研究情報詳細

評価案件ID cho99920212008
評価案件 ベイズ統計学に基づく推定手法を活用したアレルギー症状誘発確率の推計に関する研究 (研究課題番号JPCAFSC20202008)
資料日付 2022年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 本研究は、我が国の食物アレルギーを有する者におけるアレルギー症状誘発確率をベイズ統計学に基づくモデル精緻化を含めた最新の解析手法により推計し、海外で急速に発展しつつある臨床的見地に基づいた定量的リスク評価を実施した上で、我が国の評価基準の妥当性について検証することでアレルゲンを含む食品に対するリスク評価方法の確立に資する基礎資料となることを目的に実施された。
解析対象として国立成育医療研究センターにおける2014年から2020年までの食物経口負荷試験のうち鶏卵979件、牛乳696件、小麦380件の臨床データが収集・整理された。症状誘発確率推計の調査報告および適用可能なモデリングツールに関する情報収集検討の上、同食物経口負荷試験データに対しベンチマークドーズ法を用いてアレルギー症状誘発確率の推定を実施した。結果、モデル間で規格化した尤度によるデータへのあてはまりに基づくモデルの重みが得られ、平均モデル曲線および各アレルゲンのED01および ED05が得られた。
次に、各食物におけるアレルゲン濃度分布ならびにポーションサイズの分布を公開データや新たに測定した結果に基づき推定し、両分布を掛け合わせることでばく露推計を行った。最後にアレルゲン摂取量分布の確率密度関数と症状誘発確率の累積分布関数を掛け合わせ定量的リスク評価を実施した。我が国の表示におけるリスク管理手法は適正に機能しており、おおむね妥当性があることが確認された。

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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