食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06740470475 |
| タイトル | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、動物における抗菌性物質の使用削減により、細菌の薬剤耐性が急速かつ持続的に減少することを示す研究結果を紹介 |
| 資料日付 | 2026年5月21日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は5月21日、動物における抗菌性物質の使用削減により、細菌の薬剤耐性が急速かつ持続的に減少することを示す研究結果を紹介した。概要は以下のとおり。 フランスにおける動物の抗菌性物質の使用と薬剤耐性に関する長期にわたるモニタリングに基づき、ANSESは、Ecoantibio計画の資金提供を受けて、ヒトの健康と動物衛生で多くの課題のある抗菌性物質に関する2つの研究プロジェクトを実施した。結果は、これらの抗菌性物質の使用を削減することにより、1~2年で大腸菌の薬剤耐性を大幅に減らすことができたことを示している。 抗菌性物質の使用は、これらの薬剤に対する耐性遺伝子を持つ細菌を選別することになる。当該薬剤の使用を減らすことで、細菌の耐性を減少させることができるのか?言い換えれば、薬剤耐性はどの程度可逆的なのか?「この問いに対する回答は、簡単ではない。細菌の薬剤耐性は、多くの要因によって決まる。中でも、ある抗菌性物質の使用が、別の抗菌性物質に対する耐性を共選択する(co-selectionne)多剤耐性のケースが起こりうる。したがって、特にどれくらいの時間がかかるか分からなかったため、薬剤耐性を減らすことができるという確信はなかった」とANSESリヨン研究所の疫学・監視支援ユニットの研究担当であるLucie Collineau氏は説明する。 ANSESの研究者らは、この問題に関する2つの研究プロジェクトを実施した。一つは、子牛、犬、猫における大腸菌のフルオロキノロン系及び第3世代・第4世代セファロスポリン系抗菌性物質に対する耐性に関するものであった。もう一つは、子牛と豚における大腸菌のコリスチン耐性に関するものであった。(中略)これらの研究により、抗菌性物質の使用を減らしてからわずか1~2年で、耐性菌の割合が大幅に減少することが明らかにされた。 1. 薬剤耐性:動物衛生とヒトの健康に対する脅威(略) 2. 薬剤耐性の変化に関する長期にわたるモニタリングを活用する 研究の実施にあたり、研究者らは、1982年からフランスで家畜の薬剤耐性の変化を監視しているResapath(動物由来病原菌の薬剤耐性に関する疫学監視ネットワーク)のデータを拠り所とすることができた。(中略) 研究者らは、Resapathのデータと、国立動物用医薬品局(ANMV)がANSES内で毎年監視している動物の抗菌性物質ばく露データを比較照合した。 3. 抗菌性物質に対する耐性・ばく露量は同時に減少する 「耐性菌の割合と動物の抗菌性物質ばく露量の曲線は、重なり合っており、動物種によって1~2年のずれがあるだけである」と研究者らは述べる。 例えば、大腸菌のコリスチン耐性は2010年~2011年まで増加し、その後減少し、コリスチン耐性菌は動物種によって、40%から現在では5~10%にまで減少している。 第3世代・第4世代セファロスポリン系とフルオロキノロン系抗菌性物質への動物のばく露は、2011年~2021年に、それぞれ94%と88%減少した。同時に、耐性大腸菌の割合は、動物種や抗菌性物質によって、20%から7%、さらには5%に減少した。 これらの抗菌性物質の使用が、ヒトの健康及び動物衛生にとって重要度が低い他のいくつかの種類の抗菌性物質へ移行する可能性が観察されたが、この移行は、調査対象の抗菌性物質に対する耐性の共選択を引き起こさなかった。 「複数の要因が、動物衛生における抗菌性物質の使用削減に寄与している。規制はその原動力の一つであり、極めて重要な抗菌性物質やコリスチンへの動物のばく露量を削減するための数値化された目標が設定された。目標は達成され、さらには目標を上回っている。しかし、畜産業者及び獣医師は規制を待たずに抗菌性物質の使用削減に着手した。また、ワクチン接種や家畜生産慣行の改善により、感染症が予防され、結果として抗菌性物質の必要性を減らしている」と同氏は考える。 2つの研究の結果は、こうした共同の取り組みが成果をもたらし、これらの抗菌性物質に対する耐性を急速かつ持続的に減少させ、現在では非常に低い水準に達していることを示している。 当該研究論文は以下のURLから閲覧可能。 ・「フランスにおける若齢牛及び豚の生産でのコリスチン耐性の減少:コリスチンの使用量と管理対策との関係(Decrease in colistin resistance among young bovine and pig productions in France: relationship with colistin usage and stewardship measures)」(Journal of Antimicrobial Chemotherapy(2025, 80(12):3227-3235、doi: 10.1093/jac/dkaf322)) https://academic.oup.com/jac/article-abstract/80/12/3227/8292820 ・「フランスにおける10年間にわたる極めて重要な抗菌性物質の使用削減による、牛、犬、猫由来大腸菌の抗菌性物質耐性発生への影響を評価する(Evaluating the impact of a 10 year reduction in critically important antibiotic use on the occurrence of antibiotic resistance in E. coli from cattle, dogs and cats in France)」(JAC-Antimicrobial Resistance(2025, 7(6):dlaf207、doi: 10.1093/jacamr/dlaf207)) https://academic.oup.com/jacamr/article/7/6/dlaf207/8326447 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | フランス |
| 情報源(公的機関) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| 情報源(報道) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
| URL | https://www.anses.fr/fr/content/antibiotiques-chez-les-animaux-diminuer-leur-utilisation-reduit-rapidement-et-durablement |
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