研究情報詳細
評価案件ID | cho99920070503 |
評価案件 | BSEにおける脊柱・筋肉内神経組織のリスク評価と経口摂取βシート蛋白の体内動態(研究課題番号0503) |
資料日付 | 2008年3月31日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
事業概要 | [主任研究者]所属:東京大学大学院農学生命科学研究科/氏名:小野寺 節 牛海綿状脳症(BSE)リスクの程度を明らかにするために以下の実験を行った。 先ずマウスにプリオンを経口感染し、腸管における移行像を観察した。15、20、25日齢のマウスにこれらのプリオンの体内動態を観察したところ、15日齢において小腸全体の粘膜円柱上皮細胞に直接プリオンの取込みが見られた。しかし、20日齢より腸管閉鎖(gut closure)が観察され、25日齢マウスでは、全く吸収像が観察されなかった。同様にβアミロイドを投与したところ、同じく15日齢において小腸全体の粘膜円柱上皮細胞より蛋白の取込みが見られ、20日齢、25日齢では全く吸収像が観察されなかった。 15日齢及び6か月齢の牛において同様にβアミロイドを投与したところ、15日齢では小腸粘膜円柱上皮より直接蛋白の取込みが見られた。しかし6か月齢の牛においては全く吸収像は見られなかった。パラフィン切片を作製後、画像解析により牛筋肉及び腸管の神経成分を測定した。その結果、筋肉にくらべて腸管により多くの神経成分が見られた。また若齢牛に、老齢牛より多くの神経成分比率が見られた。 この事より、若齢牛では感染直後は小腸全体の円柱上皮細胞内にプリオンの存在する可能性が示された。また小腸上皮細胞直下に成牛より多くの神経成分が見られることから、移行プリオンが直接神経内に侵入する可能性が示された。 (注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。 本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。 |
事業名 | 食品健康影響評価技術研究 |
実施機関 | 食品安全委員会 |
添付資料ファイル |