Q&A詳細

評価案件ID mob07013000008
タイトル 遺伝子組換え農産物について
公表日 2008年12月10日
問い合わせ・意見 9月に遺伝子組換え農産物に関するリスクコミュニケーションに参加した。遺伝子組換え技術は、企業の利益優先で行われている技術だと考えられているようだ。ネーミングも「遺伝子組換え」ではなく、「遺伝子操作」に変えたほうがいいのではないか。また、1.組換え体の自然環境での生育率、2.交配と組換えによる遺伝操作の違い(組換えによる遺伝子の大きさの変化)、3.組換え体作物と非組換え体との生産コストの差並びに国際市場価格の違いについて教えて欲しい。
問い合わせ・意見分類 遺伝子組換え食品等関係
コメント元 農林水産省
コメント (平成20年10月分)
この度は、盛岡市で開催した「遺伝子組換え農作物に関するコミュニケーション」に参加頂き、誠にありがとうございます。
また、ネーミングについて御意見ありがとうございます。ただ、「遺伝子組換え」という名称が農作物だけではなく、食品などでも一般に広く定着していることを考えると、直ちに変えるのは難しいと考えています。
なお、頂いた御質問について、以下のとおり回答させて頂きます。
1.組換え体の自然環境での生育率について
現在の農作物は、栽培用に開発されたもので、人が除草や施肥などをして保護しなければ、基本的には生育できなくなっています。管理された農地でしか繁殖できないため、トウモロコシやダイズなどの農作物が自然環境下で野生化してしまうことは、まずありません。
  このような農作物に、遺伝子組換えによって、例えば除草剤の影響を受けないという性質が加わっても、それだけで生命力や繁殖力が強くなるわけではないので、雑草化したり、自然環境において他の植物より優位に繁殖するということはないと考えられています。(こちらについては農林水産省発行のバイテク小事典P68(http://www.biotech-house.jp/qanda/faq_34.html)を御参照ください)
また、遺伝子組換え農作物を一般環境中で栽培するに当たっては、事前に生育のしかたが従来の農作物と変化がないか等環境影響について確認を行う制度が設けられています。
(バイテク小事典P64(http://www.biotech-house.jp/qanda/faq_31.html)参照)
2.交配と組換えによる遺伝操作の違い。組換えによる遺伝子の大きさの変化について
 遺伝子組換え技術は、品種改良を行うための育種技術の一つの方法であり、「遺伝的な変化が起こった結果、新たな品種が得られる」という点では、従来の育種技術と同じです。
しかし、交配等の育種技術では、どのような遺伝的変化が起こるかは偶然に任せられているのに対して、遺伝子組換え技術による品種改良では、目的とする遺伝子だけを組み込むことができるとともに、種にとらわれることなく、異なる種の遺伝資源を利用することができます。
(バイテク小事典P14 (http://www.biotech-house.jp/qanda/faq_5.html)参照)
また、組換えによる遺伝子の大きさの変化の程度ですが、除草剤耐性を持つ遺伝子組換えダイズ等の遺伝子組換え農作物を新たに作る際、組換えを行う前のダイズが持つ遺伝情報の全体(ゲノムと呼んでいます。)を観客3万人収容の野球場に例えると、新たに組み入れる除草剤耐性の形質を持つ遺伝子は、観客1人が新たに入場した程度と言え、組換えによる遺伝子の大きさの変化は、ごくわずかと言えます。
3.組換え体作物と非組換え体との生産コストの差並びに国際市場価格の違いについて
組換え体と非組換え体の生産コストの差ですが、①世界で商業栽培されている遺伝子組換え農作物には、トウモロコシやダイズ、ナタネ、ワタ等などの農作物があること、②除草剤耐性や害虫抵抗性等の形質をもつ様々な品種があること、③生産コストの構成要素は、国や地域などで異なることから、一概に遺伝子組換え農作物が非遺伝子組換え農作物に比べて生産コストにどれくらい差があるかということは把握していません。
しかし、除草剤耐性や害虫抵抗性を持った遺伝子組換え農作物を使用することにより、農薬の散布回数等を減らすことができ、結果として、労働費や農薬費等の経費を軽減する効果があると考えております。例えば、米国では、従来のダイズ栽培に比べて、除草剤の使用量が約4割低減したという調査結果も出ています。
(バイテク小事典P26(http://www.biotech-house.jp/qanda/faq_12.html)参照)
また、組換え体と非組換え体の国際市場価格について、比較したデータはありませんが、例えば平成20年の1月から10月までの日経市中相場における非遺伝子組換え分別ダイズと遺伝子組換え不分別ダイズの60キロ当たり平均価格をみると、非遺伝子組換え分別ダイズは5
,310円、遺伝子組換え不分別ダイズが4
,056円と1
,254円の価格差があります。

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