研究情報詳細
評価案件ID | cho99920090808 |
評価案件 | 食品健康被害に伴う社会的過剰反応の確認、予測手法の確立とこれを最小限に抑えるためのリスクコミュニケーション手法の確立(研究課題番号0808) |
資料日付 | 2011年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | 事業概要 "[主任研究者]所属:公立大学法人奈良県立医科大学/氏名:今村 知明 食品健康被害が社会的な過剰反応を引き起こす背景として、報道機関や消費者がリスクに対して過剰に反応する現象(幽霊効果(Ghost effect))と社会がリスクに過敏になっている状況がある。本研究では、食品健康被害リスクの過剰反応や、社会全体の食品健康被害に対する感受性のモニタリング手法を開発し、食品健康被害リスクの過剰反応の発生予測を試み、リスクコミュニケーションの立案手法を開発することを目的とし、研究を行った。 その結果、次のことを確認できた。 ・食品健康被害リスクに対する社会の反応をはかる指標として、有用性が確認された新聞報道量を用いて、複数の事件を分析した結果、事件発生後の報道量により、その後の事件規模が推測できる可能性を確認できた。 ・新たな指標としてインターネットアクセス数とテレビ報道量を用いて食品事件に対する社会の反応を分析した結果、概ねの傾向は新聞報道量とほぼ一致するものの、一部で異なる動向を示すことを確認できた。ただし、「新聞に比べテレビの方が速報性が高い」など若干の違いがあることも確認できた。 ・中国産冷凍ギョウザ食中毒事件に対する「社会的感受性」のモニタリング指標は、事件発生直後(2008年3月調査)の感受性が最も高く、以後感受性は一年かけて元の水準にまで低下し、その後さらに一年かけて継続的に低下する傾向が確認できた。しかし、現在も6割の消費者が買い控えをし、感受性は高い水準で推移しており、一度生まれた不安感はなかなか払拭されないことが明らかになった。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |