食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06620450149 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「海洋性生物毒素類と関連する、英国水域にて漁獲される二枚貝軟体動物(貝類)の摂取に由来するヒトの健康リスクへの提言に関する声明」を公表 (前半1/2) |
| 資料日付 | 2025年11月10日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は11月10日、「海洋性生物毒素類と関連する、英国水域にて漁獲される二枚貝軟体動物(貝類)の摂取に由来するヒトの健康リスクへの提言に関する声明」を公表した(TOX/2025/02、PDF版28ページ)。概要は以下のとおり。 《序説》 食品基準庁(FSA)は、現在、海洋性生物毒素類に関する現行の提言及びモニタリング・プログラムに関して、さらに、既存の法的基準を更新あるは改正する必要があるか否かに関して検討している。本取組の主たる目的は、英国水域にて新興となる海洋性生物毒素類を特定することであり、これには、気候変動の結果として生じる気温上昇に伴い発生量が増加しているか否かの確認も含まれる。特定された新興海洋性生物毒素類がヒトの健康にリスクをもたらすか否かに関し、「食品、消費者製品及び環境中の化学物質の毒性に関する委員会(英国毒性委員会(COT))」は見解を求められている。 2023年にスコーピング・ペーパーが、2024年にはサマリー・ペーパーがCOTに提出されている(TOX/2023/59、TOX/2024/25)。これらには、利用可能な毒性学的情報、英国水域を中心とした発生データ、成人における海洋性生物毒素類への推定ばく露量、追加的関連情報の要約と共に、新興海洋性生物毒素類の概要が記載されている。COTは情報不足から、中でも、毒性試験が顕著に不足していることから、新興生物毒素類のリスクに関して結論することは不可能であると決定している。毒性試験が得られない状況では、健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出は不可能であった。 以下の声明では、特定された新興海洋性生物毒素類が健康リスクをもたらすか否かに関し、COTのリスクランク付け及び助言を提示する。 ピナトキシン(PnTX)(TOX/2023/37)及びペクテノトキシン(PTX)(TOX/2023/58)に関しては、別途議論されており、本声明では対象としない点に留意されたい。 《背景》 海洋性生物毒素は、海洋性植物プランクトンにより産生される天然の毒性代謝物であり、貝類において、さらに、食物連鎖に沿って生物濃縮される可能性がある。貝類中に含有される当該毒素類の濃度が十分に高くなると、これらの貝類の摂取により、ヒトが疾病を発症する可能性がある。 海洋性生物毒素類は従来、臨床症状に基づいて分類されてきたが、近年では化学構造に基づき分類されることが多くなっている。以下に、欧州水域にて採取される貝類に関連すると一般的に考えられている構造的毒素群を列挙する。 ・ ドウモイ酸群(DA) ・ サキシトキシン群(STX) ・ オカダ酸群(OA) ・ ペクテノトキシン群(PTX) ・ アザスピロ酸群(AZA) ・ イエソトキシン群(YTX) ・ 環状イミン群(C) 海洋性生物毒素類は、分析に必要となる抽出プロトコルを決定する水溶性により分類することも可能である。ドウモイ酸群及びサキシトキシン群は親水性であり、オカダ酸群・ペクテノトキシン群・アザスピロ酸群・イエソトキシン群・環状イミン群は親油性である。ドウモイ酸群は記憶喪失性貝中毒(ASP)、サキシトキシン群は麻痺性貝中毒(PSP)、オカダ酸群は下痢性貝中毒(DSP)と関連する。 英国及び欧州連合(EU)では、現在、貝類中に含有される主要な3種の生物毒素群が規制されており、ヒトの健康保護のため法定検査の対象となっている。同化されたEU規則(EC) No. 853/2004(イングランド、ウェールズ、スコットランド)及びEU規則(EC) No. 853/2004(北アイルランド)において指定されている生物毒素類は、以下の3群である。 ・ PSP毒素群(サキシトキシン及び関連類似体) ・ 親油性毒素群(オカダ酸、アザスピロ酸、ペクテノトキシン及びイエソトキシン) ・ ASP毒素(ドウモイ酸) 英国及びEUでは、化学的手法における特異性の向上、及び、動物の使用に対する倫理的懸念から、海洋性生物毒素検査において、生物学的手法(マウスバイオアッセイ(MBA)等)から検証済みの化学的手法への移行が進められているが、限定的あるいは例外的ケースにおいては、生物学的手法を引き続き利用する場合もある。 《リスクランク付け手法》 HBGVを確立してリスク評価を実施するためのデータが存在しない状況において、政策立案者が法廷基準の更新又は変更に関して意思決定する際に参考とできるリスク指標を提供するためには、数値によるリスクランク付け手法が適切であると考えられた。 一部のデータベースが限定的である点を踏まえ、主要な考慮事項を明確に示し、かつ、各生物毒素類について利用可能なデータ量を提示するために、以下に概要を示すディシジョンツリーが提案された。 ・ 主要経路: 「モニタリング」→「毒性」→「ヒト症例報告」→「発生状況」の順に検討し、「スコア」を算出する ・ 潜在的経路: 「毒性」及び/又は「発生」のデータが得られない場合は、構造的に類似する毒素類を用いてリードアクロスを適用し、「暫定スコア」を算出する 意思決定プロセスの各段階において、ディシジョンツリーと数値スコアを組み合わせることにより、根拠とした考慮事項及びデータの重み付けが明確に示される。ディシジョンツリーでは以下の情報カテゴリーが考慮されている。 ・ 「モニタリング」データ ・ 「毒性」データ(「ヒト症例報告」及び/又は「動物毒性データ」) ・ 「発生状況」データ 新興生物毒素類の各群は、上記の全カテゴリーにおいて1~5の尺度にて数値スコアを付与される。最大スコアは20となり、スコアが高いほど公衆衛生へのリスクは高くなる。各生物毒素群に対する考慮事項及び証拠の重み付けは表形式にて提示される。当該表には、根拠とした考慮事項が提示され、さらに、どのデータがリスクランク付けの原動力になったかを透明性をもって記述する解説が含まれている。 COTは、海洋性生物毒素類のリスク評価において、上記4カテゴリーの何れに対しても十分なデータが存在しない毒素類に対し、構造的に類似する生物毒素との比較によりランク付けする手法を適用するには、さらなる改良が必要であると結論している。情報量が限られる他の生物毒素類に対する暫定的なリスクランク付けを策定する、将来的・潜在的手法として、リードアクロス法は上記のディシジョンツリーに維持されている。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06620451149) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | EU |
| 情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Risk%20to%20human%20health%20from%20consumption%20of%20bivalve%20molluscs%20%28shellfish%29%20harvested%20from%20UK%20waters%20associated%20with%20marine%20biotoxins%20-%20Introduction |
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