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食品安全委員会e-マガジン【読み物版】 [牛海綿状脳症(BSE) その2] (2013.4.26)


食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[牛海綿状脳症(BSE) その2] (2013.4.26)

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食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[牛海綿状脳症(BSE) その2]平成25年4月26日配信 
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前回(4月18日配信)のe-マガジン【読み物版】では、牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品
健康影響評価[2](案)(国内措置の検査対象月齢の引き上げ)の概要についてお届けしました。
今号では、国内措置の検査対象月齢の引き上げに関するQ&Aをお送りします。

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国内措置の検査対象月齢の引き上げに関するQ&A
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(Q1)今回の評価書(案)に至る経緯は何ですか。
(Q2)今後はどのようなスケジュールで国内措置の検査対象月齢の引き上げがなされますか。
(Q3)なぜこのタイミングで、日本だけ先行して結論を出したのですか。
(Q4)なぜ経過的措置として48か月齢超を検査対象月齢としたのですか。
(Q5)非定型BSEについて考慮されていないのではないでしょうか。
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(Q1)
今回の評価書(案)に至る経緯は何ですか。

(A1)
今回の評価書(案)は、以下に掲げる平成23年12月の厚生労働省からの諮問内容のうち、具体的な諮
問内容(3)の国内措置の「検査対象月齢」をさらに引き上げた場合のリスクについて、検討を行った
ものです。
なお、諮問内容のうち(1)及び(2)については、平成24年10月、評価結果を厚生労働省に通知済みで
す。
平成24年10月の第75回プリオン専門調査会において検討を開始し、平成25年4月3日の第79回
同専門調査会まで、最新の科学的知見に基づき審議を重ね、同年4月8日の第470回食品安全委員会
へ報告されました。

※平成24年10月に通知した食品健康影響評価結果に関する概要、Q&A情報
http://www.fsc.go.jp/sonota/bse1601.html

※牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価[2](案)の概要(国内措置の検査対象月齢
の引き上げ)
http://www.fsc.go.jp/sonota/bse/bse_hyoka_gaiyo_1304.pdf

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(Q2)
今後はどのようなスケジュールで国内措置の検査対象月齢の引き上げがなされますか。

(A2)
食品安全委員会において、平成25年4月9日より、30日間の御意見・情報の募集(パブリックコメン
ト)を実施しています。
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_prion25_250409.html

今後、寄せられた御意見・情報を精査の上、必要に応じ、プリオン専門調査会での審議、さらに食品
安全委員会における審議・決定を行い、諮問元である厚生労働省へ評価結果を通知する予定です。
具体的な措置の変更については、厚生労働省が実施します。

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(Q3)
なぜこのタイミングで、日本だけ先行して結論を出したのですか。

(A3)
今回の評価においては、日本をモデルケースとして評価手法の検討を行ってきたこと等を踏まえ、第
78回プリオン専門調査会においてとりまとめられた「評価手法」に従い、必要なデータが揃った国内
措置の検査対象月齢について、先行して議論を行いました。

評価対象国(5か国)すべての必要なデータが揃い、議論を終えるには非常に時間がかかることが予想
されるため、必要なデータが揃い、議論が終了した国から、プリオン専門調査会としてのとりまとめ
を行うこととしたものです。

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(Q4)
なぜ経過的措置として48か月齢超を検査対象月齢としたのですか。

(A4)
BSE発生の実績を踏まえれば、出生年月でみた最終発生から11年以上発生が確認されなければ、最
終発生後の出生コホート(出生年月が同じ牛群)について、BSEが発生する可能性はほとんどないものと考
えられます。

日本においては、2002年1月に生まれた1頭の牛を最後に、それ以降、BSEの発生は確認されておら
ず、2013年1月で11年が経過しました。
したがって、日本において今後BSEが発生する可能性はほとんどないものと考えられます。しかし
ながら、出生後の経過年数が11年未満の出生コホートについては、発生の確認に十分な期間が経過
していないものと考えられます。
このため、当面の間、検証を継続することとし、将来的には、より長期にわたる発生状況に関するデ
ータ及びBSEに関する新たな科学的知見の蓄積を踏まえて、検査対象月齢のさらなる引き上げ等を検
討するのが適当であると判断されました。

国内措置の具体的な検査対象月齢については、
[1]評価対象5か国における発生確認最低月齢が、一部の例外を除き48か月齢以上であること
[2]EUにおけるBSE発生の実績から、検査陽性牛のほとんど(約98%)が48か月齢以上と推定される
こと
[3]BSE感染牛脳組織の1g経口投与実験でのBSEプリオンの検出が投与後44か月目(48か月齢相当)
以上であること
[4]BSEプリオン摂取量が少ないほど潜伏期間が長くなるという知見
から、これを48か月齢超に引き上げたとしても、人への健康影響は無視できると判断されました。

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(Q5)
非定型BSEについて考慮されていないのではないでしょうか。

(A5)
非定型BSEについては、飼料規制等によってほぼ制御された定型BSEとは異なる孤発性の疾病である
可能性が示唆されています。よって、高齢牛については、今後とも非定型BSE発生の可能性があるこ
とに留意して評価を行うこととされています。

今回の評価結果(案)を踏まえれば、非定型BSEは、ほとんどが8歳以上の高齢の牛で稀に発生してお
り、48か月齢超の牛を検査することによって、十分にカバーされるものと考えられます。


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★「国内措置の検査対象月齢の引き上げ」に係る部分の評価書(案)に関するパブリックコメント
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_prion25_250409.html
★BSEに関する情報
http://www.fsc.go.jp/sonota/bse1601.html
★プリオン評価書(案)「牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価[2](2013年4月)
http://www.fsc.go.jp/sonota/bse/bse_hyoka_an_1304.pdf
★プリオン評価書「牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価」(2012年10月)
http://www.fsc.go.jp/sonota/bse/bse_hyoka_an.pdf
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