■ リスクコミュニケーション

リスクコミュニケーション Risk Communication (再掲) 【最終更新日 2018年10月】

 リスクアナリシスの全過程において、リスクやリスクに関連する要因などについて、一般市民(消費者、消費者団体)、行政(リスク管理機関、リスク評価機関)、メディア、事業者(一次生産者、製造業者、流通業者、業界団体など)、専門家(研究者、研究・教育機関、医療機関など)といった関係者(ステークホルダー)がそれぞれの立場から相互に情報や意見を交換すること。
 リスクコミュニケーションを行うことで、検討すべきリスクの特性やその影響に関する知識を深め、その過程で関係者間の相互理解を深め、信頼を構築し、リスク管理リスク評価を有効に機能させることができる。
 リスクコミュニケーションの目的は、「対話・共考・協働」(engagement)の活動であり、説得ではない。これは、国民が、ものごとの決定に関係者として関わるべきという考えによるものである。

 

ステークホルダー Stakeholder 【最終更新日 2018年10月】

 関与者、利害関係者のこと。一般市民(消費者、消費者団体)、行政(リスク管理機関、リスク評価機関)、メディア、事業者(一次生産者、製造業者、流通業者、業界団体など)、専門家(研究者、研究・教育機関、医療機関など)といった者が該当する。ステークホルダーは、食品安全の各段階においてそれぞれの立場でそれぞれの役割を果たす。

 

 リスク認知 Risk Perception 【最終更新日 2018年10月】

 特定のリスクについての特徴、起きる可能性及び起きた場合の結果の受け止め方。
 リスクは、過大評価されたり過小評価されたりすることがあり、客観的なリスク評価とは異なる場合がある。
 リスク認知においては、経験的システム(※1)及び分析的システム(※2)が関与する。

 ※1 経験的システム…人間の思考システムのうち、直感、感情主導の思考システムのこと。経験的システムは直感的に働き、自己の過去の経験、快−不快の感情、連想による関連付け、イメージなどを基盤にする。人間の日常的判断や行為決定、リスク認知は、経験的システムが優勢に働く。
 ※2 分析的システム…人間の思考システムのうち、緻密なプロセスをたどる思考システムのこと。分析的システムは、証拠と論理に基づく正当性を求め、また理性、論理を基盤にした思考をするなどの特性を有する。分析的システムは、経験的システムの判断を正当化する形で機能しやすい。

 

ファシリテーター Facilitator 【最終更新日 2016年4月】

 会議やワークショップ等において参加者の意見を引き出し、活発な意見交換を行い、コミュニケーションを活性化させ、成果に結び付けていくことを支援する者をいう。

 

アイスブレーク Ice-Break 【最終更新日 2016年4月】

 氷を溶かすように、参加者の緊張感を和らげて、話しやすい雰囲気を作るため等に行うもので、ゲーム形式等、様々な手法がある。

 

食の安全ダイヤル Food Safety Hotline 【最終更新日 2016年4月】

 消費者等からの食品の安全性に関する問合せ、意見、情報提供等を受け付けるとともに、食品の安全性に関する知識・理解を深めることに役立つよう、食品安全委員会が設置している窓口(平成15年8月1日設置)。

 その他の食品に係る相談窓口として、農林水産省が「消費者の部屋」、独立行政法人農林水産消費安全技術センターが「食品表示110番」を設置している。