【読み物版】生活の中の食品安全 -カフェインについて- その2 ◆Q&A◆ 平成30年12月28日配信

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】
[生活の中の食品安全 −カフェインについて− その2 (Q&A)]
平成30年12月28日 配信
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前号のe-マガジン【読み物版】(平成30年12月14日 配信)では、カフェインに関する基本的な情報をお届けしました。今号では、Q&Aをお送りします。

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Q1 カフェインはどんなものに含まれているのですか?
Q2 体に悪影響のないカフェインの摂取目安量を教えて下さい。
Q3 カフェインを摂る時は、どんなことに注意すればよいでしょうか?
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Q1 カフェインはどんなものに含まれているのですか?
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A1 カフェインは、コーヒー豆、茶葉、カカオ豆、ガラナ等に天然に含まれている食品成分の一つです。また、コーヒーや茶葉から抽出されたカフェイン(抽出物)については、清涼飲料水(コーラ等)などに苦味料等の用途で食品添加物として使用されています。
カフェインを多く含む主な食品は、コーヒー及び茶類です。また、清涼飲料水のいわゆるエナジードリンクや眠気覚まし用のドリンクは、コーヒーや茶類よりも更に多くのカフェインが含まれているものがあります。

--- 食品中のカフェイン濃度(例) ---

食品名 カフェイン濃度 備考
コーヒー 60mg/100ml 浸出方法:コーヒー粉末10g/熱湯150ml
インスタントコーヒー(顆粒製品) 57mg/100ml 浸出方法:インスタントコーヒー2g/熱湯140ml
玉露 160mg/100ml 浸出方法:茶葉10g/60℃の湯60ml、2.5分
紅茶 30mg/100ml 浸出方法:茶5g/熱湯360ml、1.5〜4分
せん茶 20mg/100ml 浸出方法:茶10g/90℃430ml、1分
ウーロン茶 20mg/100ml 浸出方法:茶15g/90℃の湯650ml、0.5分
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料(清涼飲料水) 32〜300mg/100ml(製品1本当たりでは、36〜150mg) 製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる

出典:「文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)(2015)」、「農林水産省ウエブサイト:カフェインの過剰摂取について (2017)」

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Q2 体に悪影響のないカフェインの摂取目安量を教えて下さい。
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A2 カフェインは感受性の個人差が大きく、健康に及ぼす影響を正確に評価することが困難なため、国際的にも、「一日摂取許容量(ADI※)」は設定されていません。
なお、海外の一部の機関では、次のとおり、体に悪影響のない最大摂取量を示しているところもあります。

悪影響のない最大摂取量 機関名
妊婦 300mg/日 世界保健機関(WHO)
200mg/日 欧州食品安全機関(EFSA)
300mg/日 カナダ保健省
授乳中の女性 200mg/日(注1) 欧州食品安全機関(EFSA)
健康な子供及び青少年 3mg/kg体重/日 欧州食品安全機関(EFSA)
2.5mg/kg体重/日 カナダ保健省
  子供(4〜6歳) 45mg/日
子供(7〜9歳) 62.5mg/日
子供(10〜12歳) 85mg/日
13歳以上の青少年 2.5mg/kg体重/日
健康な成人 400mg/日
(3mg/kg体重/1回(注2))
欧州食品安全機関(EFSA)
400mg/日 カナダ保健省

(注1)乳児に健康リスクは生じない。
(注2)1回当たり摂取量約3mg/kg体重以下(例:体重70kgの成人で、約200mg以下)であれば急性毒性の懸念は生じない。
※一日摂取許容量(ADI:Acceptable Daily Intake):人が毎日一生涯にわたって摂り続けても、健康への悪影響がないと考えられる1日あたりの量のことです。

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Q3 カフェインを摂る時は、どんなことに注意すればよいでしょうか?
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A3 カフェインを含む食品を摂取する際は、まず、自分がカフェインをどれくらい摂取しているかを把握することが大切です。エナジードリンク等を飲む際に、成分表示を見て、カフェイン量を確認してください。
また、エナジードリンクと合わせて他のカフェイン入り食品を摂る場合、カフェインの摂取量は上乗せになることに注意してください。特に、カフェイン入りの錠剤、カプセル等の形態の食品は、一度に容易に、多量のカフェインを摂ってしまう可能性があります。
さらに、アルコールとカフェイン入りのエナジードリンクを一緒に飲むと、アルコールの酔いをカフェインによる興奮作用が覆い隠してしまい、お酒を飲みすぎる可能性があります。また、カフェインとアルコールにはどちらにも利尿作用があり、気がつかないうちに脱水状態になってしまう可能性がありますので、この点にも注意が必要です。
アルコールとカフェイン入りエナジードリンク等を混合した飲料もあるようですので、十分に留意して下さい。

≪参考≫
・食品安全委員会「ファクトシート 食品中のカフェイン」(2018年2月23日更新)
http://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf[PDF:401KB]別ウインドウで開きます
・食品安全委員会「みんなのための食品安全勉強会」カフェインの安全性及びコーヒーについて(2018年3月)
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk_analysis.html

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