食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06761100328 |
| タイトル | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)、精密育種により作出されたアスパラギン低含有コムギに関する情報を公表 |
| 資料日付 | 2026年7月3日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は7月3日、精密育種により作出されたアスパラギン低含有コムギに関する情報を公表した。概要は以下のとおり。 1. 精密育種ステータス確認書(照会番号:PBM/26/TRAE/001)、6月8日 2023年遺伝子工学(精密育種)法第8セクションに従い、さらに、環境放出に関する諮問委員会(ACRE)からの報告書を受理したことを踏まえ、DEFRA国務大臣は、上市通知PBM/26/TRAE/001にて詳述される当該植物が精密育種により作出されたことを確認し、これを認める。 2. 精密育種上市通知に詳述される生物の精密育種ステータスに関するACREからの提言(照会番号:PBM/26/TRAE/001)、2026年2月 ACREは、2023年遺伝子工学(精密育種)法第1セクション(2)にて明確にされる精密育種生物の定義に基づき、参照される上市通知に詳述される生物が、精密育種生物に該当すると判断する。 ACREの提言は以下のとおり。 (a) 当該ゲノムの如何なる特徴も、現代バイオテクノロジーの適用の結果である 当該コムギは、微粒子銃法により導入される、部位特異的エンドヌクレアーゼ(CRISPR-Cas9)及び適切なガイドRNAの適用の結果として、3種のサブゲノムすべてにおいて、核遺伝子であるアスパラギン合成酵素2(TaASN2)に複数の挿入欠失変異を有している。当該手法は、同法にて定義される現代バイオテクノロジーの技術である。 (b) 現代バイオテクノロジーの適用に起因するゲノムの全ての特徴が安定している 次世代シーケンシングを用いたT1及びT2個体群の遺伝子型解析の結果、編集された3つの対立遺伝子すべてが安定的に遺伝することが示された。 (c) 現代バイオテクノロジーの適用に起因するゲノムの全ての特徴が、選択技術との併用の有無に関わらず、従来プロセスのみから生じ得るものである 遺伝的変化は以下のとおり。 TaASN-A2遺伝子の第1エクソンにおける、2塩基対の欠失及び2部位における単一塩基対の挿入。最初の挿入によって生じたフレームシフトにより、終止コドンが翻訳フレーム内に導入され、その結果、極めて短縮されたタンパク質がコードされることとなる。 TaASN-B2遺伝子の第1エクソンにおける173塩基対の欠失。 TaASN-D2遺伝子の第1エクソンにおける、単一塩基対の挿入及び単一塩基対の置換。TaASN-A2遺伝子と同様に、最初の編集によって導入されたフレームシフトにより、終止コドンが翻訳フレーム内に導入され、その結果、極めて短縮されたタンパク質がコードされることとなる。 ここで記述されたインデルは、同法で定義される従来のプロセスによって生じ得る遺伝的変化である。 (d) 当該ゲノムは、現代バイオテクノロジー以外の如何なる人工的改変技術の適用に起因する特徴も含まない 当該コムギは、そのゲノム内において、現代のバイオテクノロジー以外の人工的改変技術により作成される如何なる特徴も含まない。これを確認するため、通知者はgRNA、Cas9、及びbar遺伝子の配列に特異的なプライマーペアを用いてPCR解析を行った。その後、全ゲノムシーケンシングにより、外来DNA要素が存在しないことが裏付けられた。 3. 精密育種生物上市通知(照会番号:PBM/26/TRAE/001) 2025年遺伝子工学(精密育種)規則別表2に基づき、精密育種植物を上市する意図を通知する際に、国務大臣に提供された情報。 《当該精密育種植物の上市に対し全責任を負う者の名称及び住所》 Rothamsted Research、英国 《当該精密育種植物の概要》 (a) 属及び種:Triticum aestivum(パンコムギ)。 (b) 当該植物の形質に対する意図的改変:穀粒中の遊離アスパラギン濃度の低下。 (c) 当該改変を引き起こすために導入された遺伝的変化の種類:3種のサブゲノムすべてにおけるアスパラギン合成酵素2(TaASN2)遺伝子(TaASN-A2、TaASN-B2、及びTaASN-D2)の軽微な挿入・欠失変異(インデル)及び置換。Ensembl Plants上のTriticum aestivum cv. Cadenzaデータベースに収載されるこれらの遺伝子に対する参照番号は、以下のとおり。 TaASN-A2: TraesCS3A02G077100 TaASN-B2: TraesCAD_scaffold_017129_01G000200.1 TaASN-D2: TraesCS3D02G077300 (d) 当該遺伝的変化の作成に用いられた現代バイオテクノロジーの技術:Cas9ヌクレアーゼとCRISPRシステムを用いて編集された、アスパラギン合成酵素をコードする遺伝子の一つであるTaASN2を有するコムギ(Triticum aestivum)Cadenza品種が作出された。編集植物の作製には、まず、Cas9ヌクレアーゼと相互作用してTaASN2遺伝子へと向かわせるガイドRNA(gRNA)を発現させる遺伝子、Cas9ヌクレアーゼ自体を発現させる遺伝子及びbarマーカー遺伝子を、遺伝子組換えによって導入する必要があった。これらの遺伝子は3つの別々のプラスミドベクターに保持され、微粒子銃法を用いてコムギ・Cadenza品種に共形質転換された。T0個体を自家受粉させてT1種子を生成し、これとその後の世代を温室及びほ場で栽培した。 TaASN2完全ノックアウトである「系統23」の各個体のPCR解析を行い、トランス遺伝子が分離した個体を特定した。これらの系統を温室で繁殖させ、そのうちの1個体を選抜し、全ゲノムシーケンシングによる詳細な解析を行い、改変過程で使用されたプラスミド由来のDNAが含まれていないことを確認した。この系統はACRYLOW Cadenza 23と命名された。 《精密育種植物の意図される用途》 アスパラギン含有量を低減させた遺伝子編集コムギ系統は、実際の食用製品製造を目指したパイロットスケールでの加工処理を目的として、イングランドで農場規模の試験栽培が行われる予定である。ほ場及び加工におけるその実績を評価し、非PBOの対照群と比較する。遊離アスパラギンは、高温での調理や加工の過程で、有害かつ発がん性のある汚染物質であるアクリルアミドに変換されるが、精密育種された当該植物の穀粒から作られた小麦粉では、アクリルアミドが生成される可能性が低い。 《意図せぬ遺伝的変化》 該当無し。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
| 情報源(報道) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
| URL | https://www.gov.uk/government/publications/precision-bred-organism-marketing-notice-reference-pbm26trae001 |
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