毒を発症することがあります。食品安全委員会のまとめたファクトシートでは、一般的に食品中の濃度が100mg/100g以上の場合に発症するとされています。
 しかし、食中毒事例のデータでは推定摂取量に10倍以上の開きがあります。出荷後の取扱いによって増加する可能性もあるので、ファクトシートも参考にしていただき、魚を保存する場合には、速やかに冷蔵・冷凍し、常温での放置時間を最小限とするなどの衛生管理を徹底してください。

(参考)
  ・食品安全委員会 ヒスタミン ファクトシート(平成26年3月26日更新)[PDF]別ウインドウで開きます
  ・平成25年第493回食品安全委員会 資料3「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等(平成25年10月分)について別ウインドウで食品安全総合情報システムが開きます

  ・厚生労働省 ヒスタミンによる食中毒について別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-11 腸炎ビブリオの食中毒は、魚介類で起こりやすいそうですが、食品事業者としては、どのようなことに気を付ければよいですか。

A IV-11 腸炎ビブリオによる食中毒では、8〜24時間の潜伏期間のあと、腹痛、水様下痢、発熱、おう吐などの症状が起こります。
過去の原因食品は、魚介類(刺身、寿司、魚介加工品)や二次汚染されたその他の食品等が報告されています。腸炎ビブリオは、真水や酸に弱く、3%前後の食塩を含む食品中でよく増殖します。また、室温でも速やかに増殖します。加熱した場合、60℃、10分間の加熱で死滅します。
 腸炎ビブリオの食中毒予防対策としては、魚介類は新鮮なものでも真水でよく洗うこと、短時間でも冷蔵庫に保存し、増殖を抑えることが重要です。
 腸炎ビブリオは、沿岸海水域に生息している細菌で、魚介類を多く食べる我が国では、以前は腸炎ビブリオによる食中毒が多く発生しました。その後、厚生労働省が生食用鮮魚介類の規格基準を改正し、衛生管理の徹底が図られるようになり、食中毒事件の発生は激減しましたが、今も依然として沿岸海水中には腸炎ビブリオが生息しており、食中毒が散発的に発生します。

(参考)
  ・食品安全委員会 腸炎ビブリオ リスクプロファイル[PDF]別ウインドウで開きます

 

Q IV-12 自宅で豚肉を調理して食べましたが、加熱が十分でなく、内側がまだ少し赤かったようでした。食べた量は少量ですが、生の豚肉にはトキソプラズマなどがいると聞き、心配になりました。豚肉のリスクについて教えてほしい。

A IV-12 豚の食肉や内臓については、E型肝炎ウイルス、細菌(サルモネラ属菌、カンピロバクター)、寄生虫(トキソプラズマ、旋毛虫、有鉤条虫)などの食中毒の原因となる危害要因が存在していると考えられます。
 日本では現在のところ、トキソプラズマを原因とした食中毒の報告事例はありません。しかし、トキソプラズマは、原虫であるコクシジウムの一種で、妊婦が感染すると流産などを引き起こすことがあるとの報告があります。
 トキソプラズマ以外にも、豚肉はE型肝炎ウイルスやいろいろな細菌、寄生虫などに汚染されている可能性もあるので、十分な加熱が必要です。中心温度が63℃、30 分以上と同等の加熱調理により、寄生虫や食中毒細菌も死滅します。調理の際には、生肉を扱った調理器具等による喫食時の交差汚染を防ぐことも重要です。一般的に抵抗力の弱い高齢者、小児、妊婦などにおいては、より一層注意が必要です。

 

