食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06670030535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、妊娠中の女性の食事における緑茶と紅茶に含まれる化学物質(カフェイン以外)の潜在的リスクに関するスコーピング・ペーパーを公表【2/4】 (1/3)
資料日付 2026年1月27日
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概要(記事) (この記事は 1 / 3 ページ目です)
 英国毒性委員会(COT)は1月27日、妊娠中の女性の食事における緑茶と紅茶に含まれる化学物質(カフェイン以外)の潜在的リスクに関するスコーピング・ペーパーを公表した。概要(抜粋)は以下のとおり。【2/4】
 微量元素
 D?ugaszekら(2025)(※補足12)は、ティーバッグ及び茶葉の紅茶の抽出液中のカルシウム、銅、鉄、カリウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、アルミニウムの含有量を測定した。1 gの茶葉から抽出された各元素の量は、次のとおりである:カルシウム(検出限界未満(ND)~7.23 mg)、カリウム(15.1~32.3 mg)、マグネシウム(0.11~0.86 mg)、ナトリウム(ND~2.85 mg)、アルミニウム(ND~1,028 μg)、銅(1.24~11.02 μg)、鉄(ND~36.13 μg)、マンガン(97.3~541.6 μg)、亜鉛(6.18~22.43 μg)。
 TaoとMai(2017)(※補足13)は、ベトナムの2つの省で栽培され、緑茶への加工用として収穫された茶葉(n = 19)に含まれる金属の含有量を測定した。合計18元素が解析され、その中にはアルミニウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、バリウム、鉄、銅、スズ、亜鉛、セレン、ニッケル、ホウ素、及び重金属(鉛、水銀、カドミウム、ヒ素)が含まれていた。結果では、カリウムが最も高濃度で検出され(12,203.49~21,762.47 mg/kg)、次いでカルシウム(2,807.84~6,810.78 mg/kg)、アルミニウム(237.96~2,454.48 mg/kg)、マグネシウム(1,418.88~2,160.74 mg/kg)、マンガン(409.21~2,149.15 mg/kg)の順であった。重金属のレベルは、ほとんどの検体で不検出、または食品法で定められた「許容レベル」未満であった。
 Podwikaら(2017)(※補足14)は、ポーランド南部の市場で購入した茶葉(合計n = 27、紅茶n = 8、緑茶n = 8)に含まれる銅、マンガン、亜鉛、カドミウムの濃度を調査した。紅茶におけるマンガン、亜鉛、カドミウム、銅の平均濃度は、それぞれ1,094.1、21.8、31.4、21.3 mg/kgであった。緑茶におけるマンガン、亜鉛、カドミウム、銅の平均濃度は、それぞれ814.3、21.6、60.7、17.5 mg/kgであった。
 KarakとBhagat(2010)(※補足15)は、EU域外の様々な国の茶葉、製茶(紅茶、緑茶、ウーロン茶)、及び茶葉抽出液に含まれる各種微量元素に関する最近の知見に関する系統的レビューを発表した。著者らは、分析対象となったすべての茶検体中の微量元素の存在量は、国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)の健康影響に基づく指標値(HBGV)(入手可能な場合)と比較して、ヒトの摂取にとって安全基準範囲内であると結論した。しかし、彼らはまた同時に、茶の摂取は「微量元素の重要な追加摂取源となり得る」こと、また「微量元素の毒性は、金属の総量だけでなく、存在形態にも依存するため、総量測定だけではリスク評価として不十分である」ことも指摘している。
 フッ素 - フッ化物
 茶を淹れる際に使われる飲料水/水道水について考えると、イングランドとウェールズのほとんどの飲料水には、フッ化物が低いレベルで自然に含まれている。一部の飲料水は、フッ化物が添加されており、虫歯予防を目的とした公衆衛生対策として、飲料水にフッ化物濃度を1 mg/Lの目標値まで高めるよう調整されている。飲料水中の最大許容濃度は1.5 mg/Lである。フッ化物添加に関する国の政策については保健社会福祉省が責任を負っている(DHSC, 2025)(※補足16)。飲料水検査局は、水道事業者がすべての飲料水規制を遵守し、水道水のフッ化物濃度が1.5 mg/Lを超えないよう監督している。
 Pattaravisitsateら(2021)(※補足17)は、バンコクの市場で購入した5種類の茶とハーブ製品のフッ化物濃度を調査した。茶は5分間抽出された。平均濃度が最も高かったのは紅茶(n = 5/16)で、2.54 mg/Lであった。緑茶(n = 3/16)の平均濃度は1.19 mg/Lであった。検出されたフッ化物濃度は、茶葉のサイズが大きいほど低く、抽出に使用された水の種類(蒸留超純水、逆浸透膜処理水、水道水、ボトル入り飲料水、ボトル入りミネラルウォーター)にも依存する傾向があった。
 RuxtonとBond(2015)(※補足18)は、英国で市販されている紅茶のフッ化物含有量を測定し、ティーバッグと抽出液の間でレベルを比較した。著者らによれば、英国では成人のフッ化物摂取量の約70%が紅茶から供給されており、推定一日平均紅茶摂取量は、すべての成人で542 mL、高齢者で648 mLであった。市販のティーバッグ(紅茶27点、デカフェ(カフェインレス)紅茶11点、スペシャリティ紅茶/単一農園の紅茶(白茶、緑茶、紅茶)11点)が収集され、乾燥重量1 kgあたりの平均フッ化物含有量は、ブレンドされた紅茶で1,164 mg、スペシャリティ紅茶で877 mg、デカフェ紅茶で1,464 mgであった。抽出は240 mLの沸騰させた脱イオン水で行い、40秒後にティーバッグをビーカーの側面に軽く押し付けて絞り、取り除いた。抽出液中のフッ化物濃度は、ブレンド紅茶が4.91 mg/L、スペシャルティ紅茶が3.0 mg/L、デカフェ紅茶が7 mg/Lとなり、1杯あたり0.72~1.68 mgのフッ化物に相当した。
 Chanら(2013)(※補足19)は、2分間抽出(脱イオン水使用)した「英国スーパーマーケットの低価格帯紅茶」を1日1 L摂取した場合、フッ化物濃度3.60~7.96 mg/Lを含むため、高レベルのフッ化物ばく露のリスクがあると報告した。
 Waltersら(1983)(※補足20)は、英国におけるフッ化物の食事性摂取量と一部の食品中のフッ化物含有量を検討し、一部の人では紅茶からのフッ化物摂取量が1日あたり最大8.9 mgに達する可能性があることを指摘した。また、著者らは、フッ化物1 mg/Lを含む水道水は、通常の食事性摂取量を54%増加させる可能性があると推定した。

(次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06670031535)
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Background - green and black tea in the maternal diet

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