研究情報詳細
評価案件ID | cho99920232206 |
評価案件 | 化学物質による非遺伝毒性発がんの新規リスク予測・評価手法の開発 (課題番号:JPCAFSC20222206) |
資料日付 | 2024年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | ラット2年間がん原性試験で非遺伝毒性発がん性を示した80農薬と示さなかった46農薬を被験物質とした。これらを細胞毒性、生体異物及びホルモン応答性核内受容体の活性化、肝酵素誘導等の発がん機序と関連する各種インビトロ試験に付した。統計学的手法によりインビトロ試験と発がん性の関連性を解析した。これらの結果を踏まえ、本研究では5種のがん(鼻腔、胃、膀胱・尿道、肝、甲状腺)を解析対象として選定した。また、鼻腔、胃、膀胱/尿道のがんをまとめた「細胞傷害性がん」を定義し、解析対象とした。 リードアクロスは以下の通り実施した。2297種の分子記述子を計算し、これを利用して全物質間の距離を計算した。そして、各被験物質と距離が近い物質を一次ソース物質として選択した。次に、一次ソース物質のうち、選択したインビトロ試験の結果が標的物質と一致したものを最終ソース物質として選択した。一次ソース物質又は最終ソース物質を用いてリードアクロスを行い、予測結果を比較した。その結果、解析した全てのがんについて、一次ソース物質を用いた場合に比べて、最終ソース物質を用いることで、発がん物質の予測精度(感度)と非発がん物質の予測精度(特異度)の両者が向上した。 以上、本研究により、発がん機序関連インビトロ試験の結果に基づいてソース物質を選択することは、リードアクロスによる非遺伝毒性発がん性予測の精度向上に有用であることが示唆された。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |