食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06060041149 |
| タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、更新されたビスフェノールA評価に関するEFSAと欧州医薬品庁(EMA)の意見相違についての報告書を公表 (後半2/2) |
| 資料日付 | 2023年4月19日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06060040149) c) 検討対象となる研究へのアプローチ EMAとEFSAは、ヒトにおけるリスクの定量化について異なる方法を適用している。 医薬品の製造販売の承認を求める際、申請者は優良試験所基準(GLP)条件下で実施されたガイドライン試験のデータを極めて重要な試験として提出する。EMAは、GLP試験で得られたトキシコキネティクスのデータを用いて、無毒性量(NOAEL)に基づく安全マージンを算出すると共に、薬物動態の予備データを用いてヒトへのばく露量を予測し、その物質がどの用量でヒトに有害と考えられるかを理解する。EMAは、有効成分および新規添加剤の製造販売の承認手続きにおいて、GLPおよび医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)のガイドラインに従った試験の実施を求めている。しかし、堅実な非GLP試験も、評価をサポートするために考慮することができ、完全な評価に貢献する可能性がある。不純物については、EMAは科学文献を参照することを認め、そのデータに基づいて製造販売の承認者/申請者が1日の許容ばく露量を算出することを認めている。BPAは、必須包装材料との接触により、液体を含む包装に微量移行する可能性があることから、医薬品に含まれる場合は、溶出性不純物であるとみなされる。 EFSAは、食品中のBPAの存在に関連する公衆衛生に対するリスクの再評価を実施するよう命じられた。これは、物質の特定の用途に対する安全性評価ではないため、EFSAには具体的なガイドライン研究は提供されていなかった。EFSAは、他の多くのリスク評価と同様に、利用可能なすべてのガイドライン研究および学術的な非ガイドライン研究の批判的評価とエビデンスの重みの評価を含む、事前に設定されたプロトコルに従った体系的アプローチを使用した。 d) 両機関のリスク評価アプローチの比較 EMAがリスクを定量化する試験を受理するには、次のような信頼できるエビデンスが必要である。 ・ 不確実性を最小化し、回避するための最終的なエンドポイント ・ 臓器障害の臨床的または病理組織学的エビデンス基づき、生物学的意義と妥当性を考慮した上で、ばく露と有害影響の間の明確な因果関係 ・ 観察された影響のヒトへの関連性 ・ 特に定量化目的(すなわち、安全マージンの計算)のためのデータの整合性(integrity) EFSAのリスク評価の枠組みでは、TDIは、生涯の食事ばく露に基づき、一般集団に健康影響が生じない保護的な用量として設定されている。TDIを超えた場合、ヒトの健康への悪影響が必ず生じるとは限らない。それは、例えば、用量、影響の大きさ、TDIを超える時間または期間など、多くの要因に依存するためである。EFSAのBPA意見書で設定された低いTDIは、動物実験からヒトへの外挿に不確実係数(UF)を使用していることに起因している.当該意見書では、種間トキシコキネティクスの差異については物質固有の係数であるヒト等価用量係数(HEDF) (訳注 マウスに対しては、0.0155)を適用し、種間トキシコダイナミクスの不確実性と種内トキシコキネティクスおよびトキシコダイナミクスの不確実性については、EFSA の現行のガイダンスで規定されている既定値を適用した(訳注 それぞれ、2.5と10)。さらに、BPA の評価に影響する様々な不確実性を考慮してTDIを引き下げるUFを決定し(訳注 UF = 2)、最終TDIを導出した。 結論 ・ EFSAの提案書の草案、パブリックコンサルテーションで寄せられたコメント、EFSA の回答、2022年11月29日の情報交換と議論、および本書で概説した理由を考慮すると、EMA は現在提案されているTDIに同意しない。 ・ BPAの適切なTDIに関して、両機関の意見の相違を収束させることは不可能である。なぜなら、両機関は、それぞれのガイドラインに沿って、ヒトに対するリスクの解釈と定量化のために異なる評価ツール、異なる方法論を使用し、異なる目的をもち、異なる有害性(adversity)の定義に依存しているからである。したがって、検討対象となる研究に与えられるエビデンスの重み、および含まれるデータの解釈は、両機関で異なることになる。 両機関の見解の相違の主要な2つのポイントは、以下のように要約される。 1) EFSAとEMAは、新たに組み入れられた試験において動物で特定された中間エンドポイントが、ヒトにおいて懸念される有害影響と因果関係があるという主張の実証に十分な科学的エビデンスがあるかという点に関して同意していない。 2) EFSAとEMAは、リスクを定量化し、BPAがヒトにおいて安全であると考えられるばく露用量を確立する方法について合意していない。 EMAとEFSAは、欧州委員会(EC)の持続可能性のための化学物質戦略における「1物質1評価 (One Substance One Assessment)」アプローチで予見されるように、専門家のリスクコミュニケーションと管理により将来的に適用される方法論の整合性を図ると共に、EU機関、加盟国の当局の間でさらなる建設的な対話の重要性を認識している。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | EU |
| 情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
| 情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
| URL | https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/2023-04/ema-efsa-article-30.pdf |
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