Q IV-13 フグの肝臓は、なぜ食用禁止とされているのですか。

A IV-13 フグは、フグ毒(テトロドトキシン)を持っています。テトロドトキシンは、非常に高い毒性を持つため、人が摂取すると死に至ることがあります。厚生労働省では、食品衛生法に基づき、食べることができるフグの種類、その部位、漁獲海域を定めています。また、自治体では、フグの調理に関する資格を設けて、資格をもつ者以外がフグの取扱いに従事することを禁止するなどの取組を行っています。
 フグの素人調理や肝臓等の有毒部位の喫食により食中毒が発生しています。フグの毒は、塩もみ、水にさらす、加熱などの調理では、無(弱)毒化されることはありません。フグの素人料理はやめましょう。
 平成28年度、食品安全委員会では、厚生労働省から諮問を受け、「佐賀県及び佐賀県内事業者が提案する養殖から提供まで管理された方法により取り扱われる養殖トラフグの肝臓」について、評価を行いました。詳細については下記の評価書をご覧ください。 
(参考)

  ・厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル 動物性自然毒別ウインドウで開きます(外部サイト)
  ・厚生労働省 「フグの肝臓の食用禁止」と「佐賀県及び佐賀県内事業者が提案する養殖トラフグの肝臓の可食化」に関するQ&A[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 「佐賀県及び佐賀県内事業者が提案する養殖から提供まで管理された方法により取り扱われる養殖トラフグの肝臓」別ウインドウで食品安全総合情報システムが開きます

 

Q IV-14 キノコによる食中毒には、どのようなものがありますか。また、どのような症状が起こりますか。

A IV-14 日本には200種以上の毒キノコがあると考えられており、食用きのこと見分けがつかないものがたくさんあります。なかでも、ツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジの3種は、見た目がシイタケやホンシメジなどの食用キノコと似ているため、誤食しやすい毒きのこです。
 毒キノコによる食中毒の症状は、おう吐や下痢、腹痛から、重症では死に至る場合もあります。
 毒キノコの種類によっても異なりますが、食中毒事例の多いツキヨタケなどの場合、食後20〜30分から数時間程度で、おう吐や下痢、腹痛などの消化器系の中毒症状が現れます。テングタケなど、発汗やけいれんなど神経系の中毒症状を起こすものや、ドクツルタケなど肝臓や腎臓に障害を与えて死に至ることがあるものもあります。
 また、近年、スギヒラタケを食べたことが原因と疑われる急性脳症の発症例が複数報告されており、注意が必要です。
 なお、キノコ毒は加熱や塩漬けでは分解しません。ツキヨタケの主な有毒成分であるイルジンSは、加熱や塩漬けでも分解しないことがわかっています。加熱などの調理をしても、食中毒を引き起こします。
 野生のキノコは、食用と確実に判断できない限り、絶対に採ったり食べたり人にあげたりしないでください。万一、キノコを食べて体調に異変が生じたら、すぐに医師に相談しましょう。また、カエンタケのように、触るだけでも皮ふ炎を起こす毒キノコもあります。
 下記も参考にしてください。

(参考)
  ・食品安全委員会 食中毒予防のポイント 毒キノコによる食中毒にご注意ください
  ・食品安全委員会 メールマガジン(読物版)毒キノコに気をつけよう その1
  ・食品安全委員会 メールマガジン(読物版)毒キノコに気をつけよう その2
  ・厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル(キノコ)別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-15 ジャガイモに含まれるソラニンの中毒の発現量について教えてください。

A IV-15 ジャガイモの発芽部や緑色部分には、ソラニンやチャコニン等のアルカロイド(ステロイド系アルカイド配糖体)が含まれることが古くから知られています。家庭菜園などで作られた未熟で小さいジャガイモは、全体にソラニン等を多く含んでいることもあるので、注意が必要です。 典型的な中毒症状としては、食後30分から半日で発症し、嘔吐、下痢、腹痛、めまい、動悸、耳鳴、痙攣、呼吸困難があります。症状が重い場合には死に至ることもあります。
 拮抗剤や解毒剤はありません。起立性低血圧や神経症状があれば、少なくとも24時間の入院観察が必要です。また、摂取後4時間以内で患者に嘔吐や下痢がなければ胃洗浄、吸着剤と下剤の投与が有効とされています。
 ジャガイモは収穫・購入後、新鮮なうちに食べ、長期間保存しないでください。保存する場合は冷暗所に置き、芽の出やすい環境(高温、明所)に放置しないでください。保存中に芽が出た場合、芽の付け根の硬くなった部分にはソラニン等が多く含まれるので、皮の内側の部分も含めて、確実にとり除いてください。掘り出した新鮮なイモでも、小さいもの、地中の浅い所にあったイモにはアルカロイドが入っているので食べない方がよいでしょう。ソラニン等は水に溶けやすいので、蒸す料理ではなく、ゆでる、二度ゆでする調理方法をとると中毒の確率が減りますが、熱によっては分解されません。

