食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06650070535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、母体の健康に対する水銀の影響に関する声明書を公表 |
| 資料日付 | 2026年12月15日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は12月15日、母体の健康に対する水銀の影響に関する声明書を公表した。概要は以下のとおり。 はじめに(略) 背景(略) 過去の評価と毒性(略) 最近発表された文献(略) 健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出(略) ばく露評価(略) 国民食事栄養調査(NDNS)における不確実性(略) リスク評価(略) 結論 水銀は、自然由来及び人為的な発生源の両方から環境中に放出される金属である。水銀はメチル水銀(MeHg)として魚類に生体蓄積し、特にメカジキやツナのような寿命の長い捕食性の魚種に多く蓄積される。魚類由来の食品を大量に摂取する集団は、水銀へのばく露に対してより脆弱である。魚介類以外の食品にも水銀が含まれている可能性はあるが、そのほとんどは無機水銀の形態である。 ヒトが経口摂取した場合、MeHgは無機水銀よりも広範囲かつ迅速に吸収される。摂取後、MeHgは胎盤関門、血液脳関門、血液脳脊髄液関門を通過することができるため、それぞれ胎児や脳に蓄積する。無機水銀はこれらの関門を容易に通過しないため、MeHgに比べて毒性ははるかに低い。また、MeHgは摂取後に毛包にも取り込まれる可能性があり、これはバイオモニタリングの観点から重要である。 MeHgばく露に関連する最も敏感な有害影響は、中枢神経系及び末梢神経系への毒性である。MeHgはこれらの関門を通過できるため、胎児の神経発達期及び幼児期におけるばく露は重大な懸念事項である。したがって、妊娠中及び授乳中の女性は感受性の高い集団である。 水銀に関して最近導出された最も新しいHBGVは、既存の国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)による値が依然として適切であるかどうかを確認するために、2012年に欧州食品安全機関(EFSA)によって算出された。EFSA(※補足1)は、MeHgについてJECFAの暫定耐容週間摂取量(PTWI) 1.6 μg/kg体重/週(※補足2)より低い耐容週間摂取量(TWI) 1.3 μg/kg体重/週を導出し、無機水銀についてはJECFAのPTWI(※補足3)と同じTWI 4 μg/kg体重/週を導出した。 ばく露データにおいて、無機水銀とMeHgを区別することはできなかった。しかし、これまでの評価で、食事由来の水銀ばく露の大部分はMeHgであることが明らかにされているため、これはリスク評価上、問題とはならないと判断された。さらに、MeHgは無機水銀よりも毒性が強いと考えられている。いずれにせよ、高いばく露レベルを想定した食品、水、土壌、大気からの水銀への個別及び総合的なばく露評価では、MeHgと無機水銀のいずれにおいても、推定ばく露量はEFSAが設定したTWIを下回っていた。したがって、英国の住民にとって、妊娠可能年齢の女性及びその胎児に対するリスクは低いと考えられる。 妊娠中に避けるべき食品に関する現在の政府の助言は維持されるべきである。妊娠可能年齢の女性は、週に2回を超えて脂肪の多い魚類を食べないようにし、またツナのステーキについても、(ツナは現在、脂肪の多い魚類には分類されないが)週に2枚を超えて食べないようにする必要がある。なお、ツナのステーキ1枚の重量は、調理後で約140 g、生で約170 gである。また、妊婦及び妊娠を希望する女性は、サメ、メカジキ、カジキ、生の貝類、非加熱の冷燻製または塩漬けにした魚類も避けるべきである。妊婦及び妊娠を希望する女性が政府の助言に従っている場合、食事を通したMeHgへのばく露の主な原因は魚介類であるため、ばく露評価は非常に保守的(conservative)なものとなる。 今後の参考として、COTは、ヒトと動物の摂取試験を比較できるよう、可能な限り、摂取量/用量をmg/kg体重/日で推定することを、研究著者に推奨している。 (※補足1) EFSA Panel on Contaminants in the Food Chain (CONTAM). (2012). Scientific Opinion on the risk for public health related to the presence of mercury and methylmercury in food. EFSA Journal 2012; 10(12):2985, 241 pp. doi:10.2903/j.efsa.2012.2985. (※補足2) FAO/WHO. (2007). Evaluation of certain food additives and contaminants: sixty-seventh report of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives. WHO technical report series; 940. (※補足3) FAO/WHO. (2011). Safety evaluation of certain contaminants in food: Prepared by the seventy-second meeting of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives. WHO technical report series; 959. 当該文書の一般向け要約(PDF版、2ページ)は次のURLから閲覧可能 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2025-12/Statement%20on%20the%20Effects%20of%20Mercury%20on%20Maternal%20Health%20-%20Lay%20Summary.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Introduction%20and%20Background%20-%20Statement%20on%20the%20Effects%20of%20Mercury%20on%20Maternal%20Health |
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