研究情報詳細
| 評価案件ID | cho99920242304 |
| 評価案件 | アレルギー誘発性を有する植物に由来するタンパク質の網羅的消化性評価(課題番号:JPCAFSC20232304) |
| 資料日付 | 2025年3月31日 |
| 分類1 | --未選択-- |
| 分類2 | --未選択-- |
| 事業概要 | 遺伝子組換え食品の安全性評価は義務化されており、特に新規組換えタンパク質(Newly expressed proteins: NEPs)のアレルギー誘発性のリスク評価は重要である。現在の評価指針では NEPsの人工胃腸液処理試験(以後、消化性テスト)とバイオインフォマティクス解析によるアレルゲンタンパク質とのアミノ酸配列相同性検索(以後、バイオインフォマティクス検索)が課されている。しかし、これまで消化性テストとバイオインフォマティクス検索との間で相関性が果たしてあるのか、調べられた事例はない。そこで、本研究ではアレルギー誘発性を有する主要作物4種(ピーナッツ、ダイズ、コムギ、キウイ)の可食部からタンパク質を抽出し、質量分析を用いて、ペプシン、トリプシン等の消化酵素への消化抵抗性の数値化を行った。この数値をもとに各タンパク質について、消化性を4つのクラス(超易消化性、易消化性、難消化性、超難消化性)に分類し、さらにバイオインフォマティクス解析を行った。その結果、ペプシン消化抵抗性とバイオインフォマティクス解析からは弱い逆相関の関係性が見られた。一方で、トリプシン消化抵抗性との間には強い相関が認められた。 この結果は、腸管にnativeな状態でタンパク質が届いた場合に、腸液で分解されにくいタンパク質がアレルギーを誘発する可能性が相対的に高いことを示している。予測される事例としては固い物性で胃を通過しやすい場合、NEPsとして一度に大量に摂取する場合には、人工腸液試験において速やかに分解されることが必要であることを示している。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
| 事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
| 実施機関 | 食品安全委員会 |
| 添付資料ファイル |
