食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06590100149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬の肝臓に対する累積リスク評価を考慮したデータの収集、ハザードの特性評価及び累積評価グループの確立に関する外部委託機関による科学的報告書を公表
資料日付 2025年9月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は9月22日、農薬の肝臓に対する累積リスク評価を考慮したデータの収集、ハザードの特性評価及び累積評価グループの確立に関する外部委託機関(※訳注)による科学的報告書(9月4日承認、PDF版140ページ、doi: https://doi.org/10.2903/sp.efsa.2025.EN-9638)を公表した。概要は以下のとおり。
 本報告書は、様々な有効成分及び代謝物による肝臓に対する影響に関するデータの収集とハザードの特性評価について詳細な情報を提供する。以下の10種の特異的な影響に対する指標に基づき、これらの物質を累積評価グループ(CAG)に分類することに焦点を当てている。
1) 酵素誘導による肥大(肝臓)
2) 脂肪変性及び/又はリン脂質症(肝細胞)
3) 変性/細胞死(肝細胞)
4) ポルフィリン症(肝細胞、胆管)
5) 胆汁うっ滞(肝細胞、胆管)
6) 前腫瘍性及び腫瘍性変化(肝細胞)
7) 腫瘍性変化(胆管)
8) びらん/潰瘍(胆嚢)
9) 結石(胆嚢)
10) 腫瘍性変化(胆嚢)
 62種の優先順位付けされた農薬有効成分及び20種の特定された代謝物に関する毒性学的データは、規制文書から収集された。各物質について、最も感受性の高い指標(相対肝重量の15%以上の増加を除く全ての組織学的性質の指標)に基づき、無毒性量(NOAEL)及び最小毒性量(LOAEL)を導出した。
 各物質の全データの収集後、個々のデータ収集ファイルをShinyアプリケーション(R Studio 2022.12.0.353)にアップロードし、指標用出力ファイルを生成した。CAGへの組み入れが許容可能とマークされた試験は、CAG割り当てに使用された。CAGへの割り当ての許容可能性は、a) 指標のLOAELが最大耐容用量(MTD)を超えない用量で観察されたかどうかの判断、及びb) プロトコルや試験ガイドライン(TG)からの欠点や逸脱があったとしても、肝臓での影響の特定と特性評価に許容可能と考えられるかどうかによって決定された。
 物質のハザードの特性評価及びCAGへの分類において、各物質に特定された指標に対して指標固有のLOAEL値が割り当てられた。CAG群におけるLOAEL値とNOAEL値の範囲は、これらの物質の作用強度と影響の多様性を浮き彫りにした。最も感受性の高い指標のLOAEL値は、0.017 mg/kg体重/日(ディルドリン(dieldrin)、特異的な影響「前腫瘍性及び腫瘍性変化(肝細胞)」)から2000 mg/kg体重/日(ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)(チウラム(thiram)の代謝物)、特異的な影響「変性/細胞死(肝細胞)」)までであった。
 データが収集された82種の物質のうち、73種の物質(54種の有効成分と19種の代謝物)が以下の7種のCAGに分類された。
1) 酵素誘導による肥大(肝臓)(66種の物質)
2) 変性/細胞死(肝細胞)(40種の物質)
3) 前腫瘍性及び腫瘍性変化(肝細胞)(33種の物質)
4) 脂肪変性及び/又はリン脂質症(肝細胞)(28種の物質)
5) 胆汁うっ滞(肝細胞、胆管)(14種の物質)
6) ポルフィリン症(肝細胞、胆管)(13種の物質)
7) 腫瘍性変化(胆管)(5種の物質)
 胆嚢に対する影響に関する以前に定義された3種のCAG( 1)びらん/潰瘍、2)結石、3)腫瘍性変化)は、データの収集中に、該当する以前に定義された一次指標が特定されなかったため、いずれの物質も割り当てられなかった。
 7種の有効成分は、関連する試験において特異的な影響に対する一次指標が観察されなかったため、いかなるCAGにも割り当てられなかった。1種の有効成分(アバメクチン(abamectin))と1種の代謝物(EU(エチレン尿素(ethylene urea))、マンコゼブ(mancozebの代謝物))は、特異的な影響の指標が観察された唯一の研究において、指標となったLOAELが過剰な毒性を引き起こす用量(MTDを超過)と同じであったため、いずれのCAGにも分類されなかった。
 本報告書では、データの収集及びハザードの特性評価における不確実性の要因についても議論している。特に古い物質については、データの品質や研究報告のばらつきが重大な不確実性をもたらした。一部の研究では毒性学的評価報告書に詳細な記載が欠けており、その他の事例では研究報告書の情報が極めて乏しかった。特にCAG「酵素誘導による肥大(肝臓)」の指標である相対肝重量15%以上の増加については、多くの場合、%増加率を調査するには元の研究報告書を参照するか、データの収集時に計算する必要があった。これらの知見は、肝臓に対する影響に関する潜在的なリスクを正確に評価するために、一貫性のある高品質なデータを使用することの重要性を強調している。データの品質による不確実性はあるものの、本報告書は規制上の決定及びその後の肝臓に対する影響に関する累積リスク評価に貴重な知見を提供している。
 本報告書は、公開協議で得られたフィードバックに基づいて最終化された。
(※訳注)外部委託機関: オーストリア保健・食品安全局(AGES)
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-9638

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