食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06420491294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書を公表(鳥インフルエンザA(H5)ウイルス) (後半2/2)
資料日付 2024年12月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06420490294)

3. A(H5)、ベトナム
 11月27日、ベトナムはWHOに対し、同国Long An省の共存疾患を有する18歳男性のA(H5)によるヒト感染1件を通知した。患者は2024年11月9日に発熱し、11月10日に個人病院を受診したが、胸部X線検査では異常は見られなかった。同日、発熱が続いたため入院した。病状は悪化し、11月14日に重症肺炎と診断され、抗ウイルス薬による治療を受けた。11月14日に採取された患者の検体は、11月15日にホーチミン・パスツール研究所(PIHCM)で行われたリアルタイムRT-PCR検査でインフルエンザ(H5)ウイルス陽性と判定された。しかし、ウイルス量が非常に少なかったため、PIHCMではゲノム配列解析を行うことができなかった。11月15日、患者は隔離及び集中治療のため別の病院に移送された。患者は完全に回復し、2024年11月22日に退院した。
 患者は2024年10月31日に、病死した家きんへのばく露があったことを報告した。Long An省の畜産獣医水産局によると、2024年11月4日の時点で、患者の居住地域で家きん及び水鳥の鳥インフルエンザA(H5N1)感染の発生が報告されていた。最初の調査により、当該患者の濃厚接触者3名が特定され、その全員が病死した家きんへの接触があったが、報告時点では無症状のままであった。
 WOAHへの報告によると、アメリカ大陸、アジア及び欧州の野鳥及び飼育鳥類において、様々なインフルエンザA(H5)亜型のウイルスが継続的に検出されている。また、海生哺乳類や陸生哺乳類を含め、ヒト以外の哺乳類の感染も報告されている。HPAI A(H5)ウイルスに罹患した鳥類及び哺乳類種のリストはFAOが保持している。
・リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染による更なるヒト症例の現在の世界的な公衆衛生上のリスクは?
 現在までのヒト症例のほとんどは、例えば感染した家きん又は生きた家きん市場等の汚染された環境、また時には感染した哺乳類や汚染された環境との接触を通じてA(H5)ウイルスにばく露された人々の感染である。当該ウイルスは、ヒトが接触する動物や関連環境中で検出され続けており、このようなばく露に関連する更なるヒト症例の発生が予想されるが、それは稀である。更なる症例が検出されたとしても、公衆衛生上の影響はごく小さい。新たなヒト症例の現在の全体的・世界的な公衆衛生リスクは低い(low)。
(2)現在蔓延している鳥インフルエンザA(H5)ウイルスがヒトからヒトへ持続的に伝播する可能性は?
 最近報告された鳥インフルエンザA(H5)のヒト感染に関連した持続的なヒトからヒトへの伝播は確認されていない。2007年以降、A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの伝播は報告されていないが、調査においてはギャップが存在する可能性がある。2007年以前では、医療従事者が関係したものも含む、ヒトにおける小規模なA(H5)ウイルス感染クラスターが報告され、これらにおいては限定的なヒトからヒトへの伝播は否定できなかったが、持続的なヒトからヒトへの伝播は報告されていない。
 入手可能なエビデンスでは、蔓延しているインフルエンザA(H5)ウイルスはヒト間での効率的な伝播能力を獲得していないことが示唆されているため、今のところ、現時点で持続的なヒトからヒトへの伝播の可能性は低いと見られる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment--12-december-2024
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