「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等Q&A(リスク評価全般)

「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等Q&A
【リスク評価全般】
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II リスク評価全般

 II-1 食品安全委員会の審議の手順
 II-2 許容一日摂取量(一日摂取許容量)(ADI:Acceptable Daily Intake)
 II-3 耐容一日摂取量(TDI:Tolerable Daily Intake)
 II-4 無毒性量(NOAEL:No Observed Adverse Effect Level)
 II-5 安全係数

Q&A

II リスク評価全般

Q II-1 食品安全委員会の審議の手順を教えてください。審議にはどのくらいの期間がかかりますか。

A II-1 食品安全委員会は、リスク管理機関【厚生労働省・農林水産省・消費者庁】から評価すべき物質の評価の要請を受けると、その物質評価に最も適する専門調査会で審議(評価)をして、評価の結果をまとめた評価書案を作成します。評価書案は「国民からの意見・情報の募集」(原則30日間)するために公開され、広く国民からの意見を聞き、情報を求めます。この結果を踏まえた検討を経て、評価結果が決定され、評価を要請したリスク管理機関に通知されます。企業申請に基づき実施される評価については、食品安全委員会においてリスク管理機関から評価要請品目についての説明を受けてから、1年以内に評価結果を通知するよう努めることとされています(審議に必要な内容の確認や追加資料の提出を待っている期間は含まれません。)。
(参考)
  ・食品安全委員会 リスク評価の流れ
  ・食品安全委員会 企業申請品目に係る食品健康影響評価の標準処理期間について[PDF]別ウインドウで開きます
  ・食品安全委員会 食品健康影響評価(リスク評価)

 

Q II-2 許容一日摂取量(一日摂取許容量)(ADI:Acceptable Daily Intake)は、「ヒトがある物質を一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康への悪影響が生じないと推定される量」とありますが、若い人と高齢者では食べ続ける期間の長さが違うのになぜ同じ値が設定されているのでしょうか。

A II-2 目的をもって使用する化学物質の健康影響評価のうちの毒性評価では、実験動物等を用いたさまざまな安全性試験について評価し、各試験においてその動物に悪影響を示さない量を求めます。次に、各種の安全性試験の無毒性量のうちで最も低い無毒性量(NOAEL)を安全係数※(通常100)で除して一日摂取許容量(ADI)を算出します。
 また、体内での代謝についても調べています。化学物質ごとの特性により時間の長短はありますが、他の物質に変化したり体外に排出されたりして、本来の性質や体内の残留量は時間とともに変化、減少していきます。
 ADIはもっとも低い無毒性量から求めるので、赤ちゃんから高齢者の方まで様々な人を対象としても、有毒影響を示さないと考えられます。
 これらのことからADIは、期間の長短に関係なく「人が、毎日、一生涯、食べ続けても、健康に悪影響がでないと考えられる量」として設定されています。

 

Q II-3 耐容一日摂取量(TDI:Tolerable Daily Intake)とは何ですか。ADIとはどう違うのですか。

A II-3  耐容一日摂取量(TDI)は、生涯にわたって食品とともに不可避的に経口摂取される場合でも、健康への悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量のことです。ADIが食品の生産過程で意図的に使用して食品に残存しているもの(農薬、添加物など)の指標として使われるのに対して、TDIは、意図的に使用していないのに食品に残存しているもの(重金属等)や汚染されているもの(かび毒など)のように避けられない摂取の指標として使われます。同様に一週間当たりの摂取量として耐容週間摂取量(TWI:Tolerable Weekly Intake)があります。

 

Q II-4 無毒性量(NOAEL:No Observed Adverse Effect Level)とは何ですか、どのように決め、評価にどのように使われるのですか。

A II-4 無毒性量(NOAEL)とは、動物を使ってある物質について何段階かの投与量を用いて毒性試験を行い、何ら有害な影響が認められなかった最大の投与量のことです。
 各種動物(マウス、ラット、ウサギ、イヌ等)を使った長期間投与時の毒性試験や発がん性、胎児への影響等の試験において得られた個々の無毒性量の中で最も小さい値を、ADI設定に使います。

 

Q II-5 食品添加物のADIを決める際は、動物実験の結果の無毒性量を安全係数で除して人の健康に影響がないであろうという量ADIを計算すると本で読みました。安全係数は種差10、個体差10の積の100だそうですが、これは経験値なのでしょうか?

A II-5 種差と個人差でそれぞれ1桁小さく見積もるという安全係数の考え方は、経験的なものですが、国際的なコンセンサスを得た考え方で、このマージンによる評価を見直す必要があるような知見は現在まで得られていません。
 なお、人間のデータがある場合は種差の係数を取らないことや、試験データの精度等によって追加係数を用いることがあり、100が定数というわけではありません。

 

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