食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06060053535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、欧州食品安全機関(EFSA) 2023年度版「食品中のビスフェノールA(BPA)による公衆衛生へのリスクに関する再評価書」についての議論のための背景報告書を公表 (4/4) |
| 資料日付 | 2023年5月22日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 4 / 4 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06060052535) 生殖毒性エンドポイント BfRは、EFSAが記載した食餌、飼育ケージ/寝床などに関する問題に加えて、卵巣卵胞のエンドポイントが導き出されたHuら(2018) (文献4)による試験について、さらなる問題があると考えている。Huらの研究には、卵胞の絶対数の報告がないこと、卵胞数の数え上げにおいて盲検法(blinding)(訳注※2)が行われていないことなどの欠点がある。後者は特に重要である。なぜなら、卵胞のステージの分類はやや主観的であり、盲検法なしではバイアスの明確なリスクがあるからである。EFSAとは異なり、BfRは、Huらが行った卵胞数の数え上げ法を、盲検法による分析を行ったエビデンスとは見なさなかった。したがって、これらの欠点に基づき、また低い影響の程度と合わせて、BfRはHuらの研究を信頼できないと判断する。しかし、EFSAとBfRの両者は、WoEに基づいて卵巣への影響があることには同意した。 BfRは、精子の運動性への影響を認めたが、EFSAがHBGVの導出に適用した研究はバックグラウンド汚染が不明であると考えている。BfRは、精巣上体精子数を可能性の高いエンドポイントとして考慮し、EFSAの値に比べて、はるかに高いHBGV(訳注 200 ng/kg体重/日)を導出した。 不確実性解析 BfRは、定量的または半定量的な不確実性評価は、専門家の判断ではなく、観測データに依存すべきであると指摘している。BPAのようにデータが豊富な評価については、WHO/IPCS(2018)が不確実性の解析のための適切な方法論を提供している。 低いTDIが導出された主な要因は、RPの選択に起因している。BfRとEFSAの意見の相違は、ハザードの解析の多くの側面に関係しており、その結果、BfRが期待するTDIよりも数桁低いTDIになっていると考えている。 HEDの選択 ヒトとは対照的に、胆汁排泄の分子量の閾値の違いにより、げっ歯類ではBPAが広範囲に腸肝リサイクルを経ることが知られている。したがって、げっ歯類では血中濃度および排泄半減期が増大する(Colletら、2015) (文献5)。 BfRの見解では、EFSAが用いたマウスのHEDF(訳注 0.0155)は補正されるべきであり、現実的なHEDFは10~100 倍になるとのことである。 (注) 当該資料は、2023年5月16日開催予定の会議(COT Meeting)用の資料であり、COTの意見を反映するものではないことから論文などへの引用は禁止する。 (訳注※1) 研究毎ではなくエンドポイント毎にデータベースを処理すること。例えば、一般毒性は、肝臓毒性というクラスターをもち、その中にアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)というエンドポイントをもつことになる。 (訳注※2) データの収集や解析で起こりやすい情報バイアスをコントロールするために、評価者、解析者に情報を伏せる手法 (文献1) Luo SM, Li Y, Li YP, Zhu QX, Jiang JH, Wu CH, Shen T (2016). Gestational and lactational exposure to low-dose bisphenol A increases Th17 cells in mice offspring. Environmental Toxicology and Pharmacology, 47: 149?158. https://doi.org/10.1016/j.etap.2016.09.017 (文献2) Tyl RW, Myers CB, Marr MC, Sloan CS, Castillo NP, Veselica MM, Seely JC, Dimond SS, Van Miller JP, Shiotsuka RN, Beyer D, Hentges SG, Waechter JJM (2008). Two-Generation Reproductive Toxicity Study of Dietary Bisphenol A in CD-1 (Swiss) Mice. Toxicological Sciences 104(2): 362-384. (文献3) Delclos KB, Camacho L, Lewis SM, Vanlandingham MM, Latendresse JR, Olson GR, Davis KJ, Patton RE, da Costa GG, Woodling KA, Bryant MS, Chidambaram M, Trbojevich R, Juliar BE, Felton RP, Thorn BT (2014). Toxicity Evaluation of Bisphenol A Administered by Gavage to Sprague Dawley Rats From Gestation Day 6 Through Postnatal Day 90. Toxicological Sciences, 139(1): 174-197. (文献4) Hu Y, Yuan DZ, Wu Y, Yu LL, Xu LZ, Yue LM, Liu L, Xu WM, Qiao XY, Zeng RJ, Yang ZL, Yin WY, Ma YX, Nie Y (2018). Bisphenol A initiates excessive premature activation of primordial follicles in mouse ovaries via the PTEN signalling pathway. Reproductive Sciences, 25(4): 609?620. https://doi.org/10.1177/1933719117734700 (文献5) Collet SH, Picard-Hagen N, Lacroix MZ, Puel S, Viguie C, Bousquet-Melou A, Toutain PL, Gayrard V (2015). Allometric scaling for predicting human clearance of bisphenol A. Toxicology and Applied Pharmacology, 284(3): 323?329. |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2023-05/TOX-2023-25%20BPA%20Acc%20V.pdf |
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