食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06100032314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品と環境中に留まるパーフルオロ及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)に関するQ&Aを公表 (3/5)
資料日付 2023年6月16日
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概要(記事) (この記事は 3 / 5 ページ目です)
(前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06100031314)

・食品中のPFASを評価するためのHBGVはあるか?
 健康に基づく重要な指標値として、耐容週間摂取量(TWI)がある。TWIは、生涯にわたって摂取しても健康への悪影響が生じないと予想される1週間あたりの物質量(体重1 kgあたり)を示している。
 EFSAは2020年9月の見解で、4種類のPFAS、すなわちPFOA、PFNA、PFHxS、PFOSのレベルの合計について、4.4 ng/kg体重/週というTWIを導出した。これまでに食品から検出されたその他のPFASについては、現在利用可能なデータベースが不十分であるため、TWIのようなHBGVを導出することはできなかった。
 TWIの導出は、1歳児を対象とした研究の結果に基づいている(https://www.bfr.bund.de/cm/343/neue-studie-zeigt-bei-hohen-pfoa-gehalten-im-blut-weisen-einjaehrige-kinder-geringere-gehalte-von-impfantikoerpern-auf.pdf)。
 この研究および他の研究では、血清中の当該4種類のPFASレベルが高いほど、通常のワクチン接種後の抗体濃度が低くなる(抗体価が低下する)ことが観察された。これは、免疫系に対するこれらの物質の影響を示している。免疫系に対する同様の影響は、動物実験でも検出された。
 母乳で育てられた乳児は、母乳を通してPFASに最も多くばく露される。TWIを遵守することで、長期間母乳で育てられている子供であっても、PFASによる健康への悪影響が予想されないことが保証される。現在のデータによれば、TWIが守られていれば、他の集団もPFASによる健康への悪影響から保護される。
 これは、ワクチン接種後に抗体価が低下する可能性と、疫学調査からPFOA、PFNA、PFHxSまたはPFOSへのばく露と関連があることが報告されているその他の観察された変化の両方に当てはまる。
 その他のPFASについては、食品中の含有量を評価するためのHBGVは存在しない。
・PFOA、PFNA、PFHxS、PFOSのレベルの合計がEFSAのHBGVを超えた場合、何を意味するか?
 PFASの一部は、食品、飲料水、またはその他の供給源から摂取された後、排泄が遅いため人体に蓄積される可能性がある。これらの物質は排泄が遅いため、短期間の摂取でも長期的には体内濃度が高くなる可能性がある。TWIを超過した結果、健康に悪影響を及ぼす可能性のある体内濃度になるかどうかは、超過のレベル、実際に生体に吸収される量(内部ばく露量)、ばく露期間、摂取量と排泄量の比率、体内にすでに存在する物質の量など、いくつかの要因によって決まる。
 EFSA (2020)は、その見解の中で、血清中のPFASレベルが高い子供たちに起こりうる身体の最初の反応として、ワクチン接種後の抗体形成の低下を仮定している。それ以来、PFASの毒性に関する新たな研究が発表されている。PFOAとPFOSの発がん性については、現在、WHOのIARCが審査中である。
・血清中のPFASレベルが高い子供において、ワクチン接種後の抗体形成の低下は何を意味するか?
 血清中のPFASレベルが高い子供におけるワクチン接種後の抗体形成の低下は、免疫系に対するこれら物質の影響を示している。根本的な作用機序はまだ明らかにされていない。
 このようなワクチン抗体の形成低下は、ワクチン接種に関する常設委員会(訳注 ドイツ連邦保健省(BMG)が設置する委員会(Standing Committee on Vaccination:STIKO))のワクチン接種勧告を遵守した場合、既存のワクチン接種の安全マージンが必ずしもワクチン接種の予防効果を低下させるものではないとしても、一般的には望ましくないと考えられている。PFASの免疫系への影響が、感染症の発生頻度の増大にもつながるかどうかは、現在のところ明らかにされていない。
・短鎖PFASのHBGV(TWIなど)はあるか?
 現在、これらの物質について利用可能な毒性学的データは限られている。食品中の短鎖PFASの健康リスクを評価するために、HBGV(例えばTWI)は、まだ利用できない。
 PFHxAとその塩に関する今回の規制提案では、長期ばく露後の一般集団における全身的な影響についてDNEL(Derived No-Effect Level:毒性学的試験データから導き出された、ヒトの健康に影響を与えないばく露量)が算出された。経口摂取の場合、PFHxAのDNELは、甲状腺ホルモンのレベルの低下については0.03 mg/kg体重/日から、出生時体重の減少については1 mg/kg体重/日までの範囲である(https://echa.europa.eu/documents/10162/c41acb41-9ed0-3a35-504f-255292abdc1f)。
 短鎖PFAS、例えば炭素原子数6の鎖をもつPFHxAの動物実験データも、同様の毒性効果を示している。しかし、短鎖化合物の毒性作用は、かなり高用量でのみ検出される。短鎖PFASは摂取後、長鎖PFASよりもはるかに速く排泄される。
・消費者はどの供給源を通じてPFASを摂取するか?
 PFASは主に食品や飲料水から吸収される。その他の供給源としては、屋外および屋内の空気、ハウスダスト、PFAS含有化学物質を含む消費者製品との接触などがある。
 母乳で育てられた幼児は、母乳を通してPFASを吸収する可能性がある。母乳で育てられた幼児がPFASを摂取することによるリスクの可能性を考慮すると、国家母乳育児委員会は、現在のデータ状況から、母乳育児における実証された利点に基づく現行の母乳育児推奨から逸脱する理由はないと考えている。https://www.mri.bund.de/fileadmin/MRI/Themen/Stillkommission/2021-01-28_Stellungnahme-NSK_PFAS.pdf

(次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06100033314)
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/de/gekommen__um_zu_bleiben__per__und_polyfluorierte_alkylsubstanzen__pfas__in_lebensmitteln_und_der_umwelt-242936.html

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