研究情報詳細

評価案件ID cho99920181702
評価案件 試験管内プリオン増幅系を用いた「種の壁」の定量的評価のための研究
資料日付 2019年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 "本課題では、バイオアッセイを上回るプリオン検出感度をもつ、試験管内のプリオン増幅法(PMCA法)を用いて、プリオンのヒトへの伝播リスク評価法の開発に取り組んだ。
ウシ、ヒツジ由来のプリオンを増幅することが可能なPMCA法(PMCA/Bov法、 PMCA/Ov法)を確立した。このPMCA法を用いた増幅限界希釈法により、ヒトへの伝播リスク評価に用いるプリオンの50%PMCA陽性量をSpearman Kärber計算式に従い計算した。ヒトのプリオンを増幅可能なPMCA法(PMCA/Hu法)を確立し、ウシ由来プリオン(定型C-BSE、非定型H-BSE、非定型L-BSE)の異種間試験管内増幅行い、種の壁を検証した。C‒BSEプリオン、H‒BSEプリオンは、異種間試験管内増幅が可能であったのに対し、L‒BSEプリオンは異種間試験管内増幅されなった。この結果は、ヒトプリオン蛋白質発現遺伝子改変マウス(TgHu129M)がC‒BSEプリオンならびにL‒BSEプリオンに感受性を示すのに対し、H-BSEプリオンに対して感受性を示さないという、バイオアッセイの結果と整合性がとれず、種の壁の評価を行うにはPMCA/Hu法の更なる最適化が必要であることが明らかとなった。同時に実施していたTgHu129Mを用いたバイオアッセイにより、ヒツジ由来プリオンと新規BSEプリオンのヒトへの伝播リスクは低いことが示された。


(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。"
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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