食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06750511165 |
| タイトル | 論文紹介:「欧州の乳牛における鳥インフルエンザウイルスに対する抗体の検出(オランダ、2026年1月)」 (後半2/2) |
| 資料日付 | 2026年6月25日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06750510165) 米国では、乳牛におけるHPAIウイルス感染は、概して無症候性であるか、あるいは非特異的な臨床徴候、乳房炎、乳量の急速な低下、飼料摂取量及び反すうの減少、嗜眠及び軽度の体温上昇と関連すると考えられている。本報告では、1頭の泌乳牛において乳房の四分房すべてに臨床型乳房炎が認められた。観察された臨床徴候はHPAIウイルスの感染と一致していたが、臨床症状発現時の当該発症個体からインフルエンザウイルス検査に供する検体は得られなかったため、他の病原体の関与を排除することはできない。調査において50%を超える動物で抗体が検出されたことは、主として不顕性感染の病態を示唆するとともに、標的を絞ったサーベイランスを行わなければ、乳牛の感染は検出されないままとなる可能性があることを示している。乳は、乳牛における急性感染時のHPAIウイルス検出に適した感度の高いマトリクスである一方、本研究の結果は、同一個体の血清の方が乳よりも抗体価が高く(血清:VNT抗体価>2,048及びHI抗体価は最大40、乳:VNT抗体価は最大128、HI抗体価は0)、血清の方が血清学的サーベイランスにより適している可能性を示している。この結果は、先行研究において血清のVNT抗体価が最大813、乳のVNT抗体価が最大512であった結果と一致する。抗体の減衰は、血清及び乳において経時的に異なる速度で生じる可能性があり、このことは本研究で観察されたVNT・HI抗体価の比較的大きな差を説明し得るが、血清及び乳の双方における抗体減衰を評価した縦断研究は、現時点では不足している。 ネコ及び牛におけるウイルス導入の正確な起源及び侵入経路は依然として不明である。当該農場は、越冬する鳥類が頻繁に訪れる地域に位置しており、それらの鳥類は牛と同じ草地で採食していた。2025年10月及び11月に、当該地域で野鳥の死亡率の上昇が認められた。鳥の死骸は農家によって牧草地から除去されたが、ウイルス学的検査には提出されなかった。2025年11月の最終週末ごろに、乳牛及び育成牛は冬季に備えて屋内へ移されたが、ネコは引き続き野外への出入りが可能であった。当該ネコは、感染鳥の摂取又は感染牛の汚染乳を介してウイルスに感染した可能性がある。牛のばく露は、汚染された環境、飼料、又は野鳥との直接接触を介して生じた可能性がある。抗体を有する乳牛及び育成牛の高い割合は、一次ばく露の程度が高かったこと、あるいは牛から牛への伝播の可能性を示唆している。伝播ダイナミクスを明らかにするためには、さらなる調査が必要である。 本調査において、当該農家の家族から採取された口咽頭スワブ検体は鳥インフルエンザウイルス陰性であった。しかしながら、米国の牛でのHPAI H5N1ウイルス集団感染発生以降、散発的なヒト感染例が報告されている。現在までに、持続的なヒトからヒトへの伝播は報告されていない。現在の公衆衛生評価では、クレード2.3.4.4bのH5N1ウイルスが一般集団に及ぼすリスクは低い(low)とされており、ヒト症例は、感染した家きん又は乳牛と密接に接触した後の散発的な感染に限られている。生乳又は加熱殺菌処理されていない(unpasteurised)乳製品の摂取も、ウイルスへのばく露リスクをもたらし得る。 6. 結論 欧州において、同じ農場で飼育されていたネコが陽性と判定された後に確認された、乳牛におけるEurasian系統のH5N1ウイルスに対する抗体の検出を報告する。ヒトとの接触が頻繁な哺乳類の家畜種の感染は、ウイルスの伝播及びその後の適応の機会を増大させるため、継続的な注意が必要であり、動物とヒトとの接点における統合的サーベイランスの重要性を強調する。 (※補足1)LPAI H5N1 A/Chicken/NL-Swifterband/14002541/2014(EPI_ISL_176754)及びHPAI H5N8 A/chicken/Netherlands/20016597-026030/2020(EPI_ISL_603132)を使用した。 (※補足2)感染ウイルスとしてH5N1 A/Chicken/Netherlands/21037287-006010/2021(EPI_ISL_5588100)を使用した。また陽性対照として、鳥インフルエンザに関する欧州連合リファレンスラボラトリーから提供された、H5クレード2.3.4.4bに対する抗体を含むウシ血清検体を使用した(この血清はA/turkey/Italy/21VIR9520-3/2021 H5N1亜型に由来し、Istituto Zooprofilattico Sperimentale delle Venezieにより作製されたBPL不活化HPAIウイルスの高濃度抗原に基づく)。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | オランダ |
| 情報源(公的機関) | その他 |
| 情報源(報道) | Eurosurveillance(2026, 31(25):pii=2600464) |
| URL | https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2026.31.25.2600464 |
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