研究情報詳細
評価案件ID | cho99920211909 |
評価案件 | アニサキス汚染実態調査およびリスク低減策の評価に関する研究 (研究課題番号1909) |
資料日付 | 2022年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 魚個体レベルとすぐに喫食可能な水産食品(刺身、柵、切り身等)レベルでのアニサキス汚染実態調査を行った。さらに大型施設で行われているアニサキス検出、除去法の効果を科学的に検証した。まず、調査に使用するPCRベースの検査法を確立した。これによって、A. simplexの同胞種の同定に要する時間を2日間から2時間までに短縮することができた。 アニサキスの汚染実態調査では、冷凍処理が行われていない切り身が多数流通しており、そこから生きているアニサキスが多量に検出された。また、従来考えられていた海域による差異があるとする見解とは異なり、日本海で漁獲されたマサバにも食中毒の原因となるA. simplex sensu strictoが寄生していることが明らかになった。さらに日本海や九州地方で水揚げされたサバは、アニサキスの陽性率は低いが、陽性検体におけるアニサキス数は決して少なくなかった。サバと関連したアニサキス食中毒事例数の季節変化は、サバにおけるアニサキス陽性率よりも、アニサキス陽性サバ100gあたりのアニサキス数とより相関していた。このことから、アニサキス食中毒はアニサキスの用量依存的に発生している可能性が示唆された。大型商業施設で行われている目視検査は、アニサキス食中毒を予防する上で、有用であることが示唆された。 以上、本研究で得られた成果は、アニサキス食中毒のリスク評価に大きく貢献するものであると思われる。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |