食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06570410535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「母体の食事におけるシトリニンの潜在的リスクに関する第二次声明案」を公表 (前半1/2) |
資料日付 | 2025年8月28日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は8月28日、2025年9月9日会合用の協議事項及び文書として、「母体の食事におけるシトリニンの潜在的リスクに関する第二次声明案」を公表した(TOX/2025/32、PDF版28ページ)。概要は以下のとおり。 《序説》 栄養に関する科学諮問委員会(Scientific Advisory Committee on Nutrition(SACN))は前回の会合時、「母体、胎児、小児の栄養摂取がその後の人生における慢性疾患の発症に与える影響(The influence of maternal, fetal and child nutrition on the development of chronic disease in later life, 2011)」、及び、「生後1年間の栄養法(Feeding in the first year of life, 2018)」に関するSACNの報告書において、子孫の健康に関連する母体の食事及び栄養摂取に関して検討している。後者の報告書では、母乳育児が母体の健康に与える影響も考慮されている。2019年、SACNは、妊娠中・出産時・出産後24ヶ月までの母体の転帰に焦点を当て、栄養摂取及び母体の健康に関するリスク評価を実施することに合意した。 SACNは、必要に応じて他の専門家委員会に諮問し、食品安全勧告の分野等、関連するリスク評価を完了するよう要請することで合意した。本テーマは、2020年1月の「食品・消費者製品・環境中の化学物質の毒性に関する委員会(COT)」の会合時に、ホライズン・スキャンニング項目にて最初に議論され、2020年7月にスコーピング・ペーパーがCOTに提出されている。当該ペーパーには、SACNが提案した化学物質の暫定リストに関する背景情報が含まれている。当該暫定リストは、毒性リスク評価プロセスを主導するCOTの議論を経て変更される可能性がある点に留意した。候補となる化学物質群や化学物質クラス群は、COTが適切と判断した場合には追加又は削除されることがある。当該リストは、2020年9月に追加情報と共にCOTに戻された。2020年9月の会合における討議の結果、COTは、幾つかの化合物に関するペーパーを優先することに合意したが、これにはマイコトキシン・シトリニンが含まれている。 COTは、2024年10月の会合にて、母体の食事中に含有されるシトリニンに関するディスカッション・ペーパー(TOX-2024-39)を検討している。当該ディスカッション・ペーパーには、EFSAのシトリニンに関する科学的意見書(2012年)を基準として用い、さらに、それ以降に発表された新たなデータを考慮した、関連する毒性学的研究の詳細な概要が含まれていた。COTは、2012年以降に公表された研究を含め、免疫毒性セクションを追加するよう要請している。それらの研究は本文に簡潔に記述されており、さらに詳細な要約は2025年7月の会議にて提示された第一声明草案の付録に記載されている。 2025年7月の会合にて、COTは、オランダ食品・消費者製品安全局(VWA)からの委託を受けオランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)が実施したリスク評価の詳細を声明に含めると共に、不確実性のセクションを別途設けるよう要請した。委員らの意見を受けて声明も再構成され、評価の不確実性が追加・強調され、さらに、該当する場合には研究の詳細が追加されている。 以下の第2次声明案(附属書A)には、シトリニンへのばく露が母体の健康にリスクをもたらすか否かに関するCOTの結論及び助言を提示している。本声明は、前回のディスカッション・ペーパーを基盤とし、必要に応じて2012年のEFSAの科学的意見書及び2012年以降に公表された研究を活用している。 「TOX/2025/32 附属書A」 《背景》 シトリニン(CIT)は、Aspergillus属・Penicillium属・Monascus属に属する数種の真菌類により産生されるマイコトキシンであり、一般に収穫後の保存条件下にて生成される。主として穀粒に発生するが、豆類・果実類・果実及び野菜のジュース類・ハーブ類・スパイス類等の植物由来の他の製品類、ならびに、腐敗した乳製品類にも発生することがある。 実験データから、高度に汚染された飼料原材料を経口摂取した動物の食用組織や卵にCITが残留する可能性が示されている。しかしながら、2014年のトータルダイエットスタディ(TDS)では、食用動物由来製品においてCITは検出されなかったことから、本評価では、飼料から動物由来製品へのCITのキャリーオーバーに関し、これ以降検討しない。 くわえて、CITは紅麹(red yeast rice(RYR)あるいはred mould rice(RMR))等のMonascus属真菌を用いた発酵製品に含有される望ましくない汚染物質である。RYRはアジア料理にて食品着色料や風味増強剤として利用され、血漿中トリグリセリド値・コレステロール値を低下させる効果を謳うサプリメントにも使用されている。2019年、「食用製品における特定の汚染物質に対する最大基準値を規定する欧州委員会規則(EC) No 1881/2006」(訳注)において、RYR製剤中に含有されるCITの最大基準値(ML)は2,000 μg/kgから100 μg/kgに引き下げられた(欧州委員会規則(EU) 2019/1901による改正)。大半のRYRサプリメントの包装には以下の何れかの記載がある。 a) 小児及び/又は妊婦・授乳婦には適さない b) 上記の集団は摂取前に総合医(GP)に相談することが推奨される 包装に警告が明記されていることから、さらに、本評価の焦点は母体の食事全般であるため、RYRサプリメントはこれ以降検討されない。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06570411535) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/Second%20draft%20statement%20on%20the%20potential%20risk%20from%20citrinin%20in%20the%20maternal%20diet |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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