研究情報詳細
評価案件ID | cho99920232204 |
評価案件 | アニサキス食中毒のリスク評価に関する調査研究 (課題番号:JPCAFSC20222204) |
資料日付 | 2024年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 養殖サバにおけるアニサキスの寄生状況を調査したところ、人工種苗を用いた完全養殖サバの筋肉からアニサキスは検出されなかった。天然種苗を用いた蓄養では、僅かながらアニサキスが筋肉から検出されたが、天然サバのアニサキス寄生状況と比較すると、寄生量は大きく減少していることから、蓄養でも一定のリスク低減効果を有することを確認できた。 腹身除去によるアニサキス食中毒のリスク低減効果を検討したところ、アニサキスは、特に腹部筋肉に好んで寄生することが明らかとなった。従って、腹身部分を除去すれば、アニサキス食中毒の危険性は激減すると考えられた。 日本海のサバにおける汚染状況を調査した。その結果、日本海のサバにおけるアニサキス汚染、特にA. simplex sensu stricto の汚染が、太平洋側のサバと同程度になるまで進んでいる現状が明らかになった。 アニサキス汚染の指標としての魚脂肪量について検討した。その結果、脂肪量と反比例する筋肉比重が一定以下の検体ではアニサキス寄生量が増加することが明らかになった。 アニサキス食中毒が発生した際の原因食材同定法として、アニサキス虫体を除去した魚筋肉から、分泌排泄されたアニサキスの残存タンパクを検出できる方法を開発した。原因食材の同定法として有用であると考えられた。 以上、本研究で得られた成果は、アニサキス食中毒のリスク評価に大きく貢献するものであると思われる。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |