食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06320900149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヒトと同一のミルクオリゴ糖類のEFSAによる安全性評価に向けた準備作業に関する外部機関による科学的報告書を公表 (前半1/2) |
資料日付 | 2024年7月12日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は7月12日、新食品としてのヒトと同一のミルクオリゴ糖類のEFSAによる安全性評価に向けた準備作業に関する外部機関による科学的報告書を公表した(7月7日採択、PDF版49ページ、https://doi.org/10.2903/sp.efsa.2024.EN-8955)。概要は以下のとおり。 「背景」 「ヒトミルクオリゴ糖」(Human Milk Oligosaccharides(HMOs))は、ヒトの母乳に天然に含まれる難消化性炭水化物であり、科学文献にて報告されるとおり、乳児の腸において正常な微生物叢のコロニー形成を促進すると考えられている。新食品である「ヒトと同一のミルクオリゴ糖」(Human-identical Milk Oligosaccharides(HiMOs))は、母乳中に含有されるオリゴ糖(HMOs)と化学的・構造的に同一であり、同一機能を発揮すると考えられ、それゆえ、食品事業者の間で人気が高まっており、新食品としてのHiMOの認可申請が着実に増加している。 近年、化学合成あるいは微生物発酵により製造されるHiMOが増加しており、EFSAによるリスク評価の後、以下が新食品として認可されている。 ・ ラクト-N-ネオテトラオース(LNnT) ・ ラクト-N-テトラオース(LNT) ・ 2’-フコシラクトース(2’-FL) ・ 3-フコシラクトース(3-FL) ・ 3’-シアリルラクトース(ナトリウム塩として、3’-FL) ・ 6’-シアリルラクトース(ナトリウム塩として、6’-FL) ・ 2’-フコシラクトース/ジフコシラクトース混合物、2’-FL/DFL)。 さらに、ラクト-N-フコペンタオースI/2’-フコシラクトース混合物に関しても、EFSAによるリスク評価が終了し、肯定的な結果が得られている。 EFSAによるHiMOのリスク評価は、通常のリスク評価方法論に従うが、顕著な相違が一点ある。これらの物質の性質及び特性のため(高用量の場合の高粘度及び栄養不均衡のリスク)、亜慢性毒性試験にて投与される最大用量からは、対象集団における推定最高一日摂取量と比較する場合、低い安全マージンしか算出されない。したがって、新食品としてのHiMO摂取量は、「安全なコンパレーター」である母乳中に天然に含有される対応するヒトオリゴ糖(HMO)摂取量と比較されるが、後者の推定摂取量は、母乳中に含有される(個々の)HMOsの典型的濃度/平均濃度に関する文献データに依存している。 新食品としてのHiMOの申請数及びその認可数が増加していることから、1種の食品において(複数種のHiMOsが乳児用調製粉乳に含有される場合等)、あるいは、複数の食品において、各種HiMOsが複数同時に使用される状況が発生する可能性があり、その場合、各HiMO単独の摂取量は母乳中の天然の対応物質(HMO)の摂取量を超過する可能性もあれば超過しない可能性もあるが、HiMO総摂取量は母乳由来HMOの1日当たり総摂取量を超過する可能性がある。したがって、EC任務(mandate)M-2023-00157に従い、HiMO利用状況、及び、その結果としての摂取量を全般的に再調査する必要がある。これは、最適なツールや安全なコンパレーターを適用して各HiMO摂取量評価を再検討し、必要であれば修正することにより、さらには、HiMOが同時使用されている/される可能性があるシナリオにおいて総HiMO摂取量を検討することにより達成される。 「目的」 上記を考慮し、本文献検索の目的は、EC任務M-2023-00157に従い、新食品としてのHiMOの安全性評価においてEFSAを支援するため、以下の側面に関する情報を収集することである。 1. 母乳中に含有される以下の(単一の)HMOの濃度: ラクト-N-ネオテトラオース(LNnT)、ラクト-N-テトラオース(LNT)、2’-フコシラクトース(2’-FL)、3-フコシラクトース(3-FL)、ジフコシラクトース(DFL)、ラクト-N-フコペンタオースI(LNFP I)、3’-シアリルラクトース(3’-SL)及び6’-シアリルラクトース(6’-SL)。 2. 母乳中に含有されるHMO総濃度、及び、総中性コアHMO画分(、LNnT、LNT等)、総中性フコシル化HMO画分(2’-FL、3-FL、DFL、LNFP I等)、総酸性非フコシル化HMO画分(3’-SL、6’-SL等)及び総酸性フコシル化HMO画分の割合。 3. 市販製品又は文献にて報告されている製品におけるHiMO/HMOの組み合わせ/混合、及び、混合物中の各HiMO/HMOの濃度。 「手法」 検索戦略の立案及び実施を含め、文献のスコーピング・レビューを実施した。本検索には、2013年 - 2024年3月を対象とした、生物医学データベース(PubMed)及び学際的書誌データベース(Web of Science)の構造化検索が含まれており、さらに、最近公表された重要なシステマティック・レビュー2件(日付無制限)に含まれる関連する一次研究に対するアドホック検索、及び、関連する食品事業者のウェブサイトに掲載されている灰色文献の検索により補完した。 以下の定量を目的とする一次研究(原著論文)及び二次研究(文献レビュー)が選択された。 (i) ヒト乳汁中に含有される標的HMO類の各濃度 (ii) ヒト乳汁中に含有される総HMO濃度及び関連HMO画分の各濃度 (iii) 市販製品又は文献にて報告されている製品に関するHiMO/HMOの組み合わせ/混合、及び、混合物中のHiMO/HMOの各濃度 出版国に関係なく、英語又はスペイン語にて全文が公表された研究のみを適格とし、特許、論説、学会抄録、書籍、博士論文は除外されている。複数のレビュアーによる調整(calibration)後、レビュアー1名によるレベル1(タイトル及び抄録)のスクリーニングを実施し、レベル2(全文)のスクリーニングには、Distiller Accelerated Screeningアプローチを適用した。本アプローチでは、文献の包含にはレビュアー1名のみが必要とされ、除外にはレビュアー2名を必要とする。アドホック・データ抽出フォームを試験的に適用した後、レビュアー1名により、包含された研究からデータが抽出された。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06320901149) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8955 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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