食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06580420307 |
| タイトル | スペイン食品安全栄養庁(AESAN)、気候変動が食品媒介病原体の伝播に及ぼす影響に関する科学的エビデンスの最新レビュー報告書(科学委員会ジャーナル41号)を公表 |
| 資料日付 | 2025年9月5日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | スペイン食品安全栄養庁(AESAN)は9月5日、科学委員会ジャーナル41号において気候変動が食品媒介病原体の伝播に及ぼす影響に関する科学的エビデンスの最新レビュー報告書を公表した。概要は以下のとおり。 ・要約 AESAN科学委員会は、気候変動が食品媒介病原体の伝播に及ぼす影響に関する科学的エビデンスの最新のレビューを実施した。気温上昇、降水量の増加や減少、環境湿度の変化といった気象パターンの異常は、病原体の生態、分布、及び持続性に直接影響を及ぼすことから、この地球規模の現象は、食品の安全性及び公衆衛生に対する新たな脅威となっている。 様々な研究により、サルモネラ属菌、カンピロバクター属菌、大腸菌、ビブリオ属菌などの微生物は高温下で蔓延することが示されている。同様に、腸管ウイルスや特定の寄生虫は、湿度が高く不安定な環境を好む。こういった条件は、薬剤耐性の増加にも寄与している可能性がある。農業食品システムのグローバル化により、気候変動の影響は強まり、伝播経路は拡大し、病原体は、国際貿易を通じて新たな地域に持ち込まれやすくなっている。このシナリオは、短期的に食料安全保障に影響を与えるだけでなく、中長期的に食料システムのレジリエンス及び持続可能性に対する構造的なリスクをもたらす。(以下、略) 1. イントロダクション(略) 2. 新たな食品安全リスクの引き金としての気候変動(略) 3. 気候変動に関連する要素の食中毒病原体の発生に与える影響(略) 4. 食品生産-消費チェーンにおける食中毒病原体の伝播に気候変動が与える影響(略) 5. 気候変動の文脈における食中毒病原体の蔓延に関するグローバル化の影響(以下、抜粋) 国際貿易及び人の移動は、グローバル化を特徴づけるものであり、食中毒リスクを高める現象である。今日では、より多様で大量の品物がより多くの場所に輸送され、より多くの人々が頻繁に長距離を移動し、歴史上かつてないほど、より多くの人々や物と接しており、これが、食品媒介微生物の拡散の新たな機会をもたらしている。こういったリスクを最小限に抑えるための既存の国際規制やガイドラインがあるにもかかわらず、家畜、ペット、水生動物、野生生物の新たな地理的地域への持ち込みは、微生物の拡散を引き起こす可能性があり、同時に、持ち込まれた動物は、その地域に特有の微生物に感染する可能性がある。例えば、世界的な食肉需要の増加は、その生産及び取引の増加を促進しており、公的管理レベルでは、旋毛虫の検出などに関する標準化された検査が体系的に実施されている。 人の移動に関しては、2020年には2億8,100万人(世界人口の3.6%)が母国から国外移住したと推定されている。人の移住は、新たな地域への食中毒病原体の移動も引き起こす。人の間で最も容易に拡散する食中毒病原体には寄生虫があり、例えば、無鉤条虫(アフリカで蔓延)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)(アジア)、タイ肝吸虫(Opisthorchis viverrini)及び肝吸虫(Clonorchis sinensis)(東南アジア)、有鉤条虫(南アジア)、Opisthorchis guayaquilensis(南米)、単包条虫(中東)、裂頭条虫(Diphyllobotrium spp.)及びネコ肝吸虫(Opisthorchis felineusis)(欧州東部)などがある。 さらに移住者は、自らの食文化や伝統を他の場所に持ち込み、嗜好や食習慣における変化をもたらす。そうして、エキゾチックな製品(例:ワニ肉)や通年で旬となっている製品(例:冬のイチゴ)を求める消費者が増え、現在、国際貿易によって一年中容易に食卓に並べることができるようになっている。 家畜に関しては、動物輸送に関連する病気の蔓延の好例として、肝蛭(Fasciola hepatica)が挙げられる。肝蛭は、欧州諸国による他大陸の植民地化、及びそれに伴う欧州からの草食動物の新たな地理的地域への導入の結果、ほぼ世界中に定着した。同様に、多くの国では、1997年から2007年の間に豚の取引が大幅に増加し、同時に条虫症、旋毛虫症、トキソプラズマ症の症例増加が観察された。また、イスラエルでは、生きた家畜牛の輸入が開始された後、牛の嚢虫症(Cisticercosis bovina)の発生率が4%から38%に増加したことが確認されている。 ペットの国際輸送(休暇、コンペティション、人道支援活動など)にも、多包条虫、単包条虫、トキソカラ属回虫(Toxocara spp.)など、食品を介して伝播され得る病原体を持ち込むリスクがある。同様に、野生動物は病原微生物の重要なレゼルボアであり、その移動(給餌、禁猟区への導入、野生復帰、動物園またはペット)は、新興疾病出現のリスク要因となる。 