食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06160080535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、ビスフェノールAに関する暫定見解表明書(第三稿) (TOX/2023/50)を公表 (前半1/2)
資料日付 2023年10月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は2023年10月13日、ビスフェノールAに関する暫定見解表明書(第三稿) (TOX/2023/50)を公表した。概要は以下のとおり。
 2023年4月、欧州食品安全機関(EFSA)の食品接触材料、酵素および加工助剤に関するパネル(CEPパネル)は、新たな耐容一日摂取量(TDI)を0.2 ng BPA/kg体重/日と設定した。この新しいTDIは、当初提案されたレベル0.04 ng/kg体重/日よりも高いが、すべての年齢層の平均的および高水準の消費者は、新たなTDIを2~3桁超過すると考えられる。
 COTは、2022年2月の臨時会合でEFSA意見書案について議論し、パブリックコンサルテーションにコメントを提供した。2023年5月の会合で、EFSAの最終意見書と、欧州医薬品庁(EMA)およびドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)との見解の相違が議論された。
 暫定見解表明書草案は5月に委員会に提出され、議論を経て、2023年9月の会合に再度提出された。9月の委員会のコメントを受けて、附属書Aに暫定見解書(第三稿) (※訳注1)が記載されている。
 英国では、食品と接触することが意図されたワニスとコーティングにおけるビスフェノールA(BPA)の使用に関する現行規則2018/213の附属書IIとプラスチック製食品接触材料(FCM)へのこれら物質の使用に関する規則(EU) No 10/2011の改正で、BPAの現行の特定移行成分限界値(SML)は0.05 mg/kgと定められている。当該SMLは、ワニスやコーティングが施されたFCMにも適用される。
 健康影響に基づく指標値(HBGV)
 9月のCOT会合で、委員は欧州または国際的な機関によるHBGVについて質問した。入手利用な HBGVとその他の関連情報は、以下にまとめられている。
 米国国家毒性プログラム(NTP)によるラットの90日発がん研究で観察された最低の無毒性量(NOAEL)の25 mg/kg体重/日に基づいて、カナダ保健省は暫定耐容一日摂取量(pTDI)を25 μg/kg体重/日に設定した。2008年に、当該pTDIは支持され、ばく露評価から、一般集団の一日のBPA摂取量はおそらく0.18 μg/kg体重/日、乳児では1.35 μg/kg体重/日であることが示された。カナダ保健省は、エビデンスの全体的な重みに基づいて、食品包装材料の使用を通したBPAへの現在の食事ばく露は、新生児や子供を含む一般集団に健康上のリスクをもたらすことは予想されないと結論したが、実験動物の神経発達および行動のデータセットは、げっ歯類の発達段階での感受性の高まりを示唆していることに注目した。2008年以来、カナダ保健省はBPAレベルを測定するために多くの調査を実施しており、2012年の最新のばく露評価では、ばく露量は2008年に報告された値の約3分の1であることが示された。
 2023年に、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はEFSAとは異なる見解を発表した。BPAに関する科学的データ(EFSAの意見書から引用)の詳細な分析に基づいて、BfRは0.2 μg/kg体重/日(200 ng/kg体重/日)のTDIを導き出した。このTDIは、EFSAによって 2015年に導出された以前の暫定TDI(訳注 4 μg/kg体重/日)の20分の1である。ドイツまたは欧州の集団の現在のばく露推定量が入手できないため、BfRは追加の最新ばく露データを収集して評価することを推奨している。BfRのリスク評価書(BfR意見番号 018/2023、2023年4月19日発行)は、次のURLで閲覧可能。
 https://www.bfr.bund.de/cm/349/bisphenol-a-bfr-proposes-health-based-guidance-value-current-exposure-data-are-needed-for-a-full-risk-assessment.pdf

(後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06160081535)
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Third%20draft%20interim%20position%20statement%20on%20bisphenol%20A
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。