(参考)
  ・農林水産省 知識があれば怖くない!天然毒素別ウインドウで開きます(外部サイト)
  ・農林水産省 食品中のソラニン、チャコニンに関する情報別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-16 モロヘイヤを食べた牛が死んだというニュースを聞いたことがあります。毒は、種の部分だけにあるのですか。

A IV-16 モロヘイヤ(Corchorus olitorius)は、シナノキ科の植物で、エジプトを中心に中東、アフリカ、インド、東南アジア地域などで、広く栽培されています。
 モロヘイヤの葉は、我が国でも野菜として利用されるようになっています。
 一方、モロヘイヤの種子には、強心配糖体(強心作用のある成分)が含まれることが知られ、誤った摂取は、めまいや嘔吐などの中毒を起こします。なお、長崎県の農家で、実のついたモロヘイヤを食べた牛が死亡するという事例が報告されています。
 モロヘイヤに含まれる強心配糖体については、成熟した種子で最も多く含まれるほか、成熟中の種子、成熟種子の莢(さや)、発芽からしばらくまでの若葉などにも含まれますが、収穫期の葉、茎、根の各部位並びに蕾(つぼみ)発生期の葉、茎、根、蕾(つぼみ)の各部位には含まれず、野菜としての“モロヘイヤ”、モロヘイヤのいわゆる健康食品、モロヘイヤ茶などからも検出されないことが報告されています。
 従って、家庭菜園などでモロヘイヤを栽培し、食されている場合には、収穫時期に十分留意し、種子やその莢が混入しないよう、また、市販のタネには、強心配糖体が含まれていますので、小児等が誤って口に入れない等の注意が必要です。
 しかしながら、野菜として流通しているモロヘイヤを摂食することによって健康被害が起きることはないと考えられます。

(参考)
  ・農研機構 「モロヘイヤの毒性について」別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-17 白インゲン豆ダイエットがテレビで紹介され、健康被害が出ていますが、原因を教えてください。

A IV-17 平成18年5月6日にテレビ番組で紹介された調理法により調理した白インゲン豆を摂取した方が、嘔吐、下痢等の消化器症状を呈するという健康被害事例が報告されました。
 インゲン豆は生、もしくは加熱不足の状態で摂取すると、糖結合たんぱく質であるレクチンの活性が残ったままで、嘔吐や下痢等の消化器症状を起こすことが知られています。
 本来、インゲン豆の調理において、水に十分浸し、柔らかくなるまで煮るのは、おいしく食べるという目的ばかりではなく、有害な成分を無害化するという目的もあります。通常の調理法で調理すれば、食品安全上問題はありません。

(参考)
  ・厚生労働省 白インゲン豆の摂取による健康被害事例に関するQ&A別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-18 コンフリー(シンフィツム)について食品安全委員会は食べるのはよくないと発表したそうですが、庭にコンフリーがありミックスジュースなどで使用しています。大丈夫ですか。

A IV-18 平成16年3月に厚生労働省よりコンフリー及びコンフリーを含む食品についての食品健康影響評価要請があり、当委員会で食品健康影響評価を行い、コンフリーを食べることによる健康被害の可能性を否定できない旨を厚生労働省に通知しました。
 厚生労働省はこの評価を受けて、コンフリーとコンフリーを含む食品の製造、販売、輸入を禁止しました。コンフリーによる健康被害は、コンフリーに含まれるピロリジジンアルカロイドの作用によるものと考えられており、海外では肝静脈閉塞性疾患などの被害が報告されています。コンフリーは食べないように、注意してください。

