食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06310372294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2024/5/4~6/7)を公表(鳥インフルエンザA(H5)ウイルス) (3/3)
資料日付 2024年6月7日
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(前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06310371294)


4. A(H5N2)、メキシコ
 2024年5月3日の前回のリスク評価以降、インフルエンザA(H5N2)ウイルス感染によるヒト症例1例が5月23日にメキシコからWHOへ通知された。
 4月17日、メヒコ州在住の59歳男性が発熱、息切れ、下痢、吐き気及び全身倦怠感を発症した。当該患者には複数の基礎疾患があり、患者の親族は、当該患者は急性症状が発症する前に、別の理由ですでに3週間寝たきりになっていたと報告した。
 4月24日、当該患者は医師の診察を受け、メキシコ・シティの国立呼吸器疾患研究所「Ismael Cosio Villegas」(INER)に入院し、同日死亡した。4月24日にINERで採取され検査された呼吸器検体のRT-PCRの結果、亜型判定できないA型インフルエンザウイルスの検出が示された。5月8日、当該検体はINERの感染症研究センター(CIENI)の新興疾患分子生物学研究室に配列解析のために送付され、インフルエンザA(H5N2)陽性であることがわかった。5月20日、当該検体はメキシコのナショナルインフルエンザセンターである疫学診断リファレンス研究所(InDRE)に送付され、RT-PCRによりA型インフルエンザウイルスであることが確認された。5月22日、当該検体の塩基配列解析により、同インフルエンザの亜型がA(H5N2)であることが確認された。
 当該患者のウイルスへのばく露源は現在のところ不明であるが、メキシコの家きんにおいてA(H5N2)ウイルスが報告されている。同国当局が実施した遺伝子解析の結果、当該患者由来ウイルスは、2024年に同国テスココの鳥類から得られたウイルス株と99%の類似性があることが確認された。
 疫学調査において、追加の症例は報告されなかった。当該患者が死亡した病院での17人の接触者と、患者の居住地付近の12人の接触者は、インフルエンザウイルス陰性と判定された。これらの人々の検体は、インフルエンザA(H5N2)感染が確認された患者の急性疾患発症の1か月後に採取されたものであった。血清学的検体の結果はまだ出ていない。
 これは、世界的に初めて報告されたインフルエンザA(H5N2)ウイルス感染による検査確定ヒト症例であり、メキシコで初めて報告されたヒトのA(H5)ウイルス感染例である。鳥インフルエンザA(H5N2)ウイルスは、メキシコの家きんで報告されている。
5. A(H5N6)、中国
 2024年5月3日の前回のリスク評価以降、インフルエンザA(H5N6)ウイルス感染によるヒト症例2例が中国からWHOへ通知された。
 2024年5月8日、福建省の52歳の女性のA(H5N6)ウイルス感染が報告された。患者は2024年4月13日に発症し、発熱と息切れの症状を呈した。患者に基礎疾患はなかった。患者の健康状態は悪化し、4月22日に重症の肺炎のため集中治療室に入院した。同日、検体が採取され、抗ウイルス剤が投与された。4月24日、全ゲノムシークエンス解析によりA(H5N6)ウイルスが確認された。患者は4月30日に死亡した。発症前に患者は裏庭家きん(backyard poultry)へのばく露があった。報告時点で、家族に発症者はいなかった。12人の濃厚接触者が特定された。地域の中国疾病コントロールセンターによる調査が実施され、濃厚接触者、家きん及び環境から検体が採取された。すべての検体はインフルエンザ陰性と判定された。
 2024年6月5日、福建省の41歳の男性のA(H5N6)ウイルス感染が報告された。患者は2024年5月8日に発病し、5月11日に重症の肺炎で入院、その後死亡した。当該患者は裏庭家きんへのばく露があった。濃厚接触者及び環境から得られた検体は陰性であり、患者の家族において追加の感染者は報告されなかった。
 WOAHへの報告によると、アジア、欧州及びアメリカ大陸の野鳥及び飼育鳥類において、様々なインフルエンザA(H5)亜型のウイルスが継続的に検出されている。また、海生哺乳類や陸生哺乳類を含め、ヒト以外の哺乳類の感染も報告されている。HPAI A(H5)ウイルスに罹患した鳥類及び哺乳類種のリスト(※3)はFAOが提供している。
(※3)同リストは以下のURLから閲覧可能。
https://www.fao.org/animal-health/situation-updates/global-aiv-with-zoonotic-potential/bird-species-affected-by-h5nx-hpai/en
・リスク評価
(1)鳥インフルエンザA(H5)ウイルス感染による更なる散発的なヒト症例の公衆衛生上のリスクは?
 現在までのヒト症例のほとんどは、例えば感染した家きん又は生きた家きん市場等の汚染された環境、また時には感染した哺乳類や汚染された環境との接触を通じてA(H5)ウイルスにばく露された人々の散発的な感染であった。当該ウイルスは動物及び関連する環境中で検出され続けており、ばく露された人々の間で更なるヒト症例の発生が予想されるが、それは稀である。更なる散発的な症例が検出されたとしても、公衆衛生上の影響はごく小さい。新たな散発的なヒト症例の全体的な公衆衛生上のリスクは低い(low)。
(2)鳥インフルエンザA(H5)ウイルスがヒトからヒトへ持続的に伝播する可能性は?
 最近報告された鳥インフルエンザA(H5)のヒト感染に関連した持続的なヒトからヒトへの伝播は特定されていない。2007年以降、A(H5N1)ウイルスのヒトからヒトへの伝播は報告されていないが、調査におけるギャップが存在する可能性がある。2007年以前では、医療従事者が関係したものも含む、ヒトにおける小規模なA(H5)ウイルス感染クラスターが報告され、これらにおいては限定的なヒトからヒトへの伝播は否定できなかったが、持続的なヒトからヒトへの伝播は報告されなかった。
 入手可能なエビデンスでは、現在循環するインフルエンザA(H5)ウイルスはヒト間での効率的な伝播能力を獲得していないことが示唆されているため、現時点で持続的なヒトからヒトへの伝播の可能性は低いと見られる。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/publications/m/item/influenza-at-the-human-animal-interface-summary-and-assessment--7-june-2024

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