研究情報詳細
評価案件ID | cho99920212007 |
評価案件 | 食品用器具・容器包装に用いられるビスフェノールAのリスク評価に資する科学的知見の検討に関する研究 (研究課題番号JPCAFSC20202007) |
資料日付 | 2022年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | - |
事業概要 | 本研究は、BPAのばく露量評価、体内動態調査、毒性評価及び疫学調査に関する文献を網羅的に収集し、それらの信頼性を評価した上で有用なデータを抽出して、後に実施されるBPAのリスク評価に向けて提言をまとめることを目的とした。すなわち、動物実験分野及び疫学分野の約1,050文献を対象として内容を整理し、適切に設定した基準に従ってそれらの信頼性と証拠の重みを評価して、結果を一覧表に取りまとめた。 動物分野の文献の検討では、体重、繁殖成績、発生毒性学的指標、主要臓器の重量及び病理組織学的検査結果といった従来の毒性学で評価されてきたエンドポイントには、5 mg/kg bw/day以下の用量域でBPAの悪影響は観察されないことが明らかとなった。一方、未だ毒性学的意義や正常範囲が明らかでないエンドポイントについては、5 mg/kg bw/day以下の用量群で対照群との間に統計学的有意差が検出される場合もあることが判明した。疫学文献の分析では、男性の妊孕能、女性の体外受精(IVF)の結果及び妊娠までの期間の各指標にはBPAばく露との間に特段の相関性はないとの情報が得られ、それらの情報の信頼度は中等度であると判定された。また、精液の質や卵巣機能の低下とBPAばく露との間には関連性があることが示唆されたが、それらの証拠の信頼性は低かった。今後は、BPAのリスク評価に際し、これらの分析結果が有効に利用されることが期待される。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |