食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06190461549
タイトル スペイン保健省、2023年の同国におけるクリプトスポリジウム症例及び集団感染の前例のない増加に関する迅速リスク評価を公表 (後半2/2)
資料日付 2023年11月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06190460549)

3. 2022年までの欧州及びスペインにおけるクリプトスポリジウム症の状況(抜粋)
 スペインでは2016年から2022年まで、合計4,739例の確定症例がRENAVEに報告されたが、実際の感染者数は、無症状または軽症の症例が十分に検出されていない可能性、及び一部の自治州では検出数が過少報告である可能性があることから、さらに多いと思われる。すべての年において最も影響を受けた集団は5歳未満で、特に男児が多く、15歳を超えると発症率はかなり低下する。2020年から2022年にかけては、女性よりも男性の発症が多く確認されたが、それ以外の年では男女の発症率はほぼ同様であった。この疾患はほとんどの症例が1年で最も暑い月々に集中しており、常に夏に多くなる季節性を示す。
 2015年から2020年の間にCNM・LRIPに送られた臨床検体について行われた主な分析結果によると、C. hominis(81.5%、233/286)の割合は、C. parvum(16.8%、48/286)、C. meleagridis(1.4%、4/286)、C. cuniculus(0.3%、1/286)よりも高かった。クリプトスポリジウム症の臨床例の大部分は、C. hominis Ib family(67.1%)及びC. parvum IIa family (9.1%)によるものであった。特筆すべきは、C. hominis Ibがスペイン及び英国におけるこれまでの水系集団感染で最も頻繁に報告された遺伝子変異型であったことである。
4. スペインに向けたリスク評価(抜粋)
 (当該原虫症の増加は)この夏スペインで発生した熱波、大雨、洪水などの異常気象に関連した複合的要因によるものである可能性があるが、汚染された食品による感染の可能性も排除することができない。近年、地方の検査機関における診断能力が大幅に向上していることも考慮すべき他の要因であり、それが症例検出の増加に影響を与えている可能性もあるが、この影響度を判定するには、診断能力の進展の分析を行う必要がある。しかし、このこと自体は、2023年7月から9月にかけて記録されたこの疾患の症例の異常な集積を説明するものではない。
 スペインの水道水は高品質であるが、気候変動により降水量、干ばつ、気温に関連する異常現象の頻度が増加すると予想されるため、水系感染症における気象の寄与及び処理施設のレジリエンスについて明確化することは、公衆衛生上の優先的な研究課題である。一般的に、飲用水中のクリプトスポリジウム属原虫のオーシストを不活性化するために選択される処理はオゾン処理であるが、紫外線照射も有効である可能性がある。浄水処理施設のない給水地域、通常は小規模都市の中心部や農村部では、特に塩素のみでの水処理ではクリプトスポリジウムのオーシストを死滅させることができないため、リスクが高いと考えられる。
 プールの水中にクリプトスポリジウム属原虫が存在するのは、通常、この病原体を保有する入場者の不注意による糞便汚染が原因である。プール及びレクリエーション用水に関連した感染症の発生を防ぐには、適切なメンテナンスを確実に行うとともに、利用者が施設利用前の衛生勧告を遵守する必要がある。特に小さな子どもの場合、ヒトからヒトへの直接的伝播も起こりうる。適切な衛生対策を行っていない病人や保菌者による食品の取り扱いを介した感染も考慮すべきである。
 クリプトスポリジウム属原虫のオーシストは通常、より一般的な消毒剤(塩素など)に対して耐性があり、その感染用量は極めて低く、およそ10~30のオーシストの摂取が感染を引き起こすことを忘れてはならない。したがって、クリプトスポリジウム属原虫に汚染された飲用水やレクリエーション用水にさらされた集団の感染リスクは、適切な管理対策が実施されなければ、「中程度(moderado)」及び「高い(alto)」の範囲にある。
5. 公衆衛生措置(略)
6. 結論(略)
7. 推奨事項(略)
地域 欧州
国・地方 スペイン
情報源(公的機関) スペイン保健省
情報源(報道) 【追加案】スペイン保健省
URL https://www.sanidad.gob.es/areas/alertasEmergenciasSanitarias/alertasActuales/criptosporidiosis/docs/2023.11.16_EvaluacionRapidadelRiesgo_Cryptosporidium.pdf

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