【読み物版「臨時号」】 [カンピロバクターによる食中毒関連] 平成28年9月27日配信

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版「臨時号」】[カンピロバクターによる食中毒関連]
平成28年9月27日配信 (※平成28年4月27日及び4月28日配信記事等関係記事再配信)
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最近、カンピロバクターによる食中毒に関するお問合せが多くあります。このため、今年(平成28年)4月に配信した「あなどるなかれ食中毒〜腸管出血性大腸菌やカンピロバクターを中心に〜」から、カンピロバクターによる食中毒についての関連記事を再配信します。

 

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◆カンピロバクターについて◆
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カンピロバクターによる食中毒は、最近の食中毒発生原因の事件数全体の四分の一を占めています(2015(平成27)年の厚生労働省統計。総数1,202中318件。)。

■感染源
カンピロバクターによる食中毒の感染源は、食肉(特に鶏肉)、生野菜、飲料水(井戸水)等です。
主に食肉(特に鶏肉の生食)を介した食中毒が多いとされています。

■特徴
空気中では長期間生存できず(微好気性)、鶏肉等の食材中ではほとんど菌が増殖することはありません。乾燥に極めて弱く、通常の加熱料理で死滅します。

■食中毒症状
感染すると、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、血便などの症状が起きます。1日〜7日と潜伏期間が長いので、原因食材が判明しないことが多々あります。一般に、腸炎等の症状が重くなることはありませんが、まれに、神経疾患(ギラン・バレー症候群)を発症することもあります。

■食中毒対策
カンピロバクターなどによる食中毒を防ぐためには、加熱調理により食品中の細菌を死滅させること、そして、二次汚染の防止が大切です。以下にポイントを列挙します。

【鶏肉】
鶏肉は、カンピロバクター食中毒の原因食品で多いとされていますので、しっかりと加熱します(65℃以上、数分間)。生や、半生で食べることは、できるだけ避けましょう。また、他の食品、調理器具を始め容器も分けて処理や保存を行うなど、十分、二次汚染防止に気を付けます。

【食品の保存、調理時の注意】
・食品の保存時、そして調理時に、食肉と他の食材(野菜、果物など)とを接触させない。
・調理器具や容器は、熱湯でよく消毒し、よく乾燥させて使用します。
・バーベキューなど焼き肉をする場合は、交差汚染に注意が必要です。食肉に細菌が付着している場合、トングなどによって他の食品を汚染してしまいます。トングや取り箸などは、肉を焼くときに使うものと、焼き上がってから使うものとに分ける必要があります。

 

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◆食中毒予防の三原則◆
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食中毒予防の三原則は、「つけない」・「ふやさない」・「やっつける」です。さらに、食中毒予防で特に注意するべき6つのポイントをピックアップしました。
・(ポイント1) 食品の購入: 肉・魚は肉汁などの水分がもれないように、それぞれ分けて包んで持ち帰る。
・(ポイント2) 家庭での保存: 冷蔵庫で肉・魚は汁がもれないように包んで保存。
・(ポイント3) 下準備: 生の肉や魚を切った後は、包丁やまな板を洗って熱湯をかけた後に使う。
・(ポイント4) 調理: 加熱して調理する食品は十分に加熱(カンピロバクター対策は65℃以上で数分間、腸管出血性大腸菌対策は75℃、1分以上)。
・(ポイント5) 食事: 食卓に付く前に手を洗う、食品は室温で長く放置しない。
・(ポイント6) 残った食品:残った食品はきれいな器具・皿で保存、残った食品を温め直す時も十分加熱。

 

≪参考≫
・食品安全委員会;「カンピロバクターによる食中毒にご注意ください」
https://www.fsc.go.jp/sonota/e1_campylo_chudoku_20160205.html
・食品安全委員会;「食品を科学する—リスクアナリシス(分析)連続講座」あなどるなかれ食中毒 〜腸管出血大腸菌やカンピロバクターを中心に〜
https://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20151008ik1

・厚生労働省;カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000126281.html別ウインドウで開きます(外部サイト) 
・厚生労働省;家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0903/h0331-1.html 別ウインドウで開きます(外部サイト)

 

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