食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06660560535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「母体の食事におけるシトリニンの潜在的リスクに関する声明」を公表 (前半1/2) |
| 資料日付 | 2025年12月19日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は2025年12月19日、「母体の食事におけるシトリニンの潜在的リスクに関する声明」を公表した(TOX/2025/04、PDF版25ページ)。概要は以下のとおり。 《序説》 栄養に関する科学諮問委員会(Scientific Advisory Committee on Nutrition(SACN))は前回の会合時、「母体、胎児、小児の栄養摂取がその後の人生における慢性疾患の発症に与える影響(The influence of maternal, fetal and child nutrition on the development of chronic disease in later life, 2011)」、及び、「生後1年間の栄養法(Feeding in the first year of life, 2018)」に関するSACNの報告書において、子孫の健康に関連する母体の食事及び栄養摂取に関して検討している。後者の報告書では、母乳育児が母体の健康に与える影響も考慮されている。2019年、SACNは、妊娠中・出産時・出産後24か月までの母体の転帰に焦点を当て、栄養摂取及び母体の健康に関するリスク評価を実施することに合意した。これには、食事中に含有される化学的汚染物質類及び過剰栄養素類の影響も含有される。 SACNは、必要に応じて他の専門家委員会に諮問し、食品安全勧告の分野等、関連するリスク評価を完了するよう要請することで合意した。本テーマは、2020年1月の「食品・消費者製品・環境中の化学物質の毒性に関する委員会(COT)」の会合時に、ホライズン・スキャンニング項目にて最初に議論され、2020年7月にスコーピング・ペーパーがCOTに提出されている。当該ペーパーには、SACNが提案した化学物質の暫定リストに関する背景情報が含まれている。当該暫定リストは、毒性リスク評価プロセスを主導するCOTの議論を経て変更される可能性がある点に留意した。候補となる化学物質群や化学物質クラス群は、COTが適切と判断した場合には追加又は削除されることがある。当該リストは、2020年9月に追加情報と共にCOTに戻された。2020年9月の会合における討議の結果、COTは、幾つかの化合物に関するペーパーを優先することに合意したが、これにはマイコトキシン・シトリニンが含まれている。 以下の声明は、英国におけるシトリニンへのばく露が母体の健康、即ち、妊娠中・分娩時・分娩後24か月までの母体の転帰にリスクをもたらすか否かに関するCOTの助言を提示するものである。 《背景》 シトリニン(CIT)は、Aspergillus属・Penicillium属・Monascus属に属する数種の真菌類により産生されるマイコトキシンである。一般的に、貯蔵条件下において収穫後に生成されることにより、発生する。主として穀粒に発生するが、豆類・果実類・果実及び野菜のジュース類・ハーブ類・スパイス類等の植物由来の他の製品類、ならびに、腐敗した乳製品類にも発生することがある。 実験データから、高度に汚染された飼料原材料を経口摂取した豚の食用組織や鶏の食用組織及び卵にCITの残留物が発生する可能性が示されている。しかしながら、2014年のトータルダイエットスタディ(TDS)では、食用動物由来製品においてCITは検出されなかったことから、本評価では、飼料から動物由来製品へのCITのキャリーオーバーに関し、これ以降検討しない。 くわえて、CITは紅麹(red yeast rice(RYR)あるいはred mould rice(RMR))等のMonascus属真菌を用いる発酵製品に含有される望ましくない汚染物質である。RYRはアジア料理にて食品着色料や風味増強剤として利用され、血漿中トリグリセリド値やコレステロール値を低下させる効果を謳うサプリメントにも使用されている。2019年、「食用製品における特定の汚染物質に対する最大基準値を規定する欧州委員会規則(EC) No 1881/2006」において、RYR製剤中に含有されるCITの最大基準値(ML)は2,000 μg/kgから100 μg/kgに引き下げられた(欧州委員会規則(EU) 2019/1901による改正)。大半のRYRサプリメントの包装には以下の何れかの記載がある。 a) 小児及び/又は妊婦・授乳婦には適さない b) 上記の集団は摂取前に総合医(GP)に相談することが推奨される 包装に警告が明記されていることから、さらに、本評価の焦点は母体の食事全般であるため、RYRサプリメントはこれ以降検討されない。 《健康影響に基づく指標値(HBGV)》 〈欧州食品安全機関(EFSA)〉 2012年、EFSAは、遺伝毒性に関する利用可能なデータ、及び、データベースにおける限界・不確実性を踏まえ、HBGVの導出は適切ではないと結論している。 遺伝毒性又は発がん性を有する可能性がある化合物に対し、EFSAはMOE(margin of exposure)アプローチの適用を推奨している。しかしながら、CITに対しては、ヒトの食事性ばく露データが不足していることから、EFSAはMOEアプローチが適切であるとは判断せず、代替として、CITのリスクを判定すると決定し、ヒトにおいて腎毒性の懸念を提起しない用量を算出した。懸念を提起しない用量とは、HBGVではなく、当該用量未満では腎毒性作用への懸念が明らかには認められない用量を指す。当該用量は、他のエンドポイントに対しては、具体的には対処しない。 懸念を提起しない当該用量は、Leeら(2010)によるラットを用いた試験にて得られた無毒性量(NOAEL) 20 μg/kg体重/日に基づいている(パラグラフ21)。EFSAは、種間(10)及び個体間(10)の変動に対するデフォルトの不確実係数(UF) 100を適用し、腎毒性の懸念を提起しない用量を0.2 μg/kg体重/日と導出している。 しかしながら、EFSAは、腎毒性の懸念を提起しない用量では、遺伝毒性及び発がん性の懸念を排除することはできない点に留意している。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06660561535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Statement%20on%20the%20potential%20risk%20from%20citrinin%20in%20the%20maternal%20diet%20-%20Introduction%20and%20Background |
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