食品輸送に関しては、食品輸出国と輸入国の間で、生産方法、衛生管理、衛生習慣、農業・畜産業の規範に大きな違いがあることに留意すべきであり、食中毒病原体の種類やレベルは、地理的地域によって大きく異なる。特に肉や魚は、適切な保存温度が守られない場合、病原微生物を媒介し得る食品である。現在のエキゾチックな製品の消費傾向により、欧米の高級レストランでは狩猟肉がより多く取り入れられるようになり、様々な国の移民コミュニティのニーズを満たす目的での輸入が行われるようになっている。そのため、これらの施設で適切な衛生規範や取り扱いが行われなければ、重大なリスクが生じる。さらに、生や加熱不十分な魚を消費する現在の傾向も注目に値する。 果物や野菜の場合、主な感染病原体は生鮮農産物に存在する微生物である。有機栽培製品の消費傾向を背景に、感染拡大の可能性は高まっている。スパイスやハーブに関しては、グローバル化により多くの国で年間を通して入手可能となっており、それらの摂取に起因する食中毒の発生が、様々な地理的地域で確認されている。 6. 気候変動に関連する食中毒病原体のリスクを監視・管理するための戦略としてのデジタル化(略) ・科学委員会の結論(以下略) 当該報告書は以下のURLから閲覧可能(スペイン語、全98ページ(同報告は47ページ以降に掲載)。 https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/publicaciones/revistas_comite_cientifico/comite_cientifico_41.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | スペイン |
| 情報源(公的機関) | スペイン食品安全栄養庁(AESAN) |
| 情報源(報道) | スペイン食品安全栄養庁(AESAN) |
| URL | https://www.aesan.gob.es/AECOSAN/web/noticias_y_actualizaciones/noticias/2025/RCC_41.htm |
利用上の注意事項
本データベースに掲載された情報の利用の際は、以下1、2をご理解ください。ご利用に当たって、以下3に同意したものとみなします。1 情報の収集・要約・翻訳について
(1) 掲載情報は、食品安全に関係する国際機関や国内外の政府機関等の公式ウェブサイト等から収集しています。ただし、すべての国や関係機関を網羅し、また各機関が公表しているすべての情報を収集しているわけではありません。(2) 掲載情報は、発信元の機関から提供されている情報の趣旨を出来る限り改変しないよう翻訳・要約しています。
(3) 掲載情報の翻訳には、細心の注意を払っているが、誤訳や間違いを含む可能性があります。掲載情報と情報発信元の文章に相違がある場合は、情報発信元の文章が常に優先されます。
(4) 掲載情報は、情報収集時点のものであり、その後の新たな知見等により更新されている可能性があります。情報元のURLや記事内のリンクについては、リンク切れとなっている場合があります。
(5) 食品安全委員会が行った翻訳及び要約内容について、情報発信元の機関に確認は行っておりません。
2 掲載情報と食品安全委員会の立場について
(1) 食品安全委員会は、国際機関、海外の政府機関や研究機関の情報をありのままにわかりやすく提供することがリスクコミュニケーションに資するものと位置付け、発足以来、本データベースを運用しています。(2) 本データベースは、海外の評価機関、研究機関の公表情報を翻訳・要約・集約したものであり、食品安全委員会としては、掲載情報の内容を検証しておらず、具体的には、その正誤及び真偽を一切確認していません。また、科学的な観点からの正確性を保証するものではありません。
(3) 本来は、収集された情報に対し食品安全委員会としての見解を付与しデータベースに掲載することが最善ではありますが、日々収集される情報1つ1つの内容を確認・検証し、食品安全委員会としての見解をまとめることは不可能であることから、やむを得ず情報発信元の情報をそのまま掲載しております。
(4) このため、掲載されている情報に記載されている意見・見解・主張は、情報発信機関又はその情報内で取り上げられている機関等によるものであり、食品安全委員会の考え方と異なる場合があります。
3 利用者の責務
(1) 情報の利用に当たっては、必ず利用者自らが情報発信元の公式サイト等で最新の情報を確認し、利用者自身の責任で行うこと。専門的又は法的な判断が必要な場合には専門家に相談するなどにより最新の正確な情報を入手すること。(2) 2(2)~(4)のとおり、掲載されている情報は、
① 食品安全委員会として内容の正誤及び真偽を一切確認しておらず、
② 食品安全委員会の考え方とは異なる場合があることから、これを食品安全委員会の発信する情報として引用・転用することはせず、情報発信元の情報を直接、当該情報発信者のルールに基づき引用・転用すること。
(3) 情報発信元の情報に誤り等があることや、掲載情報の利用によって生じたいかなる損害や不利益についても、食品安全委員会は一切の責任を負わないこと。
