食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06080151149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、アゾシクロチン及びシヘキサチンに対する最大残留基準値(MRL)の的を絞ったレビューに関する理由を付した意見書を公表 (後半2/2)
資料日付 2023年6月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06080150149)

 報告担当加盟国(RMS)から提案されたグループTRV及びJMPRにより確立されたグループTRVの評価が実施され、これらのTRVを導出するために使用された毒性学的試験が現行の基準に基づき評価された。重要な問題が特定されたため、EU加盟国の専門家の協議が実施された。専門家らは、アゾシクロチンとシヘキサチン両方の遺伝毒性の可能性は確定していないと考えられ、利用可能なデータが現在の基準に比較して信頼性が不十分であり、不確実係数が確立できないため、RMSから提案され、JMPRにより導出されたTRVは確定できないと考えられると結論した。したがって、MRLの設定に使用された許容一日摂取量(ADI)及び急性参照用量(ARfD)は現在の科学的基準に適合しない。それゆえに、EFSAはこれらのTRVの撤回を勧告した。
 頑健なTRVを導出するための要件である毒性学的評価を確定するために以下のデータが必要である。
アゾシクロチンとシヘキサチンの遺伝毒性の可能性を結論する追加試験;
・毒性学的試験の裏付けのために使用される飼料、体液及び組織、大気及び追加のマトリックスにおいて使用される分析法の妥当性の評価
・文献検索
・内分泌かく乱性評価を実施するための追加の毒性学的データ
・重要な試験に使用された動物種とヒト由来の細胞材料(訳注 細胞破砕液、ミクロソーム又は細胞)に関する比較in vitro 代謝試験
・毒性学的データパッケージの全面的な再評価及び現在のガイドラインに従った試験と結果に関する詳細報告
 (リスク管理者の決定に基づき)実証できない全てのCXL/MRL、及び本レビューにおいてGAPが報告されなかった全ての作物に関し適切なLOQまでの引き下げが勧告された一方で、現行のEUのMRLが十分に実証された作物を検討し、残留農薬摂取量算出モデル3.1(PRIMo 3.1)を使用し慢性及び急性ばく露の計算が実施された。EUのTRVと比較し超過は観察されず、慢性ばく露の最大値はADIの51 %であった(オランダの幼児)。急性ばく露の最大値はARfDの86 %であった(リンゴ)。しかしながら、EFSAは、毒性学的評価がアゾシクロチン及びシヘキサチンに関する利用可能な毒性学的試験が不十分なことを示し、EUのTRVが現在の科学的基準を満たしていないことを考慮し、指標としてのリスク評価は確定できず、今回のレビューで提示された結果は指標的なものに留まることを強調した。
 アゾシクロチン及びシヘキサチンに関する利用可能な毒性学的試験に不十分な点が特定されたため、要約表の現行のEU MRLはいずれも欧州議会及び理事会規則(EC) No 396/2005附属書への収載を勧告できない。TRVの撤回に関し決定する場合、EFSAは、リスク管理者はEU規則において現在施行される全てのMRLを各々のLOQまで引き下げる必要があるかどうかを協議することを勧告する。
 EFSAによるMRL改正案は以下のとおり(抜粋)。
品名      現行MRL mg/kg   MRL改正案 mg/kg
オレンジ      0.2        0.2またはLOQ リスク管理者によるさらなる検討を要する。
リンゴ       0.2        0.2またはLOQ 同上
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8038
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