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資料管理ID syu06210110314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品中の燻製香料とその健康リスクに関するFAQ更新版を公表 (前半1/2)
資料日付 2024年1月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は1月31日、食品中の燻製香料とその健康リスクに関するFAQ更新版を公表した。概要は以下のとおり。
 2017年4月5日付で公表されたFAQからの変更点:欧州食品安全機関(EFSA)による再評価を受け、FAQは補足され、根本的に改訂された。
 燻製香料は、伝統的な燻製(Rauchern)の風味付け効果の代替として使用され、伝統的な燻製ではない食品にも使用される。しかし、燻製香料は、燻製とは異なり、食品を保存するためのものではなく、単に特定の風味を与えるためだけのものである。燻製香料は多くの化学物質の複雑な混合物であるため、化学的に定義された香料成分とは異なる特別な規制が適用される。
 BfRは、燻製香料に関する最も重要なQ&Aをまとめた。
Q1: 燻製香料とは?
A1: 燻製香料は、伝統的な食品の燻製にも使用される煙から作られる。この目的のために、特定の木材を制御された条件下(温度、空気供給など)で燻す。その煙は水または他の液体(エタノール含有など)に導入され、分画され、精製される。その結果、いわゆる一次生成物(「一次煙凝縮物」および/または「一次タール画分」) が得られ、この一次生成物から担体(carrier)を用いて燻製香料が製造される。
 燻製香料の主な風味成分はフェノールとカルボニル化合物(アルデヒドとケトン)である。香料は、食品に直接添加されるか、浸漬または噴霧などで表面につけられる。
Q2: 燻製香料の使用は、法律でどのように規制されているか?
A2: (略)
Q3: EUでは現在、燻製香料の健康評価はどのように行われているか?
A3: 燻製香料の原料となる一次生成物は、複雑な混合物質である。また、遺伝毒性や発がん性をもつことが知られているベンゾ[a]ピレンなどの多環芳香族炭化水素(PAH)も含まれている。
 2021年、EFSAは、燻製香料の製造のための一次生成物の認可申請に関する新しいガイドラインを発表した。これによると、特に一次生成物の化学組成に関する情報が要求される。入手可能な遺伝毒性に関するデータは、特定された物質ごとに評価されなければならない。遺伝毒性データが入手できない場合、遺伝毒性の可能性は「in silico」手法、すなわちコンピューターシミュレーション((定量的)構造活性相関((Q)SAR)、Read Across)を用いて予測される。このような予測によって遺伝毒性の可能性が示された場合、さらに明確にするために実験的研究が必要となる。
 重要なことは、一次生成物に含まれる個々の物質がin vivoで遺伝毒性を示すか、そのことが科学的文献からすでに知られている場合、遺伝毒性の懸念は混合物全体にも適用されるということである。
Q4: 燻製香料の健康リスクについてわかっていることは?
A4: EFSAは、2007年~2012年に、燻製香料の一次生成物の健康リスクを、認可手続きの一環として初めて評価した。評価されたどの一次生成物も、ベンゾ[a]ピレンとベンズ[a]アントラセンについて、一次生成物1 kgあたり10 μgと20 μgの最大基準値を超えていなかった。これらの物質はPAHに属し、そのうちのいくつか(例えば、ベンゾ[a]ピレン)はゲノムを損傷し、がんを引き起こす可能性がある。測定された他の12種類のPAHの濃度は、ほとんどの場合、それぞれの検出限界以下か、わずかに上回った程度であった。現在認可されている10種類の一次生成物は、細菌の遺伝子変異試験および/あるいは哺乳類細胞培養での試験で遺伝毒性が証明された。しかし、動物実験では確認されなかった。そのため、当時は一次生成物の遺伝毒性の可能性に関する懸念はなかった。
 しかし、EFSAは当時、ほとんどの一次生成物について、申請書類で想定されている使用条件下では摂取レベルが高すぎるという結論に達した。そのため、申請者の提案よりも少量、または少ない食品群で使用されるべきであると結論した。
 その後、10種類の一次生成物が10年間(2024年1月1日まで)認可さたが、形式的な理由により当面は6か月間延長された。2013年10月21日、燻製香料に関する実施規則案No.1321/2013がEU加盟国の特定多数決で採択された。施行規則が2014年1月1日に発効して以降に認可された10種類の一次生成物をそれぞれ認可されている最大許容レベルで使用した場合、食品とともに摂取される一次生成物の量と、亜慢性毒性の動物試験で有害影響が生じなかった最大用量との間の安全マージンは、承認された10種類の一次生成物のうち7種類で、EFSAおよびBfRの推奨値よりも低かった。したがって、これらの一次生成物の保護レベルは推奨値よりも低かった。そのため、ドイツはBfRの意見を考慮して、当時この規制案を支持しなかった。
 2023年、認可された一次生成物のうち8種類は、製造者が2013年に付与された認可の延長申請を欧州委員会に提出した後、EFSAによって再評価された。認可をさらに10年間延長するためには、規則(EC)No. 2065/2003に従い、新たな申請とEFSAによる新たなリスク評価が必要となった。このため、申請者は新たなデータを提出した。
 入手可能なデータに基づき、EFSAは、評価された8種類の燻製香料一次生成物のいずれも、ヒトの健康にとって安全とは考えられないとの結論に達した。
 EFSAの根拠は、評価された8種類の一次生成物のうち6種類には、フラン-2(5H)-オン(furan-2(5H)-on)を含むため、遺伝毒性の可能性に関して健康上の懸念があるというものである。当該化合物はin vivoで遺伝毒性があることが示されている。さらに、これらの一次生成物のうち4種類には1,2-ジヒドロキシベンゼン(1,2-dihydroxybenzene)(別名 カテコール(catechol)、ピロカテコール(pyrocatechol))が含まれており、これもin vivoで遺伝毒性がある。他の2種類の燻製香料一次生成物にも遺伝毒性の可能性が示唆されているが、実験的に明らかにされる必要がある。さらに、フラン-2(5H)-オンは、使用された(不十分な)分析方法では、これら2種類の一次生成物のうちの1種類では特定されなかったが、この物質が存在しないことは説得力を持って証明されなかった。
Q5: 燻製香料を使用した食品は、伝統的な燻製を使った食品よりも健康を害する可能性があるか?
A5: (略)

(後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06210111314)
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/de/raucharomen_in_lebensmitteln-200385.html

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