(参考)
  ・食品安全委員会 健康影響評価 コンフリー別ウインドウで食品安全総合情報システムが開きます
  ・農林水産省 食品安全に関するリスクプロファイルシート  ピロリジジンアルカロイド類[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます

 

Q IV-19 庭のスイセンを食べて食中毒になったという報道を見ました。どういうことでしょうか。

A IV-19 平成18年から27年までの10年間で自宅の庭等に生えているスイセン葉をニラやノビルと勘違いして食べて下痢や嘔吐などの食中毒症状を発症した事案が、37件(患者数149人)起きています。スイセンはヒガンバナ科の植物で、植物全体、特に鱗茎(※)にリコリンなどのアルカロイドを含有し、誤食すると、おう吐、下痢などを起こします。スイセンの葉はニラやノビルと似ているため、花が咲いていないと間違える例が多いですが、ニラに比べて幅が広く、厚く、全体に大きいです。また鱗茎はタマネギと似ていますが、どちらも臭いで判断できます。家庭菜園等で食用植物(野菜、野草、ハーブ等)を栽培・採取することが人気ですが、家庭では、ニラとスイセンを離して植えましょう。
※ 鱗茎(りんけい) たまねぎのように、厚い鱗片が重なって球形になったもの。鱗片に養分が貯えられ多肉になっている。

(参考)
  ・食品安全委員会 ハザード概要シート スイセン関連情報[PDF]別ウインドウで開きます
  ・厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:スイセン類別ウインドウで開きます(外部サイト)
  ・消費者庁 News Release (平成28年4月13日)「家庭菜園等における有毒植物による食中毒にご注意ください。」[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます
  ・東京都福祉保健局 身近にある有毒植物 p7[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます

 

Q IV-20 かび毒はどのようなもので、人に対して、どのような影響を及ぼすのですか。また、かび毒の対策は、どうなっていますか。

A IV-20 菌類の一種であるかびがつくる物質は、食品や医薬品製造で役立つものも多くありますが、一部のかびは天然毒素を生み出します。これを「かび毒」といい、現在、300種類以上のかび毒が知られています。代表的なものとしては、とうもろこしや落花生、豆類などから検出されるアフラトキシン、リンゴ果汁などから検出されるパツリン、小麦、大麦などから検出されるデオキシニバレノール、ニバレノール、穀類とその加工品などから検出されるオクラトキシンなどがあります。
 一般に、かび毒は熱に強く、加工・調理しても毒性がほとんど減らないため、農産物の生産、乾燥、貯蔵などの段階で、かびの発生や増殖を防止することが重要です。
 かび毒は、人や動物に対して、多様な健康被害を及ぼします。急性症状を伴うものもありますが、多くは慢性毒性、発がん性が主体となります。例えば、アフラトキシンは肝臓障害や発がん性、パツリンは消化管の充血や出血、潰瘍、デオキシニバレノールやニバレノールはおう吐、下痢などの消化器症状や免疫抑制、オクラトキシンは腎臓障害などです。
 家庭でできるかび毒の害を避ける方法としては、かびが生えているものは食べないことです。かびが見えている部分を取り除いても、かび毒が残っているおそれがあるので気を付けましょう。
 日本では、小麦中のデオキシニバレノール、リンゴ果汁中のパツリン、そして、農産物を含むすべての食品中のアフラトキシンについて、厚生労働省によって基準値が設定されています。
 農産物や輸入食品などのかび毒への具体的な対策については、農林水産省、厚生労働省等のリスク管理機関が実施しています。食品安全委員会では、これまでにアフラトキシン、パツリン、デオキシニバレノール、ニバレノール、オクラトキシンについて、リスク評価を行いました。

(参考)
  ・食品安全委員会 季刊誌「食品安全」vol.19 p4〜5 「かび毒(総アフラトキシン)のリスク評価」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 季刊誌「食品安全」vol.26 p3〜4「かび毒デオキシニバレノール、ニバレノールのリスク評価」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 季刊誌「食品安全」vol.37 p4 「かび毒オクラトキシンAの評価」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・農林水産省  食品のかび毒に関する情報別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

Q IV-21 ペットボトルに口をつけて飲んだ場合、どのくらいの時間までなら飲めますか?

