食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06510040535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、アンチモンの健康影響に基づく指標値の導出に関する声明書(第一次草案)を公表 (前半1/2) |
資料日付 | 2025年5月14日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は5月14日、アンチモンの健康影響に基づく指標値の導出に関する声明書(第一次草案)を公表した。概要は以下のとおり。 はじめに 欧州連合(EU)離脱後、飲料水検査局(DWI)はアンチモンを含む飲料水中のいくつかの化学物質の規制基準を見直している。英国健康安全保障庁(UKHSA)はアンチモンの適切な健康影響に基づく指標値(HBGV)について食品、消費者製品、及び環境における化学物質の毒性に関する委員会(COT)に助言を求めた。 2024年10月と2025年2月の会合で、アンチモンの毒性に関する入手可能な関連エビデンスに関する2つのディスカッションペーパーが提示され、議論された。委員会の結論をまとめた第一次草案は、本書の附属書1(後述)として添付されている。 委員会への質問 委員会は以下を検討するよう求められている。 i. 委員会は、本声明書草案の一般的な構成と内容に関して何かコメントはあるか? ii. 本声明書草案の附属書Aの表(訳注 アンチモンの毒性研究の概要及び導出された無毒性量(NOAEL)に関するコメントの一覧表(略))は有用か、それとも削除すべきか? iii. 委員会は、本声明書草案に示された結論に満足しているか? iv. 委員会は、本声明書草案について他にコメントはあるか? 附属書1 概要(抜粋) 世界保健機関(WHO)、米国毒性物質疾病登録局(ATSDR)、及びカナダ保健省(Health Canada)は、同一の研究(Poonら(1998)(参考文献1))に基づいて、異なるHBGVを導出している。これらの差異は主に、研究結果の解釈の違い、特にNOAELの選択の違いによるものである。 COTは、Poonら(参考文献1)の研究がアンチモンのHBGVを導出する上で最も適切な研究であるということに同意した。COTは、成体ラットにおける体重増加の減少と摂餌量及び摂水量の減少に基づいて、NOAEL 6,000 μg/kg体重/日をPOD(point of departure)とした。不確実係数(UF)として300が推奨され、その結果、アンチモンのHBGVとして耐容一日摂取量(TDI) 20 μg/kg体重/日が算出された。 背景と議論の範囲 UKHSAは、飲料水中の化学物質による潜在的な健康リスクについてDWIに助言を行っている。EU離脱後、DWIはアンチモンを含む飲料水中の一部の化学物質に関する規制基準の見直しを進めている。UKHSAは、アンチモンの適切なHBGVについてCOTに助言を求めた。この助言は、飲料水中のアンチモンの適切な規制値を検討する上で参考となるものである。 COTは、2014年の乳児用食品に含まれる金属及びその他の元素に関する調査の一環として、生後4か月から18か月の乳児及び幼児におけるアンチモンの食事性ばく露量を既に検討している(COT (2017)(参考文献2))。また、COTは、2006年の英国における金属及びその他の元素に関するトータルダイエット研究の一環として、様々な集団におけるアンチモンの食事性ばく露量も検討している((COT (2006)(参考文献3))。これらの検討において、COTはWHOのTDI 6 μg/kg体重/日を評価に用いた(WHO (2003)(参考文献4))。 近年、カナダ保健省(2024)(参考文献5)及びATSDR(2019)(参考文献6)がアンチモンを検討し、より小さなHBGVを導出した(訳注 カナダ保健省はTDIを0.2 μg/kg体重/日、ATSDRは最小リスクレベル(Minimal Risk Level (MRL))を0.6 μg/kg体重/日に設定した)。WHO、ATSDR、及びカナダ保健省はいずれも同じ研究(Poonら(1998)(参考文献1))に基づいてHBGVを導出しているが、研究結果の解釈及びNOAELの選択において意見が分かれている。 2024年10月と2025年2月の会議において、アンチモンに関する2つのディスカッションペーパー (TOX/2024/38(参考文献7)とTOX/2025/04(参考文献8))がCOTに提出された。COTは、英国におけるアンチモンの飲料水基準の更新を裏付ける適切なHBGVを決定するために、Poonら(1998)(参考文献1)の研究とその解釈、及びその他の入手可能なエビデンスを評価した。 アンチモンの性質と飲料水における発生源 アンチモン(Sb、CAS登録番号 7440-36-0)は、地殻に自然に存在する銀白色の金属である。飲料水におけるアンチモンの最も一般的な発生源は、金属製の配管と継手からの溶出であると考えられる(WHO (2003)(参考文献4))。アンチモン化合物は三価(Sb3+)と五価(Sb5+)の状態で存在し、三価アンチモンは五価アンチモンよりも毒性が強いと考えられている。飲料水においては、五価アンチモンの方がより多く存在する。しかし、特定の条件下では、両者が共存し、相互変換する可能性があることを示すエビデンスもある(カナダ保健省(2024)(参考文献5))。アンチモンの性質に関する詳細は、TOX/2024/38(参考文献7)及びTOX/2025/04(参考文献8)に示されている。 アンチモンの経口毒性データ(略) 考察(略) (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06510041535) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/Statement%20on%20the%20derivation%20of%20a%20health-based%20guidance%20value%20for%20antimony%20%E2%80%93%20First%20Draft |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
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掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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