食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06440021149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品及び飼料中の臭化物の存在に由来するヒトの健康及び動物の衛生に対するリスクに関する科学的意見書を公表 (2/3)
資料日付 2025年1月28日
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(前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06440020149)

 ラットにおける甲状腺ホルモン(tT4)濃度の変化は、臭化物の初期の重要な影響であると考えられた。ベンチマーク反応(BMR)を20%として、可能なリファレンスポイント(reference point)を提供するために、ラットにおける試験において血中tT4濃度低下のデータに関してBMDモデリングが実施された。モデリングの結果から、ヒトのHBGVを設定するための基準点として、40 mg/kg体重/日が特定された。科学委員会は、エビデンスの重み付け及び適用される不確実性に基づき、0.4 mg/kg 体重/日の耐容一日摂取量(TDI)を設定した。不確実性分析の項に記載されているように、種間トキシコキネティクスの差異による係数4、個体間変動による係数10、データベースの不確実性による係数2.5を含めて不確実係数100が適用された。選択されたエンドポイントに関してラットとヒトの感度は同程度であるとの仮定に基づき、トキシコダイナミックスの差異に関する種間不確実係数は必要とされなかった。このTDIは、ヒトを対象とした2件の研究から得られた4 mg Br-/kg体重/日のNOAEL(個体間変動に対するデフォルトの不確実係数10を含む)によって支持されている。重要な発達段階における神経発達において、甲状腺ホルモンの緩やかで一過性の変動(perturbation)が果たす重要な役割を考慮し、TDIと等しい急性参照用量(ARfD)が設定された。ヨウ素が欠乏している人は、TDI及びARfDでは十分に保護されない可能性がある。ヨウ素欠乏の影響は本評価の範囲外であり、公衆衛生当局の注意が必要である。
 臭化物の毒性学的影響に関する十分な関連エビデンスは、イヌを除き、特定種の食料生産動物及び非食料生産動物で直接作成されたものはなかった。臭化物摂取後にいくつかの種で報告された影響は、明らかな毒性に限られていたが、甲状腺への影響に関するデータはイヌでのみ入手可能であった。したがって、科学委員会は、TDIの設定に使用したリファレンスポイントに基づき、食料生産種及び非食料生産種用に供する完全飼料(乾物88%)中の最大安全濃度を推定するために、EFSAの「動物飼料に使用する添加物及び製品又は物質に関する科学パネル(FEEDAPパネル)」が開発した外挿法を採用した。
 ヒトの摂取用の食品マトリックス、すなわち、2013年~2022年の間に欧州諸国29か国で収集された未加工の農産物及び加工食品中の全部で46,965点の臭化物分析結果は適用される品質基準を満たし、評価において考察された。
 臭化物濃度の最大平均値は、EFSAの食品分類記述体系(FoodEx2)食品カテゴリーの中の「コーヒー、カカオ、茶及びハーブ」、特に乾燥状態の「ハーブティー用の花(すなわち、花を原料とするハーブティー」及び「葉及びハーブを原料とするハーブティー原料」であった。飼料に関して、臭化物に関する分析データ数は限られていた(57点)。
 委任事項で要求されたとおり、モニタリングデータから得られた臭化物の存在を、食品中の臭化物の現行MRLと比較した。MRLを超過した未加工農産物は少数であったが、それらの大部分は低い頻度(検体の10%未満)であった。より高い頻度でMRLを超過したのは、ブラジル産ナッツ(検体の38%)及び動物由来の食品(豚肉の検体の最大100%)であった。
 消費者に対するばく露評価は、委任事項では要求されていない。MRLの保守的な(conservative)スクリーニングは、臭化物がMRLの濃度で食品中に存在し、そのような食品を全生涯にわたって毎日摂取すると仮定した仮想シナリオに対して実施された。このアプローチは高水準のスクリーニング法と定義され、標準的な食事ばく露評価とは見なされない。このシナリオの慢性に関する結果及び急性に関する結果を、それぞれTDI及びARfDと比較した。慢性に関する計算では、モデルによって評価された36食のうち29食においてTDIを超過し、最も超過率が高かったのはオランダの幼児で、TDIの最大528%であった。29食のうち、17食は成人又は一般集団を対象としていた。急性に関する計算では、ARfDが妊娠中の保護を目的として設定されているため、成人集団のみが関連するとみなされ、54種類の未加工食品と31種類の加工食品でARfDが超過し、最も高い超過値はゆでたビートの根(ARfDの486%)であった。追加スクリーニングを実施し、MRLを利用可能なモニタリングデータ(上限及び下限の推定値を考慮)に置き換え、その結果をTDI及びARfDと比較した。慢性に関する計算では、評価した36食のうち1食(下限値)又は2食(上限値)でTDIを超過し、最も超過率が高かったのはTDIの127 %(下限値)と188 %(上限値)であった。急性に関する計算では、下限シナリオでは2種類の未加工食品と2種類の加工食品(未加工のチャードは最大151%)でARfDを超過し、上限シナリオでは4種類の未加工食品と3種類の加工食品(スイカは最大203%)でARfDを超過した。海水中に臭化物が存在することを考慮して、飲用水、及び魚、その他の魚介類、海藻、藻類等の食品は、ヒトや動物の食事性臭化物摂取の主な要因の1つとなることが予想され、データギャップが確認された。
 食料生産及び非食料生産動物に関する食事性ばく露評価及びリスクの特性評価は、飼料原料及び飲用水中の十分な濃度データがないため実施できなかった。全評価領域に関連する不確実性が特定された。専門家の判断、及び準公式の専門家の知識抽出(Expert knowledge Elicitation)に基づき、科学委員会は、90%の確からしさ(certainty)をもってTDI及びARfDは保守的(conservative)であると結論した。科学委員会は、本意見書にばく露評価は含まれないため、ヒトの健康に対するリスクにおける不確実性に関して結論できなかった。科学委員会は、毒性データにおける制約及びばく露評価に関するデータ不足のため、動物の衛生に対するリスクにおける不確実性を特性評価できなかった。
 科学委員会は、以下の諸点を勧告した。

(次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06440022149)
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/9121

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