A IV-21 ペットボトルに口をつけて飲むと、温度やその他の条件にもよりますが、口中から飲み残し飲料に入った雑菌がボトル内で増殖することが考えられます。
 また、雑菌が増殖する際に、場合によっては二酸化炭素を発生させることがあり、飲み残し後密閉状態で長時間放置された場合など、ボトル内の圧力が高まって破裂することもあります。
 いずれにしても、開栓後は消費者自身がしっかり管理することが大切です。次の点にも気をつけて、ペットボトル飲料を衛生的かつ上手に利用してください。
  (1)開けたら早めに飲みきる。
    時間を置いて飲むのは避け、飲み残した場合は冷蔵庫で保存の上、なるべく早めに遅くともその日のうちに飲みきりましょう。
  (2)口をつけて飲むのはなるべく避ける。
    直接口をつけて飲むのではなく、できるだけコップに注いで飲むようにしましょう。
  (3)部屋や車の中に置き忘れない。
    暑い部屋ではボトルが破裂することがあります。飲み残し飲料は長時間放置せず、きちんと捨てましょう。

(参考)
  ・食品安全委員会 キッズボックス「ペットボトル、飲み残しに気をつけよう!」[PDF]別ウインドウで開きます
  ・国民生活センター 飲み残し清涼飲料容器の破裂による事故!〜ペットボトルによる事故が増加〜[PDF]外部サイトが別ウインドウで開きます

 

Q IV-22 我が国における食中毒の最近の発生情報を知りたい。

A IV-22 食中毒に関する我が国の近年の発生状況は、厚生労働省で集計して公表されています。
 厚生労働省のホームページに、食中毒の統計資料が掲載別ウインドウで開きます(外部サイト)されていますので、ご覧ください。

 

Q IV-23 鳥インフルエンザが発生しましたが、卵や鶏肉からヒトに感染しないか、また、発生した養鶏場近くの他の養鶏場の鶏肉や卵は大丈夫なのか、不安です。海外からの鶏肉は、問題ないのかも知りたいです。

A IV-23 食品安全委員会では、我が国の現状において、鳥インフルエンザについて、鶏肉や鶏卵を食べることにより、ヒトに感染する可能性はないと考えています。
 その理由は、次のとおりです。
  (1)鳥インフルエザウイルスがヒトに感染するためには、ヒトの細胞表面の受容体(※1)に結合しなくてはなりませんが、私たちヒトの受容体はヒト型であり、トリ型とは異なるとされています。
  (2)鳥インフルエンザウイルスは酸に弱く、ヒトの体内で胃酸などの消化液により不活化(※2)されると考えています。
 鳥インフルエンザが発生した養鶏場では、鳥の間での感染力が高いので、すぐに殺処分が行われるため、それらの肉や卵が市場に流通することはありません。海外で発生が認められると、家畜防疫の観点から、その地域からの生の鶏肉輸入は即停止されます。
 食品安全委員会では、鳥インフルエンザについて、ホームページやフェイスブック等による情報発信を行っています。併せて、厚生労働省や農林水産省のホームページもご覧になってください。

※1 受容体
 受容体は、ウイルスがヒトや動物に感染する際に最初に結合する細胞表面の分子。インフルエンザウイルスの受容体は、大きく分けて2種類(ヒト型とトリ型)がある。
※2 不活化
 ウイルスが死滅する(感染性が失われる)こと。

(参考)
  ・食品安全委員会 鳥インフルエンザについて
  ・食品安全委員会 鶏肉・鶏卵の安全性に関する食品安全委員会の考え方[PDF]別ウインドウで開きます

 

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