食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06740300475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、「ChlorExpoに関する意見書・報告書-仏領アンティル諸島住民のクロルデコンによる食事性ばく露に関する精緻化された調査」を公表
資料日付 2026年6月4日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は6月4日、「ChlorExpoに関する意見書・報告書-仏領アンティル諸島住民のクロルデコンによる食事性ばく露に関する精緻化された調査」を公表した。概要は以下のとおり。
 ANSESは、グアドループ諸島(Guadeloupe)及びマルティニーク島(Martinique)で住民のクロルデコンによる食事性ばく露をより詳細に特性決定するために実施された、Chlorexpo調査の結果を公表する。
 クロルデコン(chlordecone(訳注 英語名chlordecone))は、1993年までグアドループ諸島及びマルティニーク島のバナナ農園で使用されていた殺虫剤である。ChlorExpo調査は、クロルデコン戦略の一環として2021年に開始された。本調査は、毒性により禁止されたが環境中に残留している当該殺虫剤についてのANSESの研究の延長上にある。ANSESは、グアドループ諸島及びマルティニーク島で入手され、摂取される状態での食品のクロルデコン汚染を初めて測定した。
1. 摂取される状態での食品の汚染に関する最新のデータ
 本研究はまず、この2つの地域の約1,500世帯を対象とした、食料の調達、準備、加熱調理の慣行に関するアンケートから始まった。その後、アンケートの結果に従って、食品検体を採取し、次いで準備し、調理した。
 最後にANSESの食品安全研究所が、食品のクロルデコン濃度を測定した。このようにChlorExpo調査は、様々な供給源(商店、市場、沿道での販売、自家生産等)から得られた45種類の食品(果物、野菜、根菜、肉類、卵、水産物)の汚染を調査した。
2. 食品の汚染の度合いに関する有望な結果
 検体について行われた分析検査は、クロルデコンの汚染の程度は、特に野菜や根菜類について、過去の調査で観察された程度よりも低いことを示唆している。クロルデコンは、果実検体からは検出されなかった。
 これらの有望な結果は特に、地域圏保健庁が主導し、自家生産食品の汚染を低減することを目的とした、JAFA(家庭菜園)プログラムの農耕慣行に関する推奨事項の遵守によるものである可能性がある。
 水産物と卵は、依然としてクロルデコン濃度が最も高い食品であり、特に非正規の流通経路(自家生産、レジャーとしての釣り、沿道での販売、寄贈品)由来の食品が該当する。
 ChlorExpo調査ではまた、仏領アンティル諸島(Antilles)で摂取される食品において、クロルデコンの主要代謝産物であるクロルデコール(chlordecol(訳注 英語名chlordecol))が初めて調査対象となった。クロルデコールは、検体の3%未満から検出された。
3. 現実をより反映する新しいばく露データ
 ChlorExpo調査から得られた、摂取される状態での食品のクロルデコン濃度に関する新しいデータ、並びに2013年~2014年にフランス公衆衛生局とANSESが実施したKannari(訳注: 仏領アンティル諸島における健康、栄養、クロルデコンばく露調査)の第1回調査の際に得られた摂取頻度(食品の種類・量)により、食品を介したクロルデコンばく露量を再推算することが可能になった。
 成人において、平均ばく露量は、グアドループ諸島では0.020 μg/kg体重/日、マルティニーク島では0.015 μg/kg体重/日である。ほとんど全ての住民については、算出されたばく露量は、ANSESが2021年に更新した経口慢性毒性学的参照値を下回っている。
 用いられた方法論が同じではないため、比較する上で慎重でなければならないにせよ、これらのばく露量は、ANSESの過去の調査・研究時に測定されたものより少ない。両地域の差は、調達・摂取の習慣の違いによって説明される可能性がある。
4. 調達の正規流通経路によるばく露量が少ないことが確認された
 本調査の結果は、主に正規の流通経路(すなわちスーパーマーケット、小規模商店、市場、あるいは職業的農業従事者や漁業従事者)で調達する住民は、非正規の流通経路でより多く調達する住民よりも、クロルデコンへのばく露量が少ないことを証明している。
 質問を受けた人々の4分の3が、主に正規の流通経路で調達していると回答しており、この割合は2014年比で増加している。
5. 水産物は最も寄与している食品である
 Chlorexpo調査では、地域や住民によって、どの食品がクロルデコンばく露に最も寄与しているかを明確にすることができた。
 グアドループ諸島では、海水魚と卵が、子供の主要な食事性ばく露源である一方、成人の場合は、海水魚、海棲軟体動物・甲殻類、及び淡水甲殻類である。
 マルティニーク島では、子供は特に、淡水甲殻類、卵、海水魚の摂取によってばく露されており、成人は特に淡水甲殻類の摂取によってばく露されている。
6. 加熱調理の方法による影響は測定されなかった
 本調査のもう一つの目的は、加熱調理の方法が、食品のクロルデコン濃度に影響を及ぼす可能性があるかどうかを知ることであった。仏領アンティル諸島で最もよく用いられる加熱調理の方法は、野菜については沸騰させて煮る、肉類についてはとろ火で煮込む、海産物についてはクールブイヨン(訳注: 特に魚類をゆでるための、水に白ワイン・香辛野菜等を加えただし汁)による調理(blaffと呼ばれる魚料理(訳注: 仏領アンティル諸島における、魚類をクールブイヨンで調理した料理))である。
 摂取される状態での食品の測定により、加熱調理によるクロルデコン濃度への有意な影響は明らかにされなかった。したがって、この結果から、クロルデコンばく露を低減するために、一つ又は複数の加熱調理の方法を推奨することはできない。
7. クロルデコンばく露を抑えるために推奨事項を引き続き遵守する(略)
 当該意見書・報告書(194ページ、フランス語)は以下のURLから閲覧可能。
https://www.anses.fr/system/files/CHLOREXPO-2020-SA-0065-RA.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/chlorexpo-lexposition-au-chlordecone-mesuree-au-plus-pres-des-habitudes-alimentaires

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