【読み物版】生活の中の食品安全 -ノロウイルス食中毒に気をつけよう- その2◆Q&A◆平成29年12月22日配信

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】
 [生活の中の食品安全−ノロウイルス食中毒に気をつけよう−その2(Q&A)]
平成29年12月22日配信
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前号(12月8日配信)のe-マガジン【読み物版】では、ノロウイルスに関する基本的な情報をお届けしました。
今号では、ノロウイルス食中毒に関するQ&Aをお送りします。

Q1 ノロウイルスによる食中毒は、年間に何件ぐらい発生しているのでしょうか。また、患者数はどのくらいでしょうか。
Q2 ノロウイルスは感染しやすいと聞きますが、どうしてでしょうか。
Q3 ノロウイルス食中毒の原因食品は、どのようなものが多いのでしょうか。
Q4 ノロウイルス食中毒の予防対策について教えてください。

 

Q1 ノロウイルスによる食中毒は、年間に何件ぐらい発生しているのでしょうか。また、患者数はどのくらいでしょうか。
A1 ノロウイルスによる食中毒について、2016年(平成28年)は、事件数354件、患者数11,397人で、事件数患者数ともに、食中毒の原因の中で第1位でした。事件数では、食中毒全体(1,139件)の31%、患者数では食中毒全体(20,252人)の56%を占めました。1事件あたりの患者数が多いことが特徴です。

Q2 ノロウイルスは感染しやすいと聞きますが、どうしてでしょうか。
A2 ノロウイルスは、少量で感染します。また、とても小さなウイルスであるため、感染した人の手洗いが十分になされていないと手や指にノロウイルスが残り易く、それが食品などを汚染し、食中毒の原因になります。
また、感染者は、症状が治まっても1週間から1ヶ月程の間は、ウイルスを排泄することがあります。このため、気付かないうちに食品を汚染してしまうこともあり、さらなる二次感染を起こしやすいことも問題となっています。

Q3 ノロウイルス食中毒の原因食品は、どのようなものが多いのでしょうか。
A3 ノロウイルスは、食品から直接ウイルスを検出することが難しく、原因食品を特定できないケースが少なくありません。
特定できたケースとしては、二枚貝があり、平成28年で、ノロウイルス食中毒の約1割となっています。これは、二枚貝が海中で大量の海水を取り込む際、海水中のノロウイルスも取り込まれ、体内で濃縮されるためと考えられています。
ノロウイルスで汚染された二枚貝による食中毒は、生や加熱不足で食べる場合に発生します。二枚貝は十分に加熱(中心温度85〜90℃で90秒間以上)することにより、安全に食べることができます。

Q4 ノロウイルス食中毒の予防対策について教えてください。
A4 予防対策のポイントは、食品の加熱、手洗いの励行、煮沸や塩素による調理器具の消毒の3点です。

・食品の加熱
加熱が必要な食品は中心部までしっかりと「加熱」してください。中心温度85〜90℃で90秒間以上の加熱により、ノロウイルスは感染性を失うとされています。

・手洗いの励行
「手洗い」をしっかりと行ってください。石けんで手首までよく洗浄し、流水で十分すすいでください。2回繰り返すとより効果的です。
特に、食事前、トイレの後、調理前後は、必ず手を洗ってください。

・煮沸や塩素による調理器具の消毒
調理器具や調理台は「消毒」して、いつも清潔にしてください。まな板、包丁、食器、ふきんなどは使用後すぐに洗浄してください。
一般的な感染症対策として、消毒用エタノール等が用いられることがありますが、ノロウイルスを完全に失活化する方法としては、煮沸消毒(85〜90℃で90秒間以上)や次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)(※)が効果的です。
※次亜塩素酸ナトリウム消毒液(塩素濃度200ppm)の作り方
市販の塩素系漂白剤(塩素濃度約5%)を250倍希釈して作ることができます(例:5Lの水に漂白剤を20ml入れる)。塩素系漂白剤を使用する際は、「使用上の注意」をよく確認してください。

 

≪参考≫
・食品安全委員会「食中毒予防のポイント ノロウイルスによる食中毒にご注意ください」
http://www.fsc.go.jp/sonota/e1_norovirus.html
・食品安全委員会「リスクプロファイル 食品中のノロウイルス」
http://www.fsc.go.jp/sonota/risk_profile/risk_norovirus.pdf
・厚生労働省「食中毒の原因(細菌以外) ノロウイルス」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03.html別ウインドウで開きます(外部サイト)
・厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html別ウインドウで開きます(外部サイト)

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