食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06060052535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、欧州食品安全機関(EFSA) 2023年度版「食品中のビスフェノールA(BPA)による公衆衛生へのリスクに関する再評価書」についての議論のための背景報告書を公表 (3/4) |
| 資料日付 | 2023年5月22日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 3 / 4 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06060051535) EFSAは、直接的な因果関係はないことに同意したが、多数の研究のエビデンスの重み付け評価と免疫毒性に関するクラスターエンドポイント(訳注※1)に基づき、Th17細胞といくつかのAOとの間に関連性があるというエビデンスが存在すると考えている。EFSAは、外挿する際に特定の因子を適用することが適切である可能性を認めているが、今回の評価では、関連する定量データおよび特定のガイダンスがないため、外挿因子は定量されていない。したがって、ヒト等価用量係数(HEDF)の概念が適用された。 両機関は、卵巣卵胞数および精子運動率の減少に適用された試験は、経済協力開発機構(OECD)および医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドラインに準拠した不妊試験ではないことに同意した。 EMAは、EFSAが使用した試験で観察された単一エンドポイントとしての卵胞数の減少または精子運動率の低下に、ヒトにおける生殖能力の低下をもたらすという科学的根拠があるとは考えていない。これらの研究は主にメカニズム的なものであり、生殖能力への悪影響の原因となる毒性学的エンドポイントを調べたものではない。また、EMAは、げっ歯類には精子運動性の低下を補うことができるというエビデンスがあるため、このエンドポイントだけで雄げっ歯類の生殖能力について厳粛(solemnly)に結論を出すことはできないと考えている。 両機関は中間エンドポイントを受け入れる可能性があるが、EMAがそのような中間エンドポイントをRPとして十分であると認めるためには、中間エンドポイントが因果関係の経路にあり、有害影響と密接な因果関係があることを示す直接的なエビデンスが必要である。 試験の組み入れに関する考え方 EMAは、NOAELから安全マージンを算出するため優良試験所基準(GLP)試験のトキシコキネティックデータを利用し、ヒトに対する医薬品の有害レベルを評価するために予備的な薬物動態学データを用いてヒトへのばく露量を予測する。堅実な非GLP試験は、評価をサポートするために考慮することができ、最終的な評価に寄与する可能性がある。不純物については、科学文献を参照し、そのデータに基づいて1日の許容ばく露量を計算することができる。 EMAは、BPAが医薬品に含まれる場合、必須包装材料との接触により、液体を含む包装材料に微量に移行するため、溶出性不純物であると考えている。 リスク評価のアプローチ EFSAのリスク評価の枠組みでは、TDIは健康影響が生じない保護的な用量として設定されている。 EMAは、医薬品の承認に際して、リスクの定量化に基づくリスク評価を行い、物質(添加剤(excipient)や溶出性不純物など)を患者に投与しても有害な影響を及ぼさない用量を設定している。 リスクの定量化を行うためには、信頼できるエビデンス、すなわち不確実性を回避するための最終エンドポイント、生物学的意義と妥当性を考慮したばく露と有害影響の間の明確な因果関係、観察された影響のヒトへの関連性、データの完全性などが提供される必要がある。 BfRとEFSAの見解の相違 EFSAとBfRは、入手可能な情報の解釈およびリスク評価は、適用されるツールや方法論と関連しており、その結果、意見が分かれていることを認めている。意見相違の主な点は、有害影響の定義、科学的情報の包含/除外、最終エンドポイントと中間エンドポイント(RPの受容性、有害性、関連性)、生殖毒性エンドポイント、不確実性分析、HEDFの選択である。 有害影響の定義 BfRは、BPAがTh17細胞数および免疫系におけるその他の影響を及ぼすエビデンスがあることに同意したが、BPAを介したTh17細胞数の増加と動物およびヒトにおける有害な転帰の関係については、エビデンスに説得力があるとは考えなかった。エンドポイントの元となった研究(Luoら、2016) (文献1)、他の長期研究(CLARITYレポート)、疫学研究のいずれにおいても、有害な最終的影響は報告されていない。さらに、このエンドポイントについては、承認された有害影響経路が存在しない。したがって、BfRは、脾臓におけるTh17細胞数の増加は十分に正当化されないと考え、それ故にHBGVの導出には適さないと結論した。BfRは、EFSAがこのエンドポイントを選択したことは、WHO/国際化学物質安全性計画(ICPS)の有害性の定義に合致していないと考えている。 BfRは、EFSAがリスク評価プロセスのすべてのステップで保守的な最悪のケースを想定しているため、HBGVが保守的になっていると考えている。全体として、BfRはEFSAによるハザード解析に同意しておらず、したがってTDIとそれに続くリスクの解析を支持しない。 科学的エビデンスの包含/除外 BfRの意見では、特定の発表期間の研究のみに基づくハザード評価と科学的エビデンスの重要度(WoE)アプローチは、研究が行われた期間によって偏りが生じる可能性がある。したがって、これは方法論上の欠点であり、BfRであれば、少なくとも特定された重要なエンドポイントについては、その時間枠を超えた追加研究を検討したはずである。 最終エンドポイントvs中間エンドポイント Th17細胞の役割は文脈に依存し、マウスやヒトではまだ完全に理解されておらず、ヒトにおけるIL-17Aレベルの増大と疾患の間の遺伝的関連はまだ見つかっていない。Th17細胞の割合と活性の増大、すなわち炎症の結果として期待される典型的な組織学的効果は、EFSAが選択した研究(Luoら、2016) (文献1)からBMDL40の5倍までの用量で、多くの動物研究(Tylら、2008 (文献2);Delclosら、2014 (文献3);CLARITYプロジェクト)において検出されていない。 BfRは、中間エンドポイントを使用すること自体に疑問はもたないが、関連するin vivoデータで対応する最終影響の観察が伴わない場合、HBGVを設定するために当該中間エンドポイントを使用することに懸念を表明している。 BfRは、評価の手順はあらかじめ決められたハザード評価プロトコルに従うべきであると指摘した。しかし、そのプロトコルが議論の余地のある結論を導くのであれば、評価の最終結果を議論する際に、そのことを考慮する必要があると考えている。 (次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06060053535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2023-05/TOX-2023-25%20BPA%20Acc%20V.pdf |
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