研究情報詳細
評価案件ID | cho99920232201 |
評価案件 | 国内の鉛ばく露の実態と小児の神経発達への影響に関する研究 (課題番号:JPCAFSC20222201) |
資料日付 | 2024年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 本研究では、日本国内の鉛ばく露の実態と健康影響を把握するため、(1)鉛ばく露源の鉛濃度、鉛推計ばく露量算出、(2)バイオモニタリング調査実施、(3)低濃度鉛ばく露と小児神経発達解析、(4)成人の鉛ばく露と腎機能との関連を検討した。(1)では、選択する乳児用調整乳や調乳に使用する水によって母乳育児の場合よりも鉛のばく露量が増加した。離乳食・幼児食中鉛濃度は、年齢にかかわらず、一定程度の摂取が継続していた。鉛は、様々なばく露源の関与が示唆され、個人ごとに異なり、低濃度で広く汚染があり、ばく露は避けられないものの、ばく露低減には浄水器の使用が有効と思われた。(2)では、バイオモニタリング調査を実施し、広くばく露レベルの把握+G15を進めた。我々が考案したヒューマンバイオモニタリングキットにより、簡便に生体試料収集が可能なことを確認した。(3)について、鉛ばく露の小児神経発達に対する影響を検討し、胎児期における水銀、鉛、DHA、セレンの複合ばく露の影響をBKMR解析し、複合ばく露濃度が高い場合と低い場合にKABC得点が低下傾向であった。QGCの結果、胎児期の水銀および鉛が負、DHAおよびセレンが正に寄与した。(4)では、血清中カドミウムや水銀濃度が慢性腎臓病群で高い傾向であったが、鉛の有意差は認められなかった。以上より、国内の鉛ばく露の実態とその健康影響について明らかにし、本研究は、鉛のリスク評価に資する基礎的な研究になると示唆された。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |