食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06050060314 |
| タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、日用品に含まれるビスフェノールAに関するQ&Aを公表 (1/4) |
| 資料日付 | 2023年4月27日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 1 / 4 ページ目です) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は4月21日、日用品に含まれるビスフェノールAに関するQ&Aを公表した。概要は以下のとおり。 ビスフェノールA(BPA)という物質は、プラスチックのポリカーボネート樹脂の製造における原料として使われており、住宅建築や自動車製造、DVDやスマートフォンなどの消費財のみならず、食品用の容器や瓶にも使用されている。また、当該物質は飲料用ボトルや食品の缶容器の内面コーティングの製造にも使用されることがある。 ポリカーボネートやコーティング剤として使用されるエポキシ樹脂自体は化学的に安定であり、通常の使用でBPAに分解されることはない。しかし、この物質はプラスチック中に残留物として少量存在しており、プラスチックから放出される可能性がある。2020年初頭に禁止されるまで、BPAは感熱紙(レジのレシートや駐車券など)にも使用されていた。 BPAは、欧州委員会により生殖毒性カテゴリー1Bに分類されている。そのため、ヒトの健康や環境に対する内分泌かく乱物質としての特性から、BPAは欧州の化学物質規制の下で特に高懸念物質(Substance of Very High Concern (SVHC))として特定されている。内分泌かく乱物質とは、内分泌系への影響により健康に悪影響をもたらす物質である。 ヒトはBPAを主に食品を経由して摂取するが、空気、粉塵、水もその摂取源となる可能性がある。この物質の急性毒性は低いが、動物実験で長期間摂取(ばく露)させた場合、多くの作用と関連付けられる。BPAがどの程度ヒトの健康に影響を与えるかどうかの問題は長年に渡って科学的な議論の対象となっているが、まだ決定的な解明には至っていない。 (主なQ&A) Q:消費者はBPAをどのくらい摂取しているか? A: 欧州食品安全機関(EFSA)は2015年に、当時の消費者のBPAの摂取量(ばく露量)を推定するために、広範なデータ(2008年から2012年まで)の評価を実施した。この分析により、EFSAがそれまで推定していたよりBPAの摂取量は少ないという結論に達した。BPAへの主なばく露源は食品(経口)と感熱紙(経皮)であった。両摂取経路を考慮したばく露量推定によると、2015年に大人は200~1,100 ng/kg体重/日のBPAを摂取していた。子どもと青少年の場合、ばく露量は40~1,400 ng/kg体重/日の範囲であった。しかし、尿に含まれるBPA排出量と比較すると、これらの推定値はおそらく2~4倍高いことが推定された。 2020年初頭から感熱紙へのBPAの使用が禁止されたため、感熱紙経由のばく露量はそれ以降大幅に減少していると思われる。2015年にEFSAが算出した総ばく露量からこの割合を勘案して計算すると、成人で130~410 ng/kg体重/日,子どもと青少年では40~870 ng/kg体重/日となる。オランダの住民のばく露に関する最新データは、2015年にEFSAが特定したBPAのばく露量が減少する傾向を示している。2023年の意見書では、EFSAは最新のばく露量の推定を行っていない。 BfRは、BPAの最新のリスク評価に不可欠なばく露量推定を実施できるように、食品中の最新の含有量データを収集することを推奨する。BfRはすでにこのようなデータ作成に着手している。 Q:どのくらいのBPAを、ヒトは毎日健康リスクを受けずに摂取できるか? A:耐容一日摂取量(TDI)は、例えば食品中の汚染物質として存在する物質に関して導出される。BPAについて、EFSAは動物実験における科学的データに基づいて、0.2 ng/kg体重/日というTDIを導出した。2023年4月に発表されたこの値は、2015年にEFSAが示した暫定的な健康基準値である4,000 ng/kg体重/日の2万分の1である。 ドイツを含む欧州の住民におけるBPAの総摂取量は長年減少しているが、あらゆる年齢層の人々における総摂取量はEFSAが提案した新しいTDIよりもはるかに高いと推測される。 BfRは、EFSAにより導出された新TDIを多くの科学的及び方法論的な相違から支持しない。 BfRは、BPAへの経口ばく露の毒性学的影響に関する詳細な科学的データ分析を行った(https://www.bfr.bund.de/cm/343/bisphenol-a-bfr-schlaegt-gesundheitsbasierten-richtwert-vor-fuer-eine-vollstaendige-risikobewertung-werden-aktuelle-expositionsdaten-benoetigt.pdf)。 過去20年ほどにおける600以上の研究を評価した結果、BfRは、200 ng/kg体重/日のTDIを導出した。この値は、2015年のEFSAによる暫定TDIより20倍も低い。BfRは、保守的アプローチをとり、定量的で統計に基づいた手順を用いて、残されている不確性も考慮した。評価では、2023年のEFSAの意見書で特定された重要なエンドポイント(免疫系への影響、生殖毒性、血清中の尿酸値の上昇)に焦点が当てられた。BfRにより導出されたTDIは、保守的なアプローチと他の機関による評価に基づいて、その他の毒性学的エンドポイント(一般毒性、発がん性、脳や行動への影響、など)に対しても保護的である。 入手可能なデータの評価後、BfRは、TDIの範囲内のBPAへのばく露では、ヒトにおける有害な免疫学的影響は考えにくいとの結論を出している。 よって、BfRは200 ng/kg体重/日のTDIをリスク評価における健康ガイドラインとして提案する。 (次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06050061314) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | ドイツ |
| 情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| 情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
| URL | https://www.bfr.bund.de/de/bisphenol_a_in_alltagsprodukten__antworten_auf_haeufig_gestellte_fragen-7195.html |
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