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ホーム > 食品安全委員会メールマガジン > 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】 [牛海綿状脳症(BSE)その1] (2013.4.18)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[牛海綿状脳症(BSE)その1] 平成25年4月18日配信 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価については、「国内措置の検査対象月齢 の引き上げ」に係る部分の評価書(案)に関するパブリックコメントを4月9日から実施しています。 4月と5月のe-マガジン【読み物版】では、評価書(案)の概要、国内措置の検査対象月齢の引き上 げに関するQ&Aなどについてお送りします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価[2](案)の概要 【国内措置の検査対象月齢の引き上げに関する評価書】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■我が国におけるBSEに係るリスク 牛群のBSE感染状況、BSEプリオンの侵入リスク低減措置(輸入規制)、増幅リスク低減措置(飼料規制 等)及び人への曝露リスク低減措置(食肉処理工程)に加え、牛と人との種間バリアの存在を踏まえると、 日本においては、牛由来の牛肉及び内臓(特定危険部位以外)の摂取に由来するBSEプリオンによる人 での変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)発症の可能性は極めて低いと考えられます。 総合的なBSE対策の実施により、出生年月でみた場合、日本においては2002年1月に生まれた1頭の 牛を最後に、それ以降11年にわたりBSEの発生は確認されていません。BSE感染牛は満11歳になるま でにほとんど(約97%)検出されると推定されていることから、出生年月でみた最終発生から11年以上 発生が確認されなければ、今後、BSEが発生する可能性はほとんどないものと考えられます。 ※BSEプリオンの侵入リスク低減措置(輸入規制) BSE発生国からの生体牛、肉骨粉及び動物性油脂の輸入停止等 ※BSEプリオンの増幅リスク低減措置(飼料規制等) 反すう動物用飼料への動物由来たん白質の使用禁止、飼料製造施設・ラインの分離等 ※BSEプリオンの人への曝露リスク低減措置(食肉処理工程) SRM(特定危険部位)の除去・焼却義務付け、脳及びせき髄を破壊するピッシングの禁止等 ■検討の継続(48か月齢超の検査) しかしながら、出生後の経過年数が11年未満の出生コホート(出生年月が同じ牛群)において仮に感染 があった場合には、発生の確認に十分な期間が経過していないものと考えられます。 このため、当面の間、検証を継続することとし、将来的には、より長期にわたる発生状況に関するデー タ及びBSEに関する新たな科学的知見の蓄積を踏まえて、検査対象月齢のさらなる引き上げ等を検討す るのが適当であると判断とされました。 具体的には、以下の[1]~[4]から、と畜場における検査対象月齢を48か月齢超に引き上げたとしても、 人への健康影響は無視できると判断されました。 [1]発生確認最低月齢 一部の例外を除きBSE検査陽性牛は48か月齢以上(評価対象5か国のBSE検査陽性牛の実績) [2]EUにおけるBSE発生実績からの推定 BSE検査陽性牛のほとんど(約98%)が、48か月齢以上で検出されると推定 [3]経口投与実験 投与後44か月目(48か月齢相当以上)以降に異常プリオンたんぱく質検出(BSE感染牛脳組織の1g経口 投与実験) [4]潜伏期間の知見 「BSEプリオンの摂取量が少ないほど潜伏期間が長くなる」という感染実験での知見 --------------------------------------------------------------------------- ※牛海綿状脳症(BSE) 伝達性海綿状脳症(TSE)のひとつ。牛の病気。BSE を発症した牛では、異常プリオンたん白質が主に 脳に蓄積し、脳の組織がスポンジ状になり、異常行動、運動失調などの中枢神経症状を呈し、死に至 ると考えられています。 また、潜伏期間はほとんどの場合が4 年から6 年で、平均5~5.5 年と推測されています。現在のと ころ生体診断法や治療法はありません。牛から牛にBSE がまん延したのは、BSE 感染牛を原料とした 肉骨粉等を飼料として使っていたことが原因と考えられています。 ※出生コホート牛 コホートとは、属性(年齢、民族など)を同じくする集団、あるいは同じ外的条件(特定物質を摂取した など)を受けた集団のことです。 出生コホート牛とは、同じ一定の期間内に生まれた牛群を意味します。 ※SRM(特定危険部位) BSEの病原体と考えられている異常プリオンたん白質が蓄積することから、流通経路から排除すべき とされる牛体内の部位です。 ※プリオンたん白質(PrP) プリオン(prion)は、proteinaceous infectious particles(感染性たんぱく粒子)からの造語。 正常個体にはもともと正常プリオンたん白質が存在しています。BSE 等の原因と考えられる異常プリ オンたん白質は、アミノ酸配列は同じであるが、立体構造が相違していることが知られています。 ==================================================================================== ★「国内措置の検査対象月齢の引き上げ」に係る部分の評価書(案)に関するパブリックコメント http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_prion25_250409.html ★BSEに関する情報 http://www.fsc.go.jp/sonota/bse1601.html ★プリオン評価書(案)「牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価[2](2013年4月) http://www.fsc.go.jp/sonota/bse/bse_hyoka_an_1304.pdf ★プリオン評価書「牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに係る食品健康影響評価」(2012年10月) http://www.fsc.go.jp/sonota/bse/bse_hyoka_an.pdf ==================================================================================== ※このメールはシステムが自動発行しておりますので、返信メールは受け付けておりません。 ■食品安全委員会e-マガジンバックナンバー http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/back_number.html ■配信登録はこちら [ウイークリー版+読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/entry/subscribers/insert?mag_id=35cca0985045a2091e101134e3a26be7 [読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/entry/subscribers/insert?mag_id=e564c936d33a9581ec261adebd17991b [新着メール] https://www.fsc.go.jp/newsreader/create ■配信中止・配信先変更はこちら [ウイークリー版+読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/cancel/subscribers/cancel?mag_id=35cca0985045a2091e101134e3a26be7 [読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/cancel/subscribers/cancel?mag_id=e564c936d33a9581ec261adebd17991b [新着メール] https://www.fsc.go.jp/newsreader/cancel ■食品安全委員会からのご案内 http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/e_oshirase_info.html =================================================================================== [食品安全委員会e-マガジン] 編集:食品安全委員会e-マガジン編集会議 発行:内閣府食品安全委員会事務局勧告広報課 〒107-6122 東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル22階 http://www.fsc.go.jp/