研究情報詳細
評価案件ID | cho99920191807 |
評価案件 | 重篤なアレルギーのリスクとなる果物類アレルゲンコンポーネントに関する研究 |
資料日付 | 2020年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 近年、果物類に対するアレルギーの罹患者が増加している。それらの食物に関する重症例の頻度や、重症例の原因となるアレルゲンコンポーネントに関する知見を収集することが食品リスク評価のための緊急の課題とされる。本研究では、国内のアレルギー疾患医療の中核機関において蓄積された臨床データと、収集された患者血清を用いたアレルゲンコンポーネント解析を行うことによって、重篤なアレルギー症状を誘発する原因となりえる果物類のアレルゲンコンポーネントを解析した。モモ及びリンゴでは、gibberellin-regulated proteinに対する感作が即時型症状の患者群において口腔症状のみを示す患者群と比較して統計的に多いことが示された。メロン及びスイカでは、profilinに対する感作は口腔症状のみを示す患者で多い傾向を示した。一方、バナナでは、thaumatin-like proteinが重要なアレルゲンコンポーネントであった。これらのことから、果物類アレルギーにおいて果物種により臨床症状と関連が見られるアレルゲンコンポーネントが異なることが示唆された。本研究での知見は食物アレルゲンに関する新規かつ重要なデータであり、重篤な症状の原因となるアレルゲンコンポーネントの含量や抗原性に基づいた新たな表示義務及び推奨品目の決定及び新規な食品リスク評価法の開発など広範囲に波及効果をもつことが期待される。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |