食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06260070314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、「化学物質の混合物とは何か?」、「それらが健康に与える影響は?」に関するQ&Aを公表 (前半1/2) |
資料日付 | 2024年3月28日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は3月28日、「化学物質の混合物とは何か?」、「それらが健康に与える影響は?」に関するQ&Aを公表した。概要は以下のとおり。 複雑で工業化された現代社会では、人々は、様々な物質にばく露している。それら物質の多くは人工的に作られたものであり、天然に由来するものではない。日用的な物品や製品は通常、複数の物質から構成されている。同時に複数の物質と接触する場合、混合物にばく露すると言われている。BfRは、このトピックに関する厳選されたQ&Aをまとめた。 Q1: 混合物とは何か? A1: 混合物とは2種類以上の物質の組み合わせである。 Q2: 混合物はどこで発生し、私たちはどのように接触するのか? A2: 日用品、残留農薬、消毒剤、食品中の望ましくない物質(いわゆる汚染物質)、空気を介した接触などを通じて、人々は毎日、様々な状況で、多くの異なる物質や混合物に接触している。 Q3: 意図的な混合物とは何か? A3: 異なる物質が意図的に製品内で組み合わされる場合、意図的な混合物と呼ばれる。これらはしばしば「製剤」とも呼ばれる。この場合、含有される物質の組成と濃度は既知であり、製品が特定の特性を持つように意図的に選択されている(例えば、塗料やワニスが塗りやすい、化粧品が防水である、洗浄液が特定の香りを放つ、など)。それゆえに、製品を使用することによって、人々は既知の、したがって意図された様々な物質の混合物に接触することになる。 Q4: 意図的な混合物による健康リスクはあるか? A4: 欧州連合(EU)では、製品の製造業者または販売業者は、製品が意図されたとおりに使用された場合、最終消費者にとって安全であることを保証しなければならない。そうでなければ、その製品を市場に出すことはできない。特定の時間に、意図された(つまり、既知の)混合物の単一製品を、意図された通り(すなわち、製品の種類に応じて、使用説明書または推奨量に従って)使用すれば、健康リスクは予想されない。しかし、製造者は「予見可能な誤用」の場合も考慮しなければならない(例えば、実際の目的に反して、食器用洗剤で手を洗った場合など)。玩具(フィンガーペイント、スライム遊びなど)の場合、意図された使用だけではなく、子どもの行動を考慮した上で、予見可能な使用も安全でなければならない。これは、殺生物製品の場合も同様である。ここでは、予見可能な使用、例えば。木材防腐剤を評価する際、幼児が処理された木材を噛むなどの行為を考慮する。化粧品の領域では、化粧品の安全性に関する責任は製造者にあり、製造者はいわゆる「製品情報ファイル」にその製品が安全であることを記載する。 Q5: 混合物による毒性リスクについて何が知られているか? A5: ドイツの毒物情報センター(Giftinformationszentren)に寄せられる問い合わせの大半は、意図的に混合された製品の不適切な使用に関するものである。例えば、食器用洗剤や食器洗浄機用洗剤、水あか除去剤(Entkalkern waschmitteln)、洗濯用洗剤による小さな子供の事故は、家庭内で特に多い。 Q6: 混合物質は単一物質よりも強い影響を及ぼすか? A6: 原則的には、そのようなことはない。混合物は、個々の物質の作用機序によって、異なる影響・作用を持つ。混合物中における物質の相互作用様式としては、基本的には次の(1)~(4)がある。 (1) 物質はそれぞれ、独立した異なる影響を持つ。 (2) 物質それぞれの影響は、加算することができる(相加効果)。 (3) 物質それぞれの影響の合計よりも強い影響をもつ(相乗効果)。 (4) 物質は、互いに影響を弱め合う(拮抗効果)。 影響・作用が同一/類似の場合、現在のところ、影響・作用は一般的に加算されると仮定されている。その前提条件は、摂取された物質が同じ作用機序を持ち、ほぼ同時に生体に吸収されることである。 Q7: 混合物のリスク評価は、どの領域ですでに日常的に実施されているか? A7: 植物保護製剤の領域:植物保護製剤の上市に関する規則(EC)No. 1107/2009は、累積的影響と相乗効果を考慮しなければならないと規定している。植物保護製剤の累積評価に関するガイドラインは、欧州食品安全機関(EFSA)と欧州化学品庁(ECHA)での国際的な議論に基づいてBfRで作成され、2014年に公表された。2017年以降、この手続きはBfRにおいて植物保護製剤の認可手続きで使用されている。基本的に、当該手続きは、申請された植物保護製剤またはタンク混合物における様々な有効成分を累積的に評価するための多段階手順で行われる。このため、使用者(農場で製品を散布する農業従事者など)のばく露と消費者(食品を介して残留物を摂取する)の急性ばく露の両方が考慮され、これらの混合物に最も多くばく露される集団が考慮される。2020年9月1日以降、作業者や無関係の第三者(周辺住民や通行人)もこれらの考慮事項に含まれるようになった。 BfRの見解では、複数の植物保護製剤の残留の影響については、すでに多くの科学的知見がある。現在実施されている評価が十分に保守的(つまり、リスクを過大に評価すること)ではないと考える理由はない。それとは関係なく、これらの試験・評価戦略は継続的に開発され、対応する研究プロジェクトの対象となっている。 殺生物剤製品の領域:殺生物剤製品の上市と使用に関する規則(EU)No 528/2012は、健康評価において累積的影響と相乗効果を考慮することを求めている。このような影響を評価する手順は、殺生物剤製品の評価に関するECHAのガイダンス文書に記載されており、殺生物剤製品の認可手続きで適用される。その目的は、起こりうる相加効果や相乗効果を網羅するために、殺生物剤製品に含まれる有効成分と毒性学的に関連性のある補助成分を一緒に考慮することである。この方法は短期ばく露と長期ばく露の両方を考慮するもので、BfRでは専門家以外の使用者や無関係な第三者の評価に用いられている。職業上の使用に関する評価は、連邦労働安全衛生研究所(BAuA)が行う。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06260071314) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | https://www.bfr.bund.de/de/was_sind_mischungen_von_chemikalien_und_was_bedeuten_sie_fuer_die_gesundheit_-242936.html |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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