食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06370082535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、缶詰食品の缶内部のコーティングに使用されるテトラメチルビスフェノールFジグリシジルエーテル(TMBPF-DGE)の安全性評価書を公表 (3/3) |
| 資料日付 | 2024年9月20日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 3 / 3 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06370081535) 毒性学的懸念の閾値 TMBPF-DGEについて、過去に確立されたHBGVはない。 毒性学的懸念の閾値(TTC)は、食品中に含まれる未知の毒性物質への慢性ばく露の許容性を評価するための、実用的で科学的に妥当な方法論である。クレイマー(Cramer)分類における3つのクラスの定義(※訳注5)を考慮し、COTはTMBPF-DGEがクレイマーのクラスIIIであると結論した。 TMBPF-DGEの移行量の推定に使用されたDCから得られたEDIは一人あたり92.8 μg、または体重60 kgと78 kgのヒトではそれぞれ1.5 μg/kg bw/dと1.2 μg/kg bw/d、であった。この値は、24時間後にアセトニトリル中で検出されたすべてのTMBPF-DGE誘導体の合計である。 推定摂取量は、クレイマーのクラスIIIの化合物のTTCである1.5 μg/kg bw/dと同じか、それをわずかに下回る程度である。 結論 FCMJEG、COM、およびCOT は、それぞれの会議で入手可能なすべての情報を検討した。TMBPF-DGEとTMBPF-DGE ERの両方で試験が実施されたが、以下の結論はTMBPF-DGEの安全性のみに関するものであり、TMBPF-DGE ERまたは最終製品の製造に含まれるその他の化学物質の評価は含まれていないことに留意すべきである。 TMBPF-DGEとその誘導体の移行量はアセトニトリルでの抽出量に基づいており、委員会の委員は、これがワーストケースの抽出量であり、したがってTMBPF-DGEのワーストケースの移行量であるということに同意した。予想される移行量は、食品1 kgあたり1 mgと少なく、特定移行限度の範囲内である。予想される移行量は、最も類似した比較対象であるビスフェノールAジグリシジルエーテル(bisphenol A diglycidyl ether (BADGE))とビスフェノールFジグリシジルエーテル(bisphenol F diglycidyl ether (BFDGE))に適用される食品1 kgあたり9 mgの制限も下回っている。 委員会は、TMBPF-DGEがin vitroで遺伝毒性があると判断した。しかし、TMBPF-DGEが倍数性を誘発する可能性など、いくつかの不確実性は残っているものの、in vivoでの遺伝毒性データは陰性で、十分な安全性マージンがある。全体として、委員会は、TMBPF-DGEの変異原性作用がヒトの健康にリスクをもたらす可能性は低いことに同意した。 委員会は、スクリーニングレベルのデータではあるものの、非遺伝毒性エンドポイントに関する入手可能なデータは、300 mg/kg/dの濃度で生殖または発生への影響を示さず、100 mg/kg/d以下のばく露でその他の毒性学的な懸念も引き起こさないと結論した。 評価の要件ではないが、TMBPF-DGE ERに関する入手可能な内分泌データは質が高く、委員会は、予想されるばく露レベルではTMBPF-DGEの内分泌への影響について懸念はないと結論した。 長期/慢性毒性試験の不足とその他のデータベースの欠陥のため、委員はHBGVを設定することは適切ではないと考えた。 TMBPF-DGEによって誘発される倍数性の毒性学的意義および慢性試験で明らかになる可能性のある長期的影響については不確実性が残っているが、委員会は、提案された使用条件下でのTMBPF-DGEの安全性を評価するために十分な情報があると結論した。 TMBPF-DGEに最も類似した比較対象であるBADGEとの比較を含む、入手可能なすべての情報を考慮しても、それらのデータからは、缶コーティング剤におけるTMBPF-DGEの使用に関する安全上の懸念は確認されなかった。MOEは少なくとも67,000であり、安全上の懸念がないとされる1,000を大幅に上回っていた。さらに、TTCのアプローチは、その内在する保守性から安心感を与え、TMBPF-DGEへの推定ばく露量は潜在的な懸念のレベルを下回るという結論を裏付けた。