食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06410520535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、COTガイダンスの作成に関する文書を公表 (前半1/2) |
資料日付 | 2024年12月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は12月3日、COTガイダンスの作成に関する文書を公表した。内容は以下のとおり。 はじめに COTは、毒性試験に関するガイダンスとその裏付けとなる原則を更新することに同意した。COTの以前のガイドラインは1982年に遡るが、旧食品科学委員会(SCF)と欧州食品安全機関(EFSA)のガイダンスに取って代わられたため、それ以降更新されていない。この作業を開始するために、COTは2023年5月にワークショップを開催した。当該ワークショップの目的は、ガイダンス作成の基礎となる原則を特定することであった。COTは、既存の枠組みやガイダンスを特定し、必要に応じてそれらを使用または適応させるべきであり、利用可能な最良の科学を用いて、新しいアプローチ方法論(NAM)を統合すべきであると考えられた。 本文書の目的は、新しいCOTガイダンスの作成作業を開始し、作業部会の設立が最も適切なアプローチであるかどうかを含め、今後の進め方について委員会の合意を求めることである。 COTワークショップ: 評価の進化と将来の指針 2023年5月、COTは新しいCOTガイダンスの作業を開始するためのワークショップを開催した。当該ワークショップの報告書は附録A(略)にある(※訳注1)。このプロセスの出発点は、既存の枠組みとガイダンスであるべきであるが、可能であれば革新的な改善策を盛り込むことを目指すべきであると指摘された。このワークショップの目的は、ガイダンスの作成で考慮する必要がある主要な領域を特定することであり、これには、リスク評価の基本原則、リスク評価に関する現行のガイダンスおよびそれから学べること、NAMの統合、ハザードとリスクの検討、エビデンスの重み付けが含まれる。このワークショップの全体的な目的は、リスク評価の新時代において委員会がどのように前進していくかを議論することであった。 本ワークショップで議論された課題には、モデルとツール、評価方法、データソースと品質、不確実性、NAM、トレーニングとスキル、検証、規制の連携(regulatory interface)、科学諮問委員会の役割が含まれていた。 本ワークショップからのCOTガイダンスへの推奨事項、優先事項、および改善点は、表1に示されている。 表1. ワークショップ「評価の進化と将来の指針」からのCOTガイダンスへの推奨事項、優先事項、および改善点 (表1に記載されている項目を、推奨事項 / 優先事項 / 改善点の順で示す) ・透明性 / リソースの確保と組織的知見の活用 / 責任の明確な区分 ・他の機関との関係構築と国際的な調和 / エビデンスの重み付け / 政府機関間の科学諮問委員会の連携強化 ・不確実性と検証の探求 / 段階的な試験 / リスク評価における統合(体系的)レビュー ・リスク-ベネフィットと比較リスク(comparative risk)の探求 / 公衆衛生の向上 / 現状の体系化 このワークショップの後、COTは2023年10月の会議で本ワークショップの報告書の草案を確認し、最も重要な「必須(must)」、「推奨(should)」、「可能(could)」のポイントを、次のとおり特定した。 必須ポイント:公共の安全を強化するために、既存の枠組み、ガイダンス、および評価を特定し、適応させること 推奨ポイント:利用可能な最良の科学を用いて、NAMを統合すること 可能ポイント:リスク-ベネフィットと比較リスクを探求すること 委員会は、ベネフィットの評価はCOTの職務権限外であり、COTの助言が必要または適切な場合に実施されるよう、どのように調整するのが最善かについて検討する必要があると指摘した。 委員会は、ガイダンスの作成を前進させるには、初期の枠組みを確立することが重要であることを指摘した。これは、必要に応じて拡張され、他のガイダンスにリンクされる。この作業には2つの部分があると考えられた。委員会が現在行っていることを成文化すること、そしてベンチマークドーズモデリングなどのようにアプローチがまだ成文化されていない領域に関するガイダンスを提供することである。 委員会は、関連する政府部門の政策担当者と協力し、リスク分析プロセスを作り直さないことが重要であることに同意した。特に、消費者に必要な保護レベルを考慮する必要がある。 既存のガイダンス EFSAの科学委員会とパネルは、多数のガイダンス文書を作成している。これらには、分野横断的なガイダンスと領域特有のガイダンスが含まれる。これらは附録B(略)に記載されている。分野横断的なガイダンスは、ベンチマークドーズモデリング、混合物のリスク評価、エビデンスの重み付け、生物学的関連性、リスク-ベネフィット評価など、COTに関連する幅広い課題を扱っている。COTは、分野横断的なガイダンスの多くの草稿版に関するEFSAのパブリックコンサルテーションに回答した。食品添加物や飼料添加物の消費者リスク評価など、EFSAによる領域特有のガイダンスの検討は、包括的なアプローチの開発に役立つ可能性がある。一般的に、食品添加物、飼料添加物、食品接触材料に関するガイダンス文書は、データ要件に対して段階的なアプローチを採用しているが、それらには差異がある。 附録B(略)には、米国食品医薬品庁(FDA)と米国環境保護庁(EPA)が発行した関連ガイダンス文書も記載されている。 国際化学物質安全性計画(International Program on Chemical Safety (IPCS))の環境保健クライテリア(Environmental Health Criteria (EHC)) 240「食品中の化学物質のリスク評価の原則と方法」は2009年に作成および発行され、遺伝毒性、用量反応評価、健康影響に基づく指標値の導出、食事性ばく露評価、および酵素に関する章と節(section)は2020年に更新された。これらは、「食品中の化学物質のリスク評価の原則と方法」の更新版で入手できる(https://www.who.int/publications/i/item/9789241572408)。 COTが検討したいその他のガイダンスには、化学物質の安全性評価に関するREACHガイダンス(欧州化学品庁(ECHA)の「情報要件と化学物質の安全性評価に関するガイダンス」) と動物用医薬品に関するVICH(※訳注2)ガイドラインが含まれる。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06410521535) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/node/12841 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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