食の安全ダイヤル

「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問等について:新型インフルエンザ関係



VII 
 新型インフルエンザ関係

 
VII-Q1.
新型インフルエンザとは何ですか? (平成21年4月)
VII-A1.
 厚生労働省は、次のように説明しています
 (厚生労働省「新型インフルエンザに関するQ&A」
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html )。  **********************************************************************
 新型インフルエンザウイルスとは、動物のインフルエンザウイルスが、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと容易に感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患を新型インフルエンザといいます。
 今般、メキシコや米国等で確認された豚インフルエンザ(H1N1)を感染症法第6条第7号に規定する新型インフルエンザ等感染症に位置づけたところです。
 
VII-Q2.
豚肉を食べると感染するのですか?(平成21年4月)
VII-A2.
 この度発生した新型インフルエンザに関して、食品安全委員会は下記の「新型インフルエンザに関する食品安全委員会委員長の見解」を公表して、豚肉やその加工品は食べても「安全」としています。
 なお、調理の際には、食中毒予防の観点からの一般的な食品の調理の際の注意と同様に、生肉は十分に加熱すること、生肉を触ったらよく手を洗う等の衛生的な取扱いに留意してください。



新型インフルエンザに関する食品安全委員会委員長の見解
2009年4月27日作成
2009年4月30日改正
豚肉・豚肉加工品は「安全」と考えます。

豚肉・豚肉加工品を食べることにより、新型インフルエンザがヒトに感染する可能性は、以下の理由からないものと考えています。

豚肉は、従来から食中毒防止の観点から十分加熱するよう言われていること。
万一、ウイルスが付着していたとしても、インフルエンザウイルスは熱に弱く、加熱調理で容易に死滅すること。
万一、ウイルスが付着していたとしても、インフルエンザウイルスは酸に弱く、胃酸で不活化される可能性が高いこと。
なお、CDC(米国疾病管理予防センター)は、豚肉を食べることにより感染するかどうかについて、「食品から豚インフルエンザウイルスは感染しません。豚インフルエンザは、豚肉や豚肉製品を食べることによって感染するものではありません。適切に取り扱われ、調理された豚肉製品を食べても安全です。中心温度71℃での豚肉の調理により、他の細菌やウイルスと同様、豚インフルエンザウイルスは死滅します。(仮訳)」としております。
http://www.cdc.gov/h1n1/flukey_facts.htm
  
VII-Q3.
「中心温度71℃での豚肉の調理」とはどういうことですか?(平成21年4月)
VII-A3.
 肉の表面だけでなく、中心(内部)の温度が71℃になるように十分加熱調理することです。
 なお、加熱による肉色の変化は60℃付近で始まり、75℃で完全に変わります(「料理なんでも小辞典」講談社刊)。
 CDC(米国疾病管理予防センター)は「中心温度71℃での豚肉の調理により、他の細菌やウイルスと同様、豚インフルエンザは死滅します。」としています。
 また、FAO/WHO/OIE(国際連合食糧農業機関/世界保健機関/国際獣疫事務局)は、「肉の調理に一般的に使用される加熱処理(中心温度70℃/華氏160度)により、生肉製品に存在する可能性のある、いかなるウイルスも確実に不活化される。」としています。 http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2009/h1n1_20090430/en/index.html
  
VII-Q4.
「不活化される」とはどういうことですか?(平成21年4月)
VII-A4.
 ウイルスが「不活化」されるとは、生物の細胞に入り込んで増殖する力を失うこと、つまり感染力を失うことを意味しています。
 不活化されたインフルエンザウイルスにより、インフルエンザに感染する心配はありません。
  
VII-Q5.
豚肉・豚肉加工品以外の食べ物を食べて感染することはあるのですか。(平成21年4月)
VII-A5.
 食品安全委員会では「豚肉・豚肉加工品は安全であると考えます」との新型インフルエンザに関する食品安全委員会委員長の見解を、公表しております(Q2参照)。
http://www.fsc.go.jp/sonota/butainflu_iinchokenkai_210427.pdf
 豚肉以外の食品についても食品そのものは安全と考えておりますが、厚生労働省のHP、
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
によれば、インフルエンザの感染経路としては

① 
感染した人の咳、くしゃみ、つばなどとともに放出されたウイルスを健康な人が吸い込む飛沫感染のほか、
② 
感染した人がくしゃみや咳を手で押さえた後や鼻水を手でぬぐった後に他のもの(机、ドアノブ、つり革、スイッチなど)に触ると、ウイルスが付着することがあり、その付着したウイルスに健康な人が触れた後に目、鼻、口に再び触れると、粘膜・結膜などを通じて感染する接触感染もある

とされていますので、食品の取扱いにあたっても、食中毒予防のための一般的な注意を守って、衛生的な取扱いに留意していただくことは大切です。
 衛生的に扱われ、調理された食品の喫食を通じて新型インフルエンザウイルスに感染する心配はありません。 なお、FAO/WHO/OIE/WTO(国際連合食糧農業機関/世界保健機関/国際獣疫事務局/世界貿易機関)も5月2日に公表した共同声明で、「現在までに、このウイルスが食品を介してヒトに伝播するという証拠はない。」としています
  (「To date there is no evidence that the virus is transmitted by food.」)。


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