したがって、FCMJEGとCOTは、TMBPF-DGEの提案された使用に制限を設ける科学的根拠はないと判断した。 (※訳注1) OECD Guideline for Testing of Chemicals, Test No. 422: Combined Repeated Dose Toxicity Study with the Reproduction/Developmental Toxicity Screening Test (2016). (※訳注2) OECD Series on Testing and Assessment, Revised Guidance Document 150 on Standardised Test Guidelines for Evaluating Chemicals for Endocrine Disruption (2018). (※訳注3) TMBPF-DGE・2H2Oは、TMBPF-DGEの加水分解生成物を表す。 (※訳注4) ばく露マージン(MOE)は、無毒性量(NOAEL)100 mg/kg bw/dをTMBPF-DGEモノマーの推定一日摂取量(EDI)で除して求められた。体重60 kgのヒトの場合では、EDIは1.5 μg/kg bw/dであるので、MOEは約67,000となる。 (※訳注5) クレイマー(Cramer)分類では、物質の毒性は、化学構造に基づいて、クラスI(低い)、クラスII(中程度)、クラスIII(高い)に分けられる。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Summary%20and%20Introduction |
利用上の注意事項
本データベースに掲載された情報の利用の際は、以下1、2をご理解ください。ご利用に当たって、以下3に同意したものとみなします。1 情報の収集・要約・翻訳について
(1) 掲載情報は、食品安全に関係する国際機関や国内外の政府機関等の公式ウェブサイト等から収集しています。ただし、すべての国や関係機関を網羅し、また各機関が公表しているすべての情報を収集しているわけではありません。(2) 掲載情報は、発信元の機関から提供されている情報の趣旨を出来る限り改変しないよう翻訳・要約しています。
(3) 掲載情報の翻訳には、細心の注意を払っているが、誤訳や間違いを含む可能性があります。掲載情報と情報発信元の文章に相違がある場合は、情報発信元の文章が常に優先されます。
(4) 掲載情報は、情報収集時点のものであり、その後の新たな知見等により更新されている可能性があります。情報元のURLや記事内のリンクについては、リンク切れとなっている場合があります。
(5) 食品安全委員会が行った翻訳及び要約内容について、情報発信元の機関に確認は行っておりません。
2 掲載情報と食品安全委員会の立場について
(1) 食品安全委員会は、国際機関、海外の政府機関や研究機関の情報をありのままにわかりやすく提供することがリスクコミュニケーションに資するものと位置付け、発足以来、本データベースを運用しています。(2) 本データベースは、海外の評価機関、研究機関の公表情報を翻訳・要約・集約したものであり、食品安全委員会としては、掲載情報の内容を検証しておらず、具体的には、その正誤及び真偽を一切確認していません。また、科学的な観点からの正確性を保証するものではありません。
(3) 本来は、収集された情報に対し食品安全委員会としての見解を付与しデータベースに掲載することが最善ではありますが、日々収集される情報1つ1つの内容を確認・検証し、食品安全委員会としての見解をまとめることは不可能であることから、やむを得ず情報発信元の情報をそのまま掲載しております。
(4) このため、掲載されている情報に記載されている意見・見解・主張は、情報発信機関又はその情報内で取り上げられている機関等によるものであり、食品安全委員会の考え方と異なる場合があります。
3 利用者の責務
(1) 情報の利用に当たっては、必ず利用者自らが情報発信元の公式サイト等で最新の情報を確認し、利用者自身の責任で行うこと。専門的又は法的な判断が必要な場合には専門家に相談するなどにより最新の正確な情報を入手すること。(2) 2(2)~(4)のとおり、掲載されている情報は、
① 食品安全委員会として内容の正誤及び真偽を一切確認しておらず、
② 食品安全委員会の考え方とは異なる場合があることから、これを食品安全委員会の発信する情報として引用・転用することはせず、情報発信元の情報を直接、当該情報発信者のルールに基づき引用・転用すること。
(3) 情報発信元の情報に誤り等があることや、掲載情報の利用によって生じたいかなる損害や不利益についても、食品安全委員会は一切の責任を負わないこと。
