研究情報詳細
評価案件ID | cho99920201902 |
評価案件 | 導入遺伝子が存在しない宿主ゲノム遺伝子発現改変植物由来食品の安全性評価点の解明(研究課題番号1902) |
資料日付 | 2021年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 新たな植物育種技術(NPBT :New Plant Breeding Technology)の一つである接ぎ木により、外来遺伝子の有用な形質を利用しつつ、外来遺伝子が含まれていない食品を生産することができる。本研究では、接ぎ木によって得られた食品の安全性評価点を明らかにするために、以下の実験を実施した。 ① プロモーター標的siRNA産生台木を用いた接ぎ木植物の解析 ② GUS遺伝子発現台木を用いた異品種間トマト可食部の解析 ③ 接ぎ木植物におけるタンパク質移動 ④ FT遺伝子発現穂木を用いた同品種間ジャガイモ可食部の解析 実験②と④では、その機能が宿主植物の代謝系に影響しないタンパク質をコードする導入遺伝子を有する遺伝子組換え(GM)植物に、非遺伝子組換え(nonGM)植物を接ぎ木した。成果物のオミクス解析と食品成分分析から、接ぎ木技術に特有の安全性上のリスクはないことが示された。実験①では、DNAメチル化を媒介するsiRNAがnonGM植物部位に移動したが、オミクス解析からその影響は限定されていた。一方で、実験③において、ホタルルシフェラーゼタンパク質がGM台木からnonGM穂木へ移動すること、タバコ台木に接ぎ木したキュウリ穂木の葉にタバコ由来のタンパク質が検出されたことから、接ぎ木に用いられるGM植物が有する外来遺伝子がコードするタンパク質のアレルゲン性、毒性の観点で、nonGM植物部位から得られる成果物の評価が必要であることが示